譲らぬ幼なじみにつき
「まず、スターテスを見ていただいて、気になる点はありますか?」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
Name / 栄咲 遊助
称号 / アスモデウス
状態 / 健康 + 漢の自信
HP / 650(+165)
MP / 850(+165)
攻撃力 / 425
防御力 / 525
スキル
アスモデウスの力 / 心眼 / 隠匿隠蔽 / 威厳圧力 / 限界突破/幸運体質 / 滋養強壮 / 精力増強 / 超絶倫 / 隷属契約 / ハーレム勧誘 /
特殊スキル
ハレンチの達人 / 体術の達人 / 武術の達人 / 体技の達人 / にゃんにゃん無双 / マギアメモリの使用権
加護
神 エヴァグリア
女神 アスモデウス
女神 マモン
■■■■■■■■■
魔法
ファイ Lv2/アクア Lv2/エア Lv2/アースLv2
必艶技(消費MP0)
♡性癖暴露( 見た対象の性癖を覗き見る )
♡本能覚醒( 話した対象の性癖を書き換える )
♡相思相愛( 素手で触れた対象を快楽に堕とす )
☆M・M・M(五日間、対象に淫らな夢を魅せることで、精神を崩壊させる。発動条件あり。)
必殺技
〇ハレンチパニック(常時発動可能。属性をエンチャット可能。消費MP0)
〇必中(弓装備時、発動可能。消費MP100)
〇|アスモデウスの盾《汝、我が物に触れるなかれ》(盾装備時、発動可能。消費MP200)
王権
■ |◤◢◤◢ WARNING ◤◢◤◢《危険!取り扱い注意!》( 現在使用不可 )
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「はい!先生!単純にアスモデウス関連のスキルが多いと思います!滋養強壮・精力増強・超絶倫 ・ 隷属契約・ハーレム勧誘がソレです!」
「そうですね。さらに、体技の達人 ・にゃんにゃん無双・・・も、その、アスモデウスの影響です・・・。」
露骨にアッチ方面のスキルに、流石のリライア先生も思わず言い淀む。
名前が・・・。体技の達人はまだ良いにしても、“にゃんにゃん無双”って・・・オブラートに包んだつもりが、そのオブラートがコンドムだったくらい衝撃的だ。
こういったスキルの名前は誰が決めるんだろ。神様かな?それとも、この世界を創った隠れお姉さんかな?結構、好きなセンスしてる。
「つまり、このスターテスには、マスターの基本のスキルと、アスモデウスのスキルが混同してる状態なんです。つまり、これから旅をする中で、マスターは単純なレベル上げ・・・そうですね・・・“エネミーを倒す”だけではなく、別の方法でも経験を詰むことができ、さらに、能力を向上させることができるということです。」
もちろん、RPGようにバトルすれば、俺の基本スターテスは上がる。
それだけじゃなくて、【 アスモデウス 】の能力を使えば、アスモデウスの能力も向上する。
ということだ。
「【 アスモデウス 】の能力って、具体的には、どうすれば上がるんですか?先生。」
「いい質問です、観月さん。アスモデウスの能力の向上には主に三つの方法があります。一つは単純に【 アスモデウスに関する能力 】を使用し、能力の効果を高めること。二つ目は、ハーレムを拡大すること。これにより、“ハーレム補正”の基本値が増大します。」
なるほど・・・。ハーレムに女の子たちを加えることで、俺は強くなれるってことか。
ある人は、守るものがある人は、どれだけでも強くなる。と言っていたが、まさにそれを体現したようなスターテスになってるわけだな。
「なんか、ユーちゃんらしい、力だよね。ふふ・・・。」
「うん!自分でも、そう思うよ。よーし!!たくさんの女の子たちを幸せにして、俺は強くなるぞーう!」
「また、女の子限定ってところが、マスターらしいですよね、あはは・・・。」
ぐっ!と拳を掲げて張り切る俺に、リライアは苦笑を浮かべると、周りの皆も同じ気持ちのように頷いた。
「男など、知らん!自分で、勝手にどうにでもなれ!」
わたくし、栄咲遊助こそ、大の男嫌いでござーい。
女の子にかける愛情はあっても、男にかける情は一切持ち合わせておりませんので、悪しからず!
