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遅い時間にすみません。いいね嬉しくて勢いで続き書きました。いつもありがとうございます。

明日以降1〜2話ずつ更新できるようにしていきますのでよろしくお願いします。






「中心部までは1日はかかるからな。気楽に行こう。急ぎすぎてアクシデントに巻き込まれたくないしな。」




「そうだね。でも僕でもこれくらいはできるよ。シルフィーお願い!」




すると4人の足元が軽くなる。




「あらこれがエリスの精霊の力?やっぱり風属性は便利ね!」



「助かります。エリスちゃん。私あまり動くの得意ではなかったので。」




風属性精霊のシルフを使った精霊術。

気流をコントロールして対象にかかる重力を軽くする。



「おお、これなら夕方には目処がつくかもな。」



「役に立ってよかったよ!」




Aクラス所属は伊達ではない。

サポート特化といえどもそのサポートが強大であればあるほど味方にとっては嬉しいし、敵からみたら計算が狂う要因となる。









山、森を進んでいくのに体力の温存は基本だ帰りのことまで考えて進んでいかなくてはならない。


起こりうる様々アクシデントを想定し、必要最低限の力で余力を残して対処することが重要なのである。


例えばこんなアクシデントとか・・・





「んだよ、ガキに見つかっちまったじゃねえか。」



「だから言っただろう。油断をするなと。

流さなくてもいい血を流してしまうんだ。あー…気分悪りぃ。」




(いや、知ってたけどね?どうせエミリアあたりが面倒事を押し付けてきただけだろうと思って気配を追いながら進んでみたが、まさか目的地が一緒とはな。)



「悪いな。にーにゃんねーちゃん。ちょっとここに用があったんだ。用が済んだら帰るからよ。」



「そうかわざわざご苦労だな。部外者立ち入り禁止の場所まできて何の用だったんだ?」



「レイくん…あまり刺激しない方が…。」



「何言ってんのエリス、あんな雑魚私1人でもやれるわ。」



「フェリ、あなたもあまり油断しちゃだめよ。」




「何の用だ?言うわけねーだろ!おい、さっさと片付けるぞ。」



「全く…戦いは好かないんだが…仕方あるまい。」



そう言うと明らかに悪党なそれら2人は抜刀し4人に襲いかかる。



(すでに精霊の気配。刀に魔力が乗っているな。風属性か?)



「エリス、リナ下がっててくれ。俺とフェリでやる。」



「2人でやれると思ってんのかコラ!!」



素早い動きで2人はまずレイに牙を向く。

その動きは洗練されており並の学生では手も足も出ずに無惨な最期を飾っていただろう。

しかし相手はレイである。



『ヘカテ』


『あいよ!』




ガキィィィィィィィィン!!!!!!!




2人の刀が動きを止める。


「なっ!?」

「なんだ!!?」



風属性のバフで速度が上がっていた2人は慣性に従いそのまま宙に浮く。



「剣士が剣を離したらだめでしょ。フェリ、任せた。」



「言われなくても!!!セラフィム!シャイニングレイ!!!」



無限の光の矢が2人に襲いかかる。



(おい死ぬぞ。加減を知らんのかこいつ。)



ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド!!!!!



いつぞやのフェンリルのようになにか策を講じていれば生きていられるかもしれないが、あの様子では無理だろう。

恐らく生きたまま学園に引き渡さないとあとでエミリアからネチネチ言われるのは目に見えている。



『はぁ…ミカ。止めてくれ。』


『はい、レイ様』




2人を襲った光の矢は土煙を上げながらその姿を霧散させていく。




「弱いわね。」



「やり過ぎだ。死んだらどうする?」



「別にいいじゃない。あっちだって私達を殺すつもりだったんだから。」



「それはそうだが…。」





やがて煙が晴れると2人の姿が映ってくる。



「ねえ、これはレイがやったの?」




フェリが横を向くとセラフィムがものすごい勢いで首を横に振っている。




「まぁな。お前は良くても俺が良くないからな。」




2人は両腕と両足に1本ずつ、計4本の矢で地面に磔にされた状態で気を失っていた。

よほどの威力だったらしい。2人からそれた矢は地面を抉り軽いクレーターのような状況になっていた。




「どうせ何かの方法でこの状況もみているだろ。すぐにこいつらの回収部隊でもくるはずさ。」






「さすがですね。フェリさん、レイさん。」



「ほらな?」



レイがそういうとすでにクレアが横に立っていた。



「クレア先生は知ってたってことですか?」



「ごめんなさいね。エミリア理事長の指示なの。演習の邪魔しちゃったのは申し訳ないです。

ただ、貴方達がこうして戦果を上げることで貴方達の将来にも繋がるわ。理事長は貴方達が負けるなんて微塵も思ってなかったみたい。」



クレアはクスッと笑うとすぐに表情を戻す。



「フェリ班のみなさん。貴方達の戦果は演習終了後に表彰します。なので今は演習を続行してください。」



「ぼくはなにも…。」


「わたしも見てただけなんですけど…。」



フェリとレイの戦いに圧倒されていた2人はようやく口を開くがまだ驚きが優っていてうまく言葉が出てこない。



「フェリが戦うのは見たことあったけど、あのフェリの攻撃を止められるレイくんは何者なの?

精霊の姿は見えなかったし、どんなマジック?」


「ぼくなんか何も見えなかったよ…。みんなすごいね…。ぼくなんか足手纏いだ…。」




「何言ってんだ。サポートの2人なんだから戦闘はこっちに任せて当たり前だろう?

それに1年もすれば2人もこのくらいの戦闘はなんてことない。2人さえよければ一緒に強くなろう。」



「うん、そうだね!ありがとう!ぼく頑張るよ!」



「わたしも少しでもフェリの役に立ちたいから頑張るわ。よろしくねレイくん!」





この1件でさらに友情が深まった4人は今後学園最強のパーティとして名を馳せて行くことになる。




(全くもう…今回はハッピーエンドで済んだからよかったですけど、見てるこっちはハラハラでしたよ…。エミリアさんにはもう一度いって危険なことはさせないと約束させないと。)






「さぁ、気を取り直して目的地に向かうわよ!」




「「「おー!」」」


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