隠された機能
連続して投稿やで(((o(*゜▽゜*)o)))23:59分に投稿したけどね
32話
side:ノース
ノース:「それにしても、魔物が1000匹とはねぇ。凄い多いね」
俺は思わず群れがいるであろう方向を向く。幸い、門の上は人が立てるようになっている。
いや、当たり前か。そうじゃないと街の外の見張りもできないだろうし。
ナミア:「それで、如何致しましょうか?」
それなんだよなぁ。今持っている武器はアサルトライフルのM4カービンにスナイパーライフルのバレットM82A1、護身用にハンドガンのベレッタM92と 焼夷手榴弾や 閃光手榴弾ぐらいしか持っていない。アソビでRPG-7を持ってきたぐらいだ。
ノース:「取り敢えず、高いところに行って状況を確認するか。どうせなら人がいないところがいいな」
俺は邪魔されなくかつ門より高い場所を探した。
ノース:「あれなんか使えそうだな」
俺が見たのは時計塔幸い誰もいないようだ。
ま、それも当たり前か。何せ高い場所に登るのは大体が弓兵。時計塔は街の真ん中より西側にはあるがいかんせん、塔の鐘が邪魔になるし敵も遠くなる。それに場所が狭い。そんな場所に人がいるわけない。現に門の上に立っている冒険者と兵は弓を構えている。
早速時計塔に向かおうとしたが女冒険者に呼び止められてしまった。
女冒険者:「おいおい、お前らどこ行くんだ?」
ノース:「用を足しに」
女冒険者:「ああ、それならすぐに戻ってこいよ!」
男勝りな女冒険者に呼び止められたがまぁいい。
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案の定時計塔には誰もおらず、寝転べるスペースもあるので狙撃には丁度いい場所だった。
ノース:「ナミア、スポッター頼めるか?」
ナミア:「畏まりました」
ナミアにスポッター用の機材を渡し、準備させておく。俺の場合はもう組み立ててあって肩に提げてあるのでいつでも使える。
そんな乱雑に扱えば動作不良が起こるのではないかと思うだろうがショップのカスタマイズで完全動作というカスタムがあったので大丈夫だ。それなりに値は張ったが....。
ナミアが準備している間、俺は腰にあるポーチから双眼鏡を取り出す。この双眼鏡は見ている位置の大体の距離を測って示してくれるので大変便利だ。
ノース:「距離約3km....中々速いな」
さっきの冒険者から報告が来てまだ10分とちょっとだ。かなり速い方だろう。
ナミア:「準備出来ました」
ノース:「よし、ナミア指揮している魔物とかいないか探してくれるか」
ナミア:「了解」
双眼鏡を覗き込むと沢山の魔物が見える。本当に1000匹はいそうだ。
群れは主に二つに分かれていて、コボルトやグールなどの足が速い群れと、ゴブリンやオークなどの足の遅い群れに別れている。
最初に来るのは勿論コボルトたちの群れだろう。先ずはその指揮官を殺る事から始める。
ナミア:「指揮官らしき魔物を発見しました」
ノース:「どこだ?」
ナミア:「コボルトで、毛並みが紫の者。一番前です。どうやら先陣をきっているように見えます」
ノース:「ちっ、指揮官が先陣をきってるなんてどうせあの街を襲えとか、簡単な命令しかしてない。なら殺ってもそうそう意味はないな。まぁ牽制としてやっておくか....」
俺は 伏射の姿勢をとり、ライフルを構える。
距離にして2.5kmほど。このライフルは有効距離が2kmなので余裕は持てる。
ノース:「準備はいいか?あのコボルトをやったら俺は門の上に行く。お前は下で待機、街の中に入った魔物を見つけ次第排除だ」
ナミア:「了解....でもいいんですか?その装備の機能を活かさなくても?」
ノース:「???」
機能?そう言えばサイカが色々とあるとか言ってたな。フルフェイスマスクを外したらプシュウウと音が鳴るって部分を聞いてからそれに夢中で聞いてなかったような気がする。
ノース:「例えばどんなのがあるんだ?」
ナミア:「そうですね。この状況だと....。あっ、いいのがあります!先ずは人差し指で空を指してください」
ノース:「こうか?」
俺は一度 伏射の姿勢から立ち上がり空に腕を突き上げて人差し指で空を指した。何だか勝利宣言をしているようで恥ずかしい。
だがその恥ずかしさはどこかへと行った。
???:「Now loading.......complication,Are you ready?」
突如マスクから聞こえてくる声に俺は驚く。機械的な声で Are you ready?と聞かれたのだ。驚くなという方が凄い。