この信念は、この先も変えるつもりはないし、変わることはないだろう。
「まぁ、それは一個人の意見ということで・・・。さて、最後にもう一つ、【 アスモデウス 】を強化する方法があるんですが、分かりますか?」
「ハレンチ!」
「もう!ユーちゃん?リライア先生、真面目に聞いてるだから『正解です・・・///』はい!スゴーイ!正解だって!ユーちゃん、あったまいい~!流石、私の幼なじみ!これから、どんどん、ハレンチしていこうね!・・・って、なんでやねーん!?」
ー ゴンッ!
俺の即答に、呆れた眼差しを向ける観月だったが、リライア先生の回答を聞いて激しく机に突っ伏した・・・。
すごい音がしたけど、大丈夫か?
そんな彼女は感情が激しいところが、魅力的だと思います・・・。遊助です。
「大丈夫か?観月?痛かったろ?」
「うわあぁーん!なんで、ハレンチを助長するような世界になってるのー!?この世界、秩序が厳しすぎるって、聞いて来たのにー!神様の嘘つきー!」
打った頭を抑えて、観月は小川のように涙を流して、ボヤキ始める。
本当、コロコロと表情が変わること。
魅力的だぞ、観月ちゃん!
「まぁまぁ、そのおかしくなった秩序を平常に整えて、繁栄に導くために、俺たちは送られたんだから、少し過激になっても仕方ないさ。」
「そうだけどー・・・。」
「まぁまぁ、 落ち着け、落ち着け。俺が思うに、アスモデウスの基本は愛情だと思うわけよ。だから、ハレンチもハーレムの中の子を対象に行うと能力が上昇するようになってるんじゃないかな?」
観月の頭を撫でると、俺はリライア先生に向き直る。
俺の回答に、リライア先生は満足そうに頷いた。
「えぇ、その通りです。ようは、ハーレムに迎えて終わりではなく、触れ合いやコミュケーションを取って、愛情を深め合うことで、能力を強化することができるんですね。」
「まさに、【 漢の自信 】って、わけだ。うんうん。俺らしい、いい能力だな。そうと分かれば、もっと、みんなとたくさん、愛を育み合わないとな。」
でも、ハレンチって、いつもの感じでいいのか?スカート捲ったり?胸を揉んだり?それとも、キスをしたり?
「うーん・・・ん?」
俺は腕を組んで頷いていると、視線を感じて、顔を上げる。
見ると、周りの女の子たちが、一斉に俺を見て、頬を染めていた。
「つ、つまり・・・一番、有効な手段として挙げられるのは、そのセッ・・・スなので・・・その・・・率先して皆さんと関わりを持ってくださいね・・・///」
リライアが有効な手段を説明してくれようとしたが、最後は紅葉ほどに顔を真っ赤に染め上げて、モジモジと俯いてしまう。
肝心の場所が聞き取れなかったが・・・表情から察するに言わんとすることは伝わってきた。
あえて聞き直すような野暮なことはやめて、俺は皆を見回すと、笑顔を向けて頷く。
「あぁ、一人ひとりとの時間を大切にしていこうと思う。皆も遠慮なんてせず、どんどん、俺と関わって欲しい。俺は必ず、みんなを幸せにしてみせるから。」
「へぇ・・・。優しいね、ユーちゃんは。そっか、ユーちゃんはそのスタンスで行くんだね・・・。」
観月は立ち上がると、俺の両肩に手を置いて、そのままスルリと、腕を流して背中から抱き着いてくる・・・。
「でも、確かに・・・それがユーちゃんらしいよ。」
そう呟き、俺のうなじに顔を埋めると、スー・・・と息を吸って、より腕に力を込める。
これは、観月さんの世にも珍しい甘えた行動です。
でも、だいたい、これをする時は・・・何か考えてる時なんだよな・・・。
「ダメかな?」
「ううん・・・。ユーちゃんはそのままでいいよ。」
スリスリと、まるで猫のように俺の首筋に顔を擦り付けると、ゆっくりと頭を起こして、呆気にとられていた皆を見回す。
「 でも、ユーちゃんは渡さないから・・・!」
『「「っ!」」』
俺の背後に立ってるから、その表情は見えないが、その声色からは明らかな威圧感と、わずかな挑発の色が見え隠れしていた。
きっと、俺を抱きしめた観月の顔はそれはそれは、自信に満ちた強い光をその瞳に宿していたことだろう。
その姿に、周りの皆を思わず息を飲む・・・。
