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これが俺のハレンチ必殺技につき・2

ー ズンッ!ビキビキ・・・!!



『無駄・・・いくら吹っ飛ばしても・・・すぐに再生する・・・。』


「と、思うでしょう?でも、再生する先が凍ったら?」


『・・・え?』



腕に矢が当たった瞬間、そこからビキビキと音を立てて凍りはじめる。



「その黒いのは水なんだろ?なら、単純に凍らせてしまえばいい。凍らせれば再生もなにもないよね?」


『っ!・・・なら・・・凍った腕を捨て・・・新しいモノを生やすだけ!』


「わぉ~!なんて雄々しい、うーで♡“ゴッドフィンガーさま”もビックリの逞しさだね!でーも?その間に、別の腕を凍らせまーす!ハッ!」



ーヒュン!ビキビキ!



『うっ!?・・・破棄・・・再生・・・!』



ーヒュン!ビキビキ!



『・・・破棄・・・再生・・・!何度やっても・・・。』



ーヒュン!ビキビキ!



『無駄だと・・・言ってる・・・!破棄!再生!』



ーヒュン!ビキビキ!



「さーて?それはどうかな?どんどん行くよ?次は二本でどうだい?」



ーヒュン!ビキビキ!



『一緒!・・・しつこい・・・!』



ーヒュン!ビキビキ!



「次は四本!ほらほら!頑張れ、頑張れ!俺はまだまだ、ヤレよぉ!?」


『くっ!?・・・バカに・・・してる・・・!やっぱり・・・キライ・・・!』


「バカになんてしてないさ。俺はニナのこと好きだよ。」


『っ!?好き・・・?そんなこと言われても・・・分からない。』



ーヒュン!ビキビキ!



「いつか分かるさ。でも、キミとこうして戦ってるのは、俺は楽しいよ?」


『っ・・・変な人・・・。』



ーヒュン!ビキビキ!



会話をしながらも、俺は絶えず氷魔法を付与した矢を射続ける。

ニナも負けじと凍った腕を破棄し、新しい腕を生やし続けた。



「そろそろ、矢が着きそうだな・・・。」


『もうすぐ・・・終わる?・・・残念・・・なにも変わらなかったね・・・。』



矢筒の中が少なくなってきたことに気付いた俺がポツリとそう漏らすと、ニナは少し嬉しそうな声を漏らして、凍った腕を破棄をした。


俺の矢は減った。だが、それに伴って、ニナの足元には沢山の氷の彫刻が転がっている。



「もう十分だな。」


『・・・諦めた?』


「もう十分だと言ったんだ。女の子の前で、男が先に果てるなんて恥ずかしいだろ・・・?ふふ・・・!」


『強がり・・・。でも・・・それも、終わり!!』



ニナは小さく呟くと、拳を振り上げ俺へ目掛けて振り下ろした。



「ふふ・・・!終わり?いやいや・・・これからだよ、ニナ。」


『なっ!?なんで?』



ー バシッ!?