それに視界に ターゲットマークのテンプレートが引かれる。視界に横線やら縦線やらが入ってきてまるで座標地図のようだと言ってしまったらナミアが正解ですと言ってきた。
何故座標地図が出てくる?という質問は出来なかった。無情にも機械が
機械:「Target lock-on」
と言う。それと同時に魔物がいる方向に無数のターゲットマークが表示されていた。
ナミア:「さぁ!そのまま魔物の方向へと手を振りかざしてください!そして、スタートと言うのです!」
何だか嫌な予感がするが仕方ない。
ええーい、ママよ!いや、両親はいないんだけどね。
そんなボケとツッコミはさておき、俺が魔物へと指をさす。
ノース:「start」
ちょっと発音良く言ったのは秘密だ。
機械:「Roger that,Operation empty judgment start」
エンプティジャッジメント...空の裁きと呼ばれるらしいこの行動だが、すぐに意味がわかった。
ヒュウヒュウヒュウウウウウ。と地球にいた時、幼少の頃に聞き慣れた音がする。空から爆弾が落ちる音だ。
ノース:「え、まさか!」
そう、空爆である。
爆弾が落ちてドゴドゴドゴォォォオオオと地響きが鳴り響く。
幸いというべきか、街には一つの被害もなかった。そのせいで幾らか魔物は残っているが1000が100程度に変わったので上出来だろう。
ナミア:「因みにあれは威力を抑えた爆弾なので後何回かは撃てる筈です」
ノース:「そうだよ!なんで上から爆弾が降ってくるんだ?まさか....」
ナミア:「はい無人UAVを高高度地点に待機させてあります!」
ノース:「でもここからサラジュまでの距離だとすぐにガス欠になるだろう?」
そう、そこなのだ。普通に考えたらサラジュからここまでの距離を移動できるのも怪しい筈なのにましてや静止した状態で待機してるなんてガス欠で墜落ものだろう。
ナミア:「そこは、大型魔法陣を書いてそこに座標を書いて『テレポーテーション』で移動させてきたわけです!最近人工衛星を打ち上げたので実現が可能になったわけです!」
ああ、そう言えば魔法なんてものもありましたね。地球にいた時の考えでいたからすっかり忘れていたよ。
ノース:「まぁいいか、予定どおりこれからは分かれて行動だ。騒ぎが落ち着いたらギルドホームの前に集合」
ナミア:「了解!」
こうして時計塔を一緒に降り、別れた後俺は門の上に行き弓兵の元へと向かうのだった。
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門の上に着くと皆がぽけ〜、と口を開けて唖然としている。数分前の光景が信じられないようだ。
ノース:「うわぁ、やりすぎたなこれは。次からはもう少し威力控えめにさせよう」
門の上から魔物の群れがいる筈の方向を見ると、焼け野原となっていた。爆弾のせいで所々ボコボコしている。ここは森でやらなくて良かったと安堵すべきだろう。
しかし、まだ100程度は生きているのだ。油断はならない。
あの爆撃で生き残れたんだ相当強いんだろう。まぁ単なる運なんだろうけどね。
距離にして約500〜600mほど。もう少し近づいてくれたらM4カービンの有効射程範囲だ。
弓が届く距離なると流石にこうしちゃいけないと思ったのか、ぞろぞろと弓を構える。
カノン:「ノース君!何故ここにいるんだい?」
声の方を振り返るとギルドマスターのカノンがいた。弓を持っているという事はここ側の人なのだろう。
さて、カノンが思った疑問だが俺には心当たりがある。それは弓を持っていない事だ。
対して門の下で街に来た魔物を排除しているのが剣などを持った人たちだ。
さっきの勝負でナイフを使って勝ったので接近戦のタイプだと思ったのだろう。
ノース:「ああ、これがあるから心配はいらん。ちゃんと弓兵として役に立つよ」
と、M4カービンを見せて俺は笑う。どうせ見えてはいないだろうが。カノンの
カノン:「???」
と、さっきから頭にハテナマークを浮かべているのが面白くてついぞ笑ってしまった。
ノース:「さてさて、今日は大層ご活躍してやりましょうかね」
そう言い俺はM4カービンを構え、スコープを覗き弾丸を放った。
----おまけ
ノース:「この服に他にどんな機能があるんだ?」
ナミア:「両手を横に伸ばしてください」
ノース:「こうか?それでどぅなぁぁぁああ!」
ナミア:「とびます♪」
ノース:「おせぇぇえええ!」
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