きっと、彼女にとっては、このハーレム創りも向こうの世界の続きなのだ。
《 ユーちゃんの一番でいたい。》
という彼女の決意が、きっと、こんな宣言をさせたのだろう。
ただ・・・リアさんに怒られてから、少し観月は変わったと思う。
もちろん、いい意味でだ。
前まで自分を抑えながらも、それでも負けたくないという気持ちから、水面下で努力し、もがき苦しんでいるのが彼女だった。
誰にも気付かれず、人知れず努力して他を圧倒することで、俺を守るという目標を達成するのが、彼女スタンスだった。
リアさんにもっと素直になるように指摘されたおかげか、それをやめることができたのではないだろうか。
努力は力となり、自信となった彼女・・・観月はそれを武器に正々堂々と宣言してから、相手を闘うスタンスへと変わったのだ。
綺麗だなぁ・・・こんな観月も・・・。
ふわりと香る、観月の髪の匂いに包まれ、安心感と共にドキドキと胸が高鳴る。
本当・・・いい女になったな・・・。
俺の幼なじみは・・・。
「ふふ・・・。これはこれは、クイーン自ら、宣戦布告ということですか・・・。」
スッ・・・とメガネを取ると、リライアは胸元ポケットに収め、口元に指を当て、小さく微笑む。
「ですが・・・私たちもずっと、二番三番に、収まっているつもりはありませんよ?ここからは、下克上ありきの女の闘いです。」
指揮棒をヒュンッ!と振って、舌なめずりをするリライア先生。
その獲物を狙う獣のような視線と赤い口紅を濡らす舌先は、ゾクリと俺の色欲を舐め上げる・・・。
こっちも、綺麗だぁ・・・リライア先生・・・。
「観月さん。しっかりと、守ってくださいね?その場所を。でないと、私たちが、頂いちゃいますよ?」
「えぇ・・・。もちろん。」
ふふふ・・・!
フフフ・・・!!
女の子たちが不敵な笑みを浮かべて、バチバチと視線を交える。
おぉー・・・女の子たちの泥沼の戦いが始まる予感ならぬ悪寒・・・。
『やめて!私のために争わないで!』と皆の前に飛び出してみてもいいが、どうにも、そんな冗談も言えない空気に、俺は苦笑を浮かべる。
まぁ、あまりに路線がズレたり、険悪になりそうなら、割って入ってもいいだろうが・・・。
この場の皆に限って、それはないだろう。
手放しで見守っていられるくらい、ここにいる皆は信頼しているつもりだ。
『うー・・・。』
そんなドロドロの女の闘いが始まろうとする最中、そんなものは何処吹く風と、トコトコと俺の膝に飛び乗るシルク。
椅子に座った俺の膝に跨り、ベタ〜っとくっつくと、シルクは俺の胸に頭にスリスリと顔を擦り付けて甘えてくる。
その目はうつらうつらとしており、明らかな眠気が見て取れた。
「ん?疲れたかな?一度戻って、しっかり休むか?」
『うぅ・・・。』
俺の言葉に、コクリと頷くと、シルクは目を閉じ、ギュッと抱き着いてくる。
降りる気配はない・・・。
あ、このまま運べってことですか・・・。
シルクの身長は130cm体重22kg。(目算)
スリーサイズは上から72、58、65。(感触)
・・・いける!たぶん、抱えきれるはず!
「時間も頃合いだし、そろそろ寝るか。」
「うん!」
「私たちも、休みましょう。魅玖さんは、床で寝ますか?」
「えー!?いくら、醜女の私でも、扱いひどいですよぉ・・・。床はあんまりじゃないですか・・・リライアさーん。そもそも、情報体に睡眠って必要なのか、甚だ疑問なんですけど・・・。」
「私は寝ますよ?寝てる間に情報の整理とデータの更新を行いますので。あとは・・・夢でマスターに会えるかもしれませんし・・・///」
「あんた、本当に情報体かよ・・・。分かりましたよ、私も頭は疲れたので、休ませてもらいます。それに、主様に会えるのなら、それも・・・いいですし?///」
ちらりと、魅玖が俺を見るので、小さく笑って、手招きする。
「じゃあ、ここだけの話だ・・・。」
「え?なんです?主様?」
寄ってきた魅玖に、耳打ちするような仕草をすると、魅玖は頬を寄せて来た。
「・・・じゃあ、本当に会えるように、おまじないをしとこう・・・。」
ー チュッ!