振り降ろされた拳を片手で受け止めると、グッ!と腕に力を込めてウルフの顔を見つめ返す。


明らかに動揺した様子のニナは何が起きているのか理解が追い付いていないのか、拳を突き出したまま固まっていた。



『なんで?・・・サカエ・・・受け止められるの?』


「自分の姿を見てみたらどうだい?ニナ。」


『自分の姿・・・?なっ・・・!!?』



拳を突き出したまま、自身の体を見たニナは目を疑った。


あんなにも、筋肉隆々に見えていた黒い獣のボディは、ヒョロヒョロに痩せこけ、可哀想な姿になっていたのだ。


正直、目線も肉体の厚みも、今では俺の方が勝っているようにすら見える。



『なん・・・で?』



明らかに混乱している黒ウルフは、弱々しい声で問いかけてくる。


自分の身体に何が起きたのか。本当に理解が追い付いていない様子だった。


こんなことは有り得るはずがない・・・。


そう、震える声が言っていた・・・。



「教えてあげよう、ニナちゃん。さっきまでキミのいた位置に何がある?」


『え?・・・それは・・・氷?』



俺の視線を追うように振り返ると、そこには大量の氷が転がっていた。


しかし、それだけだ。特に何かある訳では無い、そう、ニナは思っただろう・・・。

だけど、そうじゃない。



「ふふ・・・!忘れちゃイケナイ。あれはただの氷ではなく・・・“ニナちゃんの水”を凍らせたモノだよ?」


『・・・あ!?』



指摘されたことで気付いた。そうなのだ。あの氷の中には、破棄した腕が・・・大量の黒い水が入っているのだ・・・。


ならば、そうだ。自分の今の姿にも納得がいく。

痩せこけたウルフの姿は詰まるところ、水を失って形を維持できない状態寸前になっているということ・・・。



「つまり?」


『私の・・・身体には・・・もう・・・黒い水が・・・武器が・・・僅かしか・・・ない!?』


「正解!そして俺は、そんな状態でも容赦はしない!その薄手の衣に感じろよ!俺の技を!俺の愛を!【ブリザード(氷結魔法)】!!」



ービキ!ビキビキ!ビキビキ!



『う、うぁ・・・ああぁ・・・!?』



掴まれた拳から、急速に凍っていくニナ。


慌てて逃げようとするがもう遅い。


全身の黒い水は白く凍りつき身動きが取れなくなってしまった・・・。


ー ガキーーーン!!



『ぐっ!・・・うぅ!・・・動か・・・ない・・・!』


「からの~?ハレンチ必殺技・・・!」


「ハレンチ必殺技!?なにそれ!?そんなの知らないよ!?」


「当たり前だ。俺が秘密裏に開発した、夜専用の必殺技だからな!さぁ、その身体で感じろ!!俺のハレンチ必殺技!その②!【|バイブレエェーション!《超振動魔法》】」」


「その②!?①は!?ねぇ!①は!?」



ー ブウゥゥゥーーーーーン!!



『う・・・うぅ・・・や、やめ・・・あ・・・!あぁあ!震え・・・やめて・・・これ・・・いやぁ・・・あぁッ!?』



固まったウルフの胸に手を当てると、超振動魔法を発動する。


手から発せられた超振動が氷全体に走り、耐えきれなくなったボディに、ヒビを入れていく。



『あぁ!?あ!やぁ!んん、んん!!んあ!ああぁーっ!』



そして・・・パキン!と音を立てて氷が粉々に砕け、くったりと疲れた様子のニナが俺の胸に飛び込んできた・・・。



「はぁ・・・はぁ・・・ま、参った・・・。」


「はは・・・。俺の勝ちだな。どうだ?今までにない悦びを感じたろ・・・?」


「なんだか・・・分からない・・・けど・・・凄かった・・・。」


「ははは!これからも、もっとすごいの教えてあげるよ。」


「・・・それは・・・ちょっと・・・困る///」



俺は腕の中の少女に微笑むと、ギュッと抱きしめて、決着を告げた。


腕の中の少女に満足気に微笑んだ俺は、ポンポンと背中を撫でると、その耳元に小さく囁く。



「約束・・・覚えてる?」


「約束・・・。あ・・・///」



前に交わした“約束”を思い出し、一瞬目を丸めたニナは、顔を赤らめて俺を見上げる。


約束・・・。

それは、林でニナと別れ際にした約束・・・。


『勝負は受けるが、次にサカエが勝ったら、ニナは胸を揉まれること。』



という、ハレンチ契約。


つまり、勝った俺は・・・ニナのその、はち切れんばかりのヤラシイ胸を揉むことができるというわけだ!!



