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小鬼退治、開始につき

街道から少し外れ、鬱蒼と草木が茂る林の中を俺と観月とシルクが並んで進む。


洞窟を発見し、木陰に隠れて観察してると、入り口に小鬼(ゴブリン)の姿が見えた。


リライアマップを開くと、目の前にはポイントが打たれている。


ゴブリンの巣は、目の前の洞窟で間違いないようだ。



「・・・ね、ねぇ、ユーちゃん。ほんとにその作戦やるの?大丈夫?」


「もちろん!俺に二言はなーい。さぁ、シルク、お前の出番だ。」



俺はシルクに手を差し出すと、歩み寄ってきたシルクの頭を撫でる。


洞窟を指さし、シルクの注意を洞窟に向けると、アレが標的だと、教えてやる。

ジーッとシルクは見つめ、小さく頷いたところで準備は整った。



「シルク、頼む!」


「う!」



俺の掛け声で、シルクは物陰から飛び出すと、トコトコと洞窟の入り口へと近付いていった。



「ゴブ・・・?」


「う~うう~うう~♪う~う~♪」



そのまま、鼻歌を唄いながら、ゴブリンたちの前を通りかかるシルク。


シルクに気付いたゴブリンたちは、当然ながら槍を構えて警戒の色を見せた。


ゴブリンたちの注意を引けたことを確認すると、パッと駆け出すシルクに釣られ、ゴブリンたちも、慌ててかけ出す。



「ゴブ!?オオォー!」


「うう、うう、うう~・・・!」



トコトコと茂みに入ると、ゴブリンたちも追いかけるように飛び込んでくる。


茂みの中を縦横無尽に駆け回るシルクと、追いかける二体のゴブリン。



「ゴブ!」

「ゴブブ!」



このままでは、埒が明かないと判断したのだろう、挟み撃ちを狙って、二手に別れた。



「ゴブ!ゴブブ!」

「う!うう!う!う!」



トコトコと逃げ回るシルク。

それを追いかけるゴブリンA。

そして・・・


「先回りしようと、大きく 迂回したゴブリンBの前に、俺たちが急に飛び出て来ると・・・。」


「まさか、本当にそんな手が上手く行くなんてねー。」


「ゴ、ゴブ・・・!?」



俺たちが出てきたことで、狼狽したゴブリンは逆に自分が囮に引っかかったことを悟ると、大声をあげて仲間を呼ぼうと洞窟の方に振り返る。


振り返った瞬間と、観月がゴブリンの首を跳ねたのは全く同時のことだった。


ーザンッ!ゴト・・・。



「・・・あ、危なかった~。そんなすぐに、仲間を呼ぼうとするんだね。」


「俺も一瞬、焦った。おそらく、時間の経過で知識が上がり、組織が形成されたんだろうな。こりゃ、中にはゴブリンキング(王権持ち)まで生まれてるかもしれないな?」



俺は念話で、林を逃げ回るシルクに作戦終了の合図を送ると、林のどこからから、シルクの声と共にゴブリンの悲鳴が聞こえた。



「う~~~!」


「「ぷるん!ぷるん!」」


「ゴブ!?ゴ、ゴブブゥゥー!」



クイーンの大号令、恐るべし・・・。

数の暴力の前では、武器を持っていても関係ないな・・・。



「う~!」


「よく頑張ったな、シルク。えらいえらい。」



トコトコと戻ってきたシルクを抱き抱えると、その頭を優しく撫でる。



「う~~!」



気持ち良さそうに目を細めると、抱きついたシルクは可愛らしく呻いた・・・。



「さ、ここからが本番だな。」


「うん!」


「う!」



俺たちは、がら空きになった洞窟の入り口に視線を送るとゴブリンの巣壊滅の任務の準備に取り掛かった。


あらかじめ、風の大精霊 シルフィの協力で、洞窟の内部を調査を行う。


シルフィは思うように風を操作でき、なおかつ、シルフィ自身も風に乗って世界を駆け巡ることができる。しかも、使用するのは風の為、その姿は見えない。可愛いのにね、もったいない。


まさに、索敵には持ってこいのパートナーなのだ。うーん!おまけに可愛い。


シルフィちゃん、有能!

