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『エクストラヒール』は神様です

7話



俺は今、処分奴隷を買いに行く為に走っている。

何故処分奴隷を買いに行くのか。


それは丁度いい配下になるからだ!

だからと言ってあの女冒険者から聞いたらそのままでは使い物にはならないだろう。


ふっふっふだが俺には策がある!


そんな事を自問自答しつつも、女冒険者が言っていた奴隷商の元へと着いた。


売っている場所の名前がダ・ラーク商会という名前だった。


名前が名前だけに少し不安を覚えつつも俺は中へと入って行った。


「あのぉ、ごめん下さい」


「はいはいってガキかよ。何の用だ」


出てきたのは奴隷商らしき頭の禿げたおっさんとマッチョなおっさんが迎えてくれた。


俺はあんたの態度にびっくりだよ。

まぁそんな感想は置いといて本題にのりだす。


「えーと処分奴隷を売って欲しいのですが」


「は?」


一瞬奴隷商の顔がポカンとなっている。しかし、すぐに表情を変えた。


「本当か?冷やかしだったら殺すぞ?」


「本当ですって、んで一人当たりのお代は幾らですか?」


本当だと確認すると商人は


「お代は要らない、その代わり条件がある」


え、お代が入らない?マジで?


「その条件は?」


「今処分奴隷としているのは9人だ。これを全て引き取って欲しい」


え、メッチャ好条件やん。しかし、裏があるかもしれないと思ったので、


「それで貴方に何の得があるんですか?」


「しらねぇのか、この国の奴隷法に食事は必ず一食は与えないといけないんだよ。たかが一食と言えど9人分の飯代は飛ぶくせに何の利益も帰ってこないだったらお前さんにタダでもいいから売ったほうが俺には得なんだよ」


奴隷法に感謝を!