「え、あ・・・。あの・・・そんなに見ないで・・・///」



ワキワキと指をニナの目の前で動かし、指の準備運動を行うとニナの谷間に視線を送る。


本当に?本当に、するの・・・?と、助けを求めるように、ニナは俺の服を掴んで不安げな顔をみせた。



「ふふ・・・いい顔してるね。最初に会った時も素敵だったけど、今はもっと綺麗だよ。 」


「・・・綺麗?・・・そんなこと・・・初めて言われた・・・。」


「キミは素敵だよ。とても、魅力的だ。」



俺はギュッとニナを抱きしめると、その耳に優しく話しかける・・・。


ドキドキと脈打つ鼓動が、抱きしめた胸から伝わってくる程、ニナの顔は真っ赤に染まっていた・・・。



「・・・分かった。今回は・・・私が負けた・・・。好きにすると・・・いい。」



そう言って、ニナは目を閉じると身体を俺に預けるような姿勢をみせる。



「それじゃあ、イクよ。」


「うん・・・。」



ニナのボディスーツから溢れんばかりの胸に、手を添えるとキュッと力を込めて揉みしだく。


柔らかな感触が手から頭に突き抜け、俺は思わず感動の声が漏れた・・・。



「おお・・・。素晴らしい、感触だな。素敵だよ、ニナ・・・。」


「・・・ん、ふ、んん・・・。ふー・・・ふー・・・。満足・・・?」


「もう少しだけ・・・。」


「わ、分かった・・・。」



ピッタリとしたスーツの上から揉みしだくと、俺の手の動きに合わせて、素直に形を変えていくニナの胸・・・。


とてもハリがあり、双丘の先には小人の家とも言える程、可愛い突起がピンと立っていた・・・。



「ニナ・・・下着は?」


「はぁ・・・はぁ・・・。下着・・・?ない・・・。」


「そうか・・・。それも、素敵だね・・・。」


「んん・・・///」



服の上からしばらく触っていると、息が上がり始めたニナは、恥ずかしさに耐えるように俺の服に手を伸ばすと、キュッと掴み返してくる。



その縋り付くような、手すらも愛おしい。

俺は愛情を込めて、その胸を揉み続ける・・・。



「ニナ・・・。ハーレムに来い・・・。」


「・・・ハーレムに・・・?それは・・・分からない・・・。」



ニナは俺の誘いに、一瞬だけ目を丸めると少し考えて、頭を振った。



「まぁ、答えは聞いてないけどね。」


「え・・・?」



俺はニナの頭にキスをする。

俺とニナはキスをされた額を両手で抑えて、目を丸めると顔を赤らめたニナは焦ったように離れた。



「・・・な、なに?・・・今の・・・。」


「んー・・・俺のハーレムに来てもらうための、マークみたいなもんかな?仮契約みたいなもん。」


「仮契約・・・?まだ・・・入るって言ってないのに・・・?アナタ・・・強引・・・。ふふ・・・。」


「ウチのハーレムは、いつでも女の子大歓迎なのさ。ニナはもちろん大歓迎。俺がキミの居場所になるよ。」


「・・・私の・・・居場所・・・。」



意外にも嫌というわけでもなさそう。

キスされたおでこを抑えて、ニナは微笑んだ。



「もう・・・いく・・・。また、強くなって帰って来る・・・。」



あ~・・・。ごついガスマスクに口元が隠れてるけど、きっとその下には、とても素敵な笑顔があるんだろうな・・・。


見える目元で、あの破壊力だもん。

きっと、もっと、もっと素敵に違いない。



「あー、やっぱり次もあるんだね・・・。」


「ある・・・。私が・・・勝つまで・・・ずっと・・・。」


「そっかぁ・・・。」


「・・・・・・いや?」



俺の息を吐く姿を見たニナは、眉を寄せて、胸に手を当てると、少し戸惑ったような顔を見せる。


俺は頭を振ると、笑顔で彼女に答える。



「そんなわけないさ。女の子からの、デートのお誘いなんだ、俺はすごく嬉しいよ。ただなー・・・。」


「ん・・・?」



ポリポリと頬をかくと、少し離れた場所で、ベソベソと泣いている女の子に目を向ける・・・。



「うぅぅ〜〜!キスしたぁ・・・。おでこだったけど・・・。それでも、やぁー!うぅ!胸も揉んだし・・・ハレンチ・・・ユーちゃんのハレンチが・・・また、他の子にぃ・・・う、うぅ〜!」