マジ可愛い。



「シルフィ、お願い!」


『はーい!イタズラしちゃうぞぉ~!』

ービュオオォー・・・!



シルフィは俺の手からフワリと飛び立つと、素早い動きで、洞窟の中へと入っていった。

シルフィの後を追うように、風が音を立てて、洞窟に流れ込む。


待つこと五分。


ーゴオォォー!!

『たーだいまー!ダーリン!隅々まで見てきたよぉ!』


「おかえり、シルフィ。さすが、風の精霊。疾風の如くとは、まさにこの事だな。仕事が早い。」


『ふふーん♪すごいでしょ?私をお嫁さんにして良かったねー!』


「うんうん!そうだねー!」



戻ってきたシルフィを、両手で抱きとめると、シルフィはにっこりと笑ってブイサインを決める。


その頭を指先で撫でると、とても嬉しそうに微笑んだ。

小さくても、その笑顔は破壊力抜群だね。



「中はどうだった?」


『そりゃもう、巣なだけあって、ゴブリンがウヨウヨいたよ。正直、三人だけじゃ、すぐに囲まれちゃうと思う。それに運良く最深部まで行けても、そこには大きなゴブリンが居たからね、かなり、手強いよ?』


「数でいえば?」


『雑魚63体とゴブリンキングかな。中に人間は居なかったよ。ゴブリンだけ。多分、今から女子を攫ってくるつもりなんだろうね。』


「よかった。女の子はいないのか・・・。」



当然ながら、中に人がいることも想定していた。捕虜が居ないとなれば大分、予定を繰り上げることができる。



『うん。だから、やるなら今が好機だよ。』


「そうだな!ありがとう、シルフィ!」


『いいよ♪ダーリンのためなら、全然平気だよ~。』



お礼とばかりに、手の中のシルフィに向けて風の魔力を放出すると、とても気持ちよさそうに目を閉じ、微笑みを浮かべる。


「ねぇ、リライアさん?」


▷はい、なんでしょう?


「リライアさん達は、シルフィちゃんの声は聞こえるの?」


▷ええ。私たちはマスターの中に居ますので、マスターが認識したことは、全て伝わって来てますよ。姿も見えてます。



「私とシルクちゃんにも、見えないかな?私たちも認識しておけば、何かあった時にフォローできると思うんだけど。(本音をいえば、自分の手に向かって独り言を言っている旦那の姿が、見ていて不安になる・・・。)」


「おい、心の内に秘めとかないといけないヤツが口から漏れ出てるぞ!?たしかに、傍からみれば、精神異常者みたいだけども!!?」


「だ、だってー・・・。」


▷な、なるほど・・・。少しお待ちください、本体と協議して、方法を探しておきます。



「ごめんね、お願いします。」


『え?なになに~?何するのー?私、何かお手伝いしようか~?』



指に抱きつき、頬擦りをするシルフィ。

お手伝いする気はあるけど、居心地の良い場所を離れがたい。そんな子供のような雰囲気に、俺は少し笑ってしまった。



▷少し、時間がかかりますので、今は依頼に集中しましょう。



「よし!それじゃ、ぱっぱと依頼を終わらせて、祝杯あげようじゃないか!」


「うん!お宿も探さないとね!」


「そうそう。男なら仕事は手早く、終わらせて、あとは女の子とイチャイチャする時間にするのだ~。仕事上手は、夜上手~♪」


▷▶︎「ハ、ハレンチ・・・///」



俺は指を鳴らすと、目にも止まらぬ早さで、着替えを済ませる。


今日の格好は愛用のお猿さんではなく・・・〈 シェフ 〉さんデース!



「出た。ユーちゃんの特技。よく、そんな沢山のコスプレ持ってるよね。どこにしまってるの?」


「それは秘密~♪」



俺は口に手を当て、観月さんに微笑んだ。


俺はウキウキと、観月とシルクを連れて、洞窟の入り口に向かう。



「はい!今日はこの洞窟を使って、〈 ゴブリンの釜焼き 〉を作っていきます。サポートは、魅玖たんとシルクたんです。よろしくお願いします。」


▶︎よろしくお願いしまーす!


