log:2 その娘、毒舌につき
広い、広い大きな背中────
記憶の奥に眠っていた、なにか懐かしい感覚を呼び覚ます優しいぬくもりがある。
(……父上)
( ^ω^)「お?」
( 'A`)「気がついたみたいだな」
休憩地点へもう間もなくというところで、それまで背負っていた女性の目が覚めた。肩越しに相手のわずかな動きを感じ、ふと歩みを停めたブーンがそちらへ振り返り表情をたしかめる。
川; ゜ -゜)「ん……?」
目覚めるや否や、突然目の前に見知らぬ男の顔があり相手は混乱した様子だ。
川; ゜ -゜)「……えっと」
( ^ω^)
川; ゜ -゜)「……どちらさまでしょう?」
まぁそう言う他はなく、なすがままそんな第一声を彼女は口にした。
( ^ω^)「僕はブーンだお」
そう名乗ってから視線を降ろし、
「で、こっちが相棒のドクオ」
と足下を這う金属の生き物を彼が紹介する。
( 'A`)ノ「ヨッ。別嬪だなねーちゃん。あんたが倒れていたところを俺が発見していま運んでいる最中な訳よ。ここまではおk?」
川; ゜ -゜)「あ…ああ……なるほど把握した」
軽口を叩く奇妙な機械と、同じく妙な男──とはいっても、相手の素性をまだ知らぬ所為ではあるか。説明されるがままこくんと彼女は頷いた。
( ^ω^)「別に怪しいものではないからそう緊張しなくてもいいお」
川 ゜ -゜)「……だろうな。君の顔を観るからにどうみたって私を襲う程の度胸があるとは思えない」
(; ^ω^)「ちょwwヒドスwww」
突然冷静になるや辛辣な言葉を浴びせられずっこけそうになるブーン。
川 ゜ -゜)「済まないな。自他共に私は表裏のない性格と呼ばれているのだ」
(; ^ω^)「……ああハイハイそういう事ね。オーケーオーケイ、その様子なら命に別状はなさそうだお。もう降ろしてもいいかお?」
川 ゜ -゜)「君はこんなうら若き乙女に歩けというのかい? なんと鬼畜な……」
(; ^ω^)「もうやだなんなのこのひと……」