「俺のことを、大好きだって言ってくれてる子が嫉妬するからねー。」


「ハレンチ・・・やめればいい・・・。」


「それはできない。ハレンチをやめたら、俺は死ぬ。」


「サカエじゃなくて・・・サカナだった・・・?」


「人の名前で上手いこと言うな。 誰が泳いでないと死ぬ生き物だ、コラ。」



俺は泣いている観月に歩み寄ると、キュッと抱き締めて、涙を拭う。



「・・・大丈夫だよ、観月。ちゃんと観月を見てるからね。」


「ぐすん・・・うう・・・。私が好きなら・・・キスして・・・うぅ・・・。キスしてくれないなら、許さない・・・からぁ・・・うえぇーん!」


「はいはい・・・。」


「ん!」



ーちゅ!


「ちゅ・・・えへへ・・・。ユーちゃん!好きぃ!好きぃ!大好きぃ~!」


「変わり身、早いな~。はは・・・。」



ギュッと抱きしめると、観月の唇に唇を合わせる。ソフトなキスだが、観月は満足してくれたのか、強く抱きしめ返して、顔を胸に埋めて擦りつけてきた。



「それが・・・キス・・・。愛情の証・・・。あんなに泣いてたのに・・・すぐ笑顔になれる・・・?魔法・・・?」



ニナはポツリと、呟くとマスクを指先で触れて、固まってしまった・・・。



「ニナ?」


「っ!?な、なんでも・・・ない。それじゃ・・・また・・・。」


「あぁ。またね・・・ニナ。」


「あ。そうだ・・・。」



ニナは手を振ると踵を返して、ピタリと立ち止まる。



「私が次、勝ったら・・・サカエは死ぬ・・・けど・・・。サカエが勝ったら?」


「・・・そうだなぁ。三度戦って勝てないなら、諦めもらおうかな?俺も、何度も女の子に向けて武器は取りたくないし。」


「・・・・・・そう。」



少し寂しそうに俯くと、踵を返すニナ。

あ、これだと、もう来んな・・・って聞こえるか・・・。いやいや、それは誤解だ。



「だからさ、ニナ。」


「ん?」


「次勝ったら俺のハーレムに入りなさい、絶対に。」


「・・・・・・・・・・・・ん。(にこり)」



ニナは少しの笑顔を残すと、溶け始めた氷から、水を回収して、また黒い球体へと変化する。


そのまま、ニナはウルフの形に変化すると、林の中へと突っ込んで行った・・・。



「あの娘、実験されてるの?」


「みたいだな。彼女の名前は、実験体27号だったろ?27人目ってことだ。彼女のいる組織ってのも、近く戦うことになりそうだな。ニナには、悪いけど・・・。」


「・・・女の子が実験体にされてるってことだもんね。」


「あぁ・・・。女の子を傷付ける奴は許さない。たとえ、神であろうと、鬼であろうと、俺は徹底的に叩き潰してやる・・・。」



拳をぐっ!と握りしめ、俺はニナの消えた林に目を向ける。


またいずれ、彼女とは対峙することになるだろう。


次は必ず、彼女をその呪縛から解き放ってみせる。


俺は胸に固く誓い、観月と二人で丘の上で待つ皆の元へと帰って行った。



ーーーーーー

ーーーー

ーー


「フフ・・・。あんな駄作にすら、色欲を抱けるとは、Sは変食なんだね。まぁ、これでデータも揃った。女神を超える存在を造る【人工女神計画】も終盤だ・・・。“あの娘”を起動する準備を始めよう・・・。魔王を超える存在に、彼女はなってくれるハズだ!フハハハ・・・!」



今回も、林の影で見ていた男は、クツクツと笑いながら、夜の闇へと姿を消した・・・。


この男、怪しき魔導学者につき、要注意されたし・・・。



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