「うーうー♪」



洞窟の横に並ぶと、観月をお客さんに見立て、俺とシルクが並んだ。あ、言わずもがな、魅玖は天の声と音響担当です。


ー 軽快なBGMはもちろん、十三分クッキング!デス!


「な、なんか、始まった!?なんか、バック音楽が聞こえる!?幻聴!?幻聴!?なんか聞き覚えがある!料理番組かな!?料理番組が始まるのかな!?」


「はい、観月さんのツッコミはスルーして、料理していきマース。まずは材料からー。」


「ひどっ!?」


▶︎材料です。


洞窟を一つ。

ゴブリンを63体

キングゴブリンを1体

塩少々(ひとつまみ)

グリーンスパイダーの爪一本(青唐辛子)

砂糖少々(大さじ3杯)

そして、小麦粉十トン。


です。


「どの食材も、ご家庭によくあるものですから、準備しやすいと思います。是非、試して見てくださいね!」


「待って!?色々待って!?トン!?10t!?簡単に用意できないよ!?どっから持ってきたの!?」


「街の小麦粉倉庫を一つ、買い占めました。」



▶︎ちなみに、経費はすべてギルドに請求されます。



「んなぁー!?それ、絶対あとで怒られるやつ!!」


「ギルドに加入したのは、そういうわけだ。まぁ、民の安全が守られれば、それで十分だろ?では、行こう!」


▶︎はい、まずは下ごしらえから。


洞窟と外を通じる穴を全て、強固に閉じていきます。この洞窟は三箇所、外穴がありますので全て塞ぎます。なるべく、密閉になるようにしましょう。



俺は洞窟に手をかざすと、土魔法で、何重にも壁を作って埋める。


それを三箇所、全てで行った。



「ゴブ・・・?」


この時、ゴブリンたちはまだ、外の異常には気付いていない・・・。

そして、これから起こる惨劇も・・・。


「はい!穴を塞ぎ終えたら、次は中に材料を詰めていきまーす。」


▶︎はーい!塩少々、砂糖少々、グリーンスパイダーの爪(青唐辛子)入れていきます。


「今更だけど、調味料いる!?本当にそれ必要なの!?」


「料理だって言ってるでしょ!当然ながら必要だよ!」


「料理ぃ・・・違うよぉ~。違うんだょ~。私の知ってる料理と何か決定的に違うんだょ~!」



観月さんのツッコミはここでもスルーして、俺は壁のひとつに、人一通れるかどうかの穴を開けて、そこに材料を投げ込んでいく。



「塩少々、砂糖少々、青唐辛子一本。・・・・・・あ、アメジストも入れとこう。」


「明らかに違うの入ったー!?」


▶︎彩りですね?分かります。



そして、最後に、約十トンの小麦粉を入れるのだが、ここでひと工夫。



「はい!ここで、シルフィちゃんとシルクちゃんの力を借ります!」


『はーい!任せて、任せて!』

「う! 」



穴から小麦粉の袋を大量に放り込むと、中でシルクに袋を引き裂いて貰う。



「うー・・・。コフ!コフ!うー・・・。」



シルクが中で、どんどん袋を引き裂くと、入り口からポフン!と小麦粉が舞い出てくる。



「おっと、シルクが苦しそう。シルフィちゃん!お願いします!」


『はーい!』



ービュオオォー!