「へ?」
その頬に、優しくキスをすると、おしまい!っと、笑って手を振った。
「ななななっー!?」
キスされた頬を抑えて、魅玖は真っ赤になって仰け反るとパクパクと口を開け閉めしながら、俺を見つめ返していた。
さっき、思いっきりキスされたからな。
お返しだ。
はは、可愛い可愛い・・・。
「ああぁー!!ずるいですよ、魅玖さん!!むー!魅玖さんは床じゃなくて、こちらのベットで寝てください!」
バン!とリライア先生が指し示したのは、用意された剣山の敷き詰められたベッドだった・・・。
拷問か・・・。
「ひいぃーっ!?それは、あんまりですよ!リライアさーん!」
「ぷい!知りません!」
ー クイクイ・・・
何とか、許してもらおうと、平謝りする魅玖とそれを腕を組んで突っぱねるリライアに苦笑していると、クイクイと袖を引かれる・・・。
「魅玖さんだけ、ずるい・・・。」
見ると、頬をふくらませた観月が、俺を見下ろしていた。
「・・・ふふ。残念。この魔法は、一日一回の特別な魔法なんだ。明日は観月にしてあげるから、今日のところは・・・ね?」
「むー!絶対だからね!」
俺は小さく笑うと、観月の頭を撫でてシルクを抱えて立ち上がるとと、フワリとシルクの髪から不思議な香りがする・・・。
なんだろう?砂糖の入ったミルクのような、蜂蜜みたいな不思議な香りがするな?
スンスン・・・と抱えたシルクの頭を嗅いでいると、観月が少し不機嫌そうな顔で見上げてくる。
「なーに?次は、シルクちゃんにハレンチ?私は?わーたーしーはー?」
いつも、するなって怒るのに・・・女の子の気持ちは複雑だなー、本当。
「いや、シルクから、蜂蜜みたいな甘い匂いがしたから・・・。」
「ん・・・?あれ?本当だ。スンスン・・・いい匂い・・・。」
『う・・・うぅ・・・。』
あまりに、スンスンスンスンと周りで音がするので、シルクも気になったのだろう・・・。
うっすらと目を開けて、俺たちの顔を見ていた・・・。
『う?』
「いや、なんでもないよ。大丈夫。」
「うん、大丈夫。ごめんね?起こしちゃったね。寝てていいからね?」
『うー・・・スースー・・・。』
コクリと頷くと、シルクはそのまま目を閉じ、すぐに寝入ってしまった・・・。
ほんと、この寝付きの良さは羨ましい・・・。
「それでは、何かありましたら、いつでも呼んでください。私たちはいつでも、マスターのお力になれるよう、お待ちしてますから!」
「まぁ、でも、お力になりたくても、なれない状態の時もありますけどねー!?特に今!今!」
にっこりと笑って微笑みかけてくるリライア先生の下には、ぎゅうぎゅうに縛られた魅玖がいた。
冷や汗をダラダラと流し、リライアと剣山ベッドを交互に見ている。
素直に寝ないので、いよいよ実力行使に打って出たらしい・・・。
拷問かって・・・。
扉を開けて、図書館の外に出る俺たち。
最後に振り返って、リライアと魅玖に手を振る。
「それじゃ、また明日!」
「はい!おやすみなさ~い!」
「いや!待って!主様!助けて!元はと言えば、主様が!あー・・・!」
手を振るリライアと泣き叫ぶ魅玖の姿を最後に、扉は閉じられた。
「・・・いい夢みろよ、魅玖。」
「うぎあぁぁー!!」
俺は小さく苦笑すると、ぺこりと頭を下げて、観月と抱えたシルクと共に、図書館のある深層意識の外へと踏み出した。