いや、してはいけない気もするが...まぁ今はいいや。



俺が考えている間に何を思ったが知らないが。


「安心しろ男もいるが全員お前と同い年くらいだ」


おばさんがいるかもしれないって思ったわけね。


まぁどう思われようが関係ないけど。


「わかった。全員引き取ろう」


「よっしゃ取引成立だ。今から一人一人に奴隷紋を付けるから客室で待ってろ。おい、この方を客室に案内しろ」


と、奴隷商が言うとマッチョなおっさんが客室に案内してくれた。


待つこと数分後予想はしていたが思ったよりも酷い光景に思わず吐きそうになる。


一応全員簡易な服をつけていた。

1人ずつの状況は言ったら多分吐くだろうから最も酷い2人を言えば


最初の子は男の子だった。

全員が死んだ魚の眼をしている。勿論この男の子も同じだった。


でもこの子は両腕が無く左目から頰、鼻まで凶暴な爪にでもやられたかの様な傷を負っていて失明しているだろう。耳も右は無い。


後1人は女の子である。前歯が無くなっていて、両目ともやられているらしい。

その上左足も膝から下を失っている為、簡易イスの上に座らせられている。


「奴隷商、早く奴隷紋を付けてくれ」


「ああ、わかった。じゃあ左手を前に出してくれ」


言われた通りに左手を出す。


「初めての紋は痛いが後は重ねるだけだから痛くねぇ」

と言いながら、奴隷商は魔法をかける。


確かにチクっとしたが、そこまで痛くはなかった。

因みに奴隷紋を左手の甲に書いた。


2人目、3人目と続くが、本当に痛くなかった。

9人全員が終わると


「坊主こいつらを引き取ってくれてありがとな出来ればまた今度も頼むぜガッハッハッハ!」


と言って客室を出て行った。


取り敢えず、今はマッチョなおっさんがいるのであの策は使わない。


「取引は終了です。お引き取りください」


口調では優しく言っているつもりだけど威圧感が凄いまぁあの威圧を意訳すると『早く出て行け!』って所だろうな。


「わかった。いい取引をありがとう」


俺はそれだけ言ってから9人に声をかける。


「皆んな初めましてだね。今日から主人になったカズトだ。取り敢えず外に出ようか。

この娘は俺がおんぶする悪いけど外までは自力で歩いてくれないかい?」


まぁ、声は出さないけど皆んな首を縦に振ってくれた。


俺は片足の無い少女をおんぶして外に出た。ここの売り場は人の多い所では無くもう少し先に進むと門の壁にぶつかる所の場所にあった。

門の近くは影になりやすく、日光がよく当たらない為、人気が無い。

だから俺にとっては打って付けの場所でもあった。


「ごめんだけどあっちの壁にある空き家の方まで歩いてくれ。」


そう言い、俺は廃れた小屋を指す。

その小屋は脆くはなっているが今にも崩れそうというわけではなかった。


そして、小屋まで着いたが1人足りなかった。さっきの男の子だ。

どうやら奴隷商の近くで倒れているみたいだった。


「皆んなはここで待ってくれちょっとあの男の子を拾ってくる」


そう言いおんぶしていた女の子を日陰の所に寝かせて走って男の子の元へと駆けつけた。


「大丈夫か⁉︎」


その子は容体が酷かった。体の怪我に加えて熱を出していた。


「無理も無いよな。よし、俺が担いで行ってやる!もう少し頑張れよ!」


小屋まで走りながらふと不思議にま思う。やっぱり、こいつ俺より身長高く無いか?

うーんさっきの女の子も俺より少し小さいくらいだし。この世界の平均身長は大きいのか?


そんな事を考えつつも、小屋に着く。皆んなの息は既に上がっていて、息切れの音が絶えず聞こえた。


僅か数十メートルしか歩いてないってのに、やっぱりあんまり食事を与えてなかったんだな。


ここに俺を含め覚めて10人しかいない事を確認した俺は、あの策を使う。


「まずは一番危ないこの男の子だよな。よしよし今から治してやるからな」


そう俺が使うのは、


「『エクストラヒール!』」


『エクストラヒール』、これはゲーム時代からある部位欠損を治すスキルだ。


ゲーム時代でも部位欠損がある場合では『ヒール』などの簡易魔法では治せなかった。

ゲーム時代のシステムが生き残っているなら『エクストラヒール』で部位欠損を治す事が出来ると思ったからだ。

結果は、


「うおっ、ニョキッて生えた!ニョキッて!」


成功だった。

両腕も戻り、左目の傷も消え、右耳もさっきまであったかのような状態だった。

俺は彼の額を触り自分の額と重ね合わせる。


「うん、熱も取れているようだな」



確認の取れた俺は少女の方に振り向く。

そうすると皆んなのポカンとしていた。まぁ治そうとしている女の子は、いまいち状況が掴めない状態だったが。

皆んな『驚きを隠せない!』って表情好きだよな。


「さぁ、次は君の番だよ。聞こえてると思うから言うけど、今から君のあらゆる怪我を治すからいきなり目を開けないでね?」


出来るだけ優しい口調で声をかける。首を縦に振ってくれたので『エクストラヒール』をかける。


「『エクストラヒール』...よし、いいかい君の目は治ったゆっくりと目を開けるんだ」


そして女の子は目を開けた。


「あ..あ..見え..る」

うん、どうやら見えるようだな。


「ふぅ、よかったぁ前歯も治ったようだし左足も治ったし今の君は健康体だ!」


「う」


「う?」


「うわわぁぁぁぁぁあん」


どうやら溜まっていたものが噴き出たらしい。

いきなり俺に抱きついてきたのでびっくりしてしまった。

「うおっふ..ハハッ..よしよしよし、君はよく頑張った。偉い、偉いぞ〜」


今回も出来るだけ優しく声をかける。


「さぁ、今度は皆んなを治そう」


そして、残り7人の治療をした。結果は全員成功。そして意識の戻っていない男の子以外の全員が


「「「「「「「「うわわぁぁぁぁぁあん!」」」」」」」」


と、俺に泣きついた。


流石に8人に抱きつかれると、立った状態ではなく大の字に仰向けに寝転がっている状態になったが。


皆んなを甘やかしているうちにふと思う。


あ、今日の寝床どうしよう。10人分用意しなきゃ。


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