穴から風を流し込むと、小麦粉はどんどんどんどん、洞窟の奥へ奥へと風に乗って吹き込んでいく。



「う~♪」

『ふふ!どんどん、開けちゃってー!』

「う!(`・ω・´)フンスッ! フンスッ!」



ここでようやく・・・



「ゴブッ!?ゴホ!ゴホ!」


「ゴボオォォー!!」



洞窟内が騒がしくなり始め、ゴブリンたちの慌てた声が響き始める。



「ゴボオォーー!!」



特に野太い声は、おそらく、ゴブリンキングの声だろう。

今頃、ゴブリンたちに指示を出し、何が起きているのか確認をさせているのだろうが・・・



「もう遅いよ、ゴブリンキング。こっちの準備はもう少しで終わる。視界も真っ白になって、目前しか見えない君らには、ただ、逃げ惑う道しか残されていないだろう。統率の乱れた洞窟内はまさに、白い地獄絵図だろうね。」



彼らが逃げ惑っている間も、シルフィの風で奥へ奥へと十トンの小麦粉が吹き込み続け、中は完全に視界が塞がれた状態。しかも、呼吸もままならない。


こんな状態ではゴブリンもただ、混乱する頭で右往左往することしかできなかった。



「ゴホッ...ヴ...ゲホッゴホッゴホッ...!ゴブ!ゴブ!?」


「ゴホ!ゴホッ!ゴボオオォー!!」



何とか情報を得ようと、叫び続けるゴブリンキングの声。

そろそろ、いいだろうか・・・。



「シルク!全部、袋を開けられたら、出ておいで。」


「う!」



ぷるーん!と、久々のスライム姿のシルクが、穴から這い出て来ると、すぐに人の姿に戻り、俺の腰に抱きつく。



「あはは・・・。少し、粉っぽいな。あとで一緒にお風呂入ろうな。すみずみまで、洗ってあげるよ。」


「うぅ~♪」



頑張ったシルクの頭を撫でると、俺はシルフィに視線を移す。



「シルフィ、どうだろう?中に小麦粉は充満したかな?」


『うん!風に乗せて隅々まで、行き渡らせたよ。でも、こんなに大量の小麦粉を充満させてなにをするの?たしかに、ゴブリンたちは、呼吸しずらそうだけど、致命傷には至らないよ?』


「大丈夫。ここからが本番だ。さぁ、穴を少し小さくするよ。仕上げだ。」



俺は人の胴体ほどの大きさの穴を少しずつ小さくして、掌程にする。



「ユーちゃん、これなに?バ〇サン?さすがに、小麦粉で、ゴブリンは死滅しないと思うよ?」


「あら?観月さん、知らないの?ここまで大量の粉塵が密室に充満すると、あるきっかけ一つでとんでもないことが起こるんだよ?」


「とんでもないこと?」



観月は心当たりがないのか、首を傾げるばかりだった。俺はその様子に頷いて答えると、皆に、さっさとこの場を離れるように指示を出す。



「さぁ!巻き込まれないように、離れよう。十トンの小麦粉だ。どれくらいの威力になるか分からない。」


「威力?なに?なになになに!?」


「早くはやくー!」



俺は皆を連れて、一キロ程離れた所で、さらに壁を何重にも作る。さらに皆にも伏せるように促した。



「さぁ!最後に、掌程に開いた穴に向かって火のついた矢を射れば出来上がっ・・・り!!」


ーギリギリ・・・!シュッ!


「え!?えぇ!?」


「いいから、伏せろ!」



俺は弓を取り出すと、ギリギリと音が鳴る程矢を引き絞り、火魔法を付与して放つ。


すかさず、伏せた観月とシルクの上に覆い被さった!



ヒュンッッ!!ボッ!


シューーーー


ーーー


ーー


ーチリッ!!ドカアアァァァーーーーン!!



地が浮き上がる程の衝撃波と共に、洞窟が丸ごと吹っ飛んだ!!方々から火柱が上がり、大気を焼き付ける!!


結構、離れた場所にいる俺たちでも、かなりの衝撃と耳鳴りがするほどの爆発音!そして、草木が少し焼けるほどの熱だ!


吹き飛んだ瓦礫が、事前に用意しておいた壁にゴツゴツと、音を立てて降り注ぐ。


きっとその中心である洞窟の中はもっと凄い状態になっていることだろう・・・。



ーキイィィーン・・・


にしても、耳鳴りが凄いな・・・。クラクラする。



「んんー。二人とも無事か?」


「ん、んーあーあー。うん・・・耳鳴り凄いけど大丈夫。」


「うぅぅ?うぅ~?」


「大丈夫か、シルク?少しクラクラするよな。」


「うー・・・?」



観月とシルクを抱きしめると、少し体調が戻るまで、落ち着かせるように二人の背中を撫でる。


しばらくそうしていると、感覚が戻ったのか、観月は二三回ほど発声と音の差異を確認すると俺に向き直った。



「びっくりしたよー。これ、どういう状況なの?」


「意図的に爆発を起こしたんだよ。」


「爆発?」


「見てみ。」



俺に促され、観月が壁の向こうを覗いてみると、そこには今までは全く違う光景が広がっていた・・・。


爆風で周囲の木々はなぎ倒され、今までそこにあったはずの洞窟を塞いでいた土壁は木っ端微塵に砕けていた。


辺りには、まだ火が着いた物体がメラメラと、燃えており、まるで目の前に爆弾が投下されたような状態だった。



ここでシルクの横路(ロード)


思わず溶けてしまうかと、思うほどの恐ろしい衝撃と熱量でした。

観測者の皆さんならご存知でしょうが、ご主人様がやったのは〈 粉塵爆発 〉を応用した現象です。


粉塵爆発とは、ある一定の濃度の可燃性の粉塵が大気などの気体中に浮遊した状態で、火花などにより引火して爆発を起こす現象を指します。


ご主人様の世界でも、ガスやガソリンとならび、火災原因の一つとしてあげられています。


1963年には、三井三池炭鉱三川坑で、炭塵爆発が発生(三井三池三川炭鉱炭塵爆発)。死者458名、一酸化炭素中毒患者839名を出す、戦後最悪の炭鉱事故が起こりました。


ご主人様がやった行為はとても危険な行為です。絶対に真似しないでください。

最悪、多くの命が危険に晒される恐れがあります。


また、この情報は火災の危険を知らせると共に、日頃からの防火意識を高めるためにお知らせしております。


皆さんも、防火対策をゆめゆめお忘れなきよう、お願いします。


おしまい。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「・・・これ、ヤバいよね。」


「うん。危ないよね。粉塵爆発は本当、気をつけないと。今回は小麦粉を使ったけど、他にも、砂糖、コーンスターチなんかの食品や、アルミニウム等の金属粉など、一般に可燃物・危険物と認識されていない物質でも爆発を引き起こし、爆発・炎上する重大事故を引き起こす危険があるんだ。気をつけようね。」


「知らなかった・・・。気をつけよう。」


▷十分な酸素と、粉末雲、あと火元の三つがそろうと起こりうる現象です。日常生活でも、起こりえますから、十分に気をつけたいですよね。



俺たちの説明に、観月はうんうんと何度も頷いている。


火災は財産はもとより、誰かの大切なもの全て奪う災害です。


しっかりとその危険を認知し、対策を講じることが大切なんですね。


と、話もまとまったところで、俺たちは洞窟の入口に歩み寄る。



「シルフィ。度々申し訳ないけど、中を確認してきて貰えるかな?ついでに、風を送り込んで、中を換気して欲しい。一酸化炭素が充満してるだろうからね。」


『うぅ・・・。こんな恐ろしいことになるなんて・・・。本当、火は怖いねー・・・。』



シルフィは風を巻き起こしながら、ぽっかりと口の開いた洞窟へと入り込んだ。


立っている俺たちを通り抜けて、新鮮な空気が中へと流れ込む。


しばらく待っていると、フラフラとシルフィが、戻ってくる。



『中、ヤバい。これ以上にないくらい、凄い状態になってるよ。』


「ゴブリンキングは?」


『ゴブリンキングも、事切れてたね。身体が大きい分、ダメージも相当負ったみたい。』


「そうか。それじゃあ、あとはシルクたん!仲間と共に、突入しよう!」


「う!」



俺たちは、沢山のスライムを引き連れ、討伐状況の確認と戦利品回収のために、洞窟の中へと乗り込んで行った。







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