今後の問題 1
今回は三人称で書いてみました。
最近誤字が酷いと思いました。感想欄でもTwitterでも良いので教えてくれると嬉しいです
23話
「むぅ、ふわぁ」
バラバラバラという音が聞こえカズトは起きた。どうやら、まだ目的地には着いていないらしい。
座席を2つほど使い、そのまま横になっていたが、毛布をかけられていた。
「あ、ご主人様!おはようございます!」
今のカズトは、セリアの膝の上に寝ている状態であり、所謂膝枕をされている状態だった。声の方を見上げると、セリアが挨拶をした。
「うん、おはよう。この毛布は?」
「はい、サイカさんがご主人様に掛けてあげなさいというので棚の中から毛布を引っ張り出して掛けました!」
どうやら、医療品を入れる棚に毛布も入っていたらしい。
「そっか、...よっと」
まだセリアの膝枕を堪能したかったカズトではあったがサイカに用事があったので直ぐに起きる事にした。
「あっ...もう少し寝ててもいいんですよ?」
いかにも、残念そうに呟くように聞こえたカズトだが、何に対し残念に思っているのかわからなかったので気のせいだったと一蹴した。
「いや、これから色々とやる事があるからねそろそろ起きないと」
「そ、そうですよね......もうちょっとこうしてたかったなぁ」
カズトが辺りを見回すとセリア以外の他の皆んなはまだ寝ていて、サイカは操縦席にいた。
サイカの手はまだ操縦桿を握ったままだが、余裕がない訳ではなく寧ろリラックスしているようにも見えたのでカズトはサイカに話しかけた。
「サイカ、あと、どれくらいで着く?」
「そうですね、この距離からだと後10分程でしょうか」
窓を覗くとまだ辺りは暗いが、遠い地平線から太陽が頭を出していたので夜明けも近いと知る事ができた。
徐々に光が大地を包み込み、下を見る事ができた。
その下はどこまでも続くかと思った森ではなく、キラキラと輝くどこまでも続いていそうな青い海だった。
「随分と遠くまで来たものだな」
サラジュは空に浮かぶ、何百というギルドホームの集まりである。また、その何百のギルドホームが1つの島のようになっていて、その島が7つ集まってサルジュなのだ。ギルドホームを支える地面は建物を支える接地面こそ真っ平らだが、サラジュを遠くから見ると上は先進的な文化をイメージさせる建物ばかりだが、下はゴツゴツとした岩で囲まれでいる。
岩からは無数の穴があり、そこから滝の様に水を出しそこから虹が見えるのは自然の壮大さを演出していたが、滝の隙間から時折見せる銃器、魔法武器は人を慄然とさせるだろうと言えるほどの一種の猛々しさを感じた。
また、滝の様に水を出しているので地上ではその地域を泥で汚し、見た目的にも良くないので自ずとサルジュのしたが海などの水で溢れている地域にあるのはわかっていたカズトであった。
「カズト様、もう直ぐ着きます。〈コントロールタワー、こちらホーム01。着陸許可を要請する。オーバー〉」
「わかった、大人しく座っておくよ」
〈ホーム01、こちらコントロールタワー。着陸を許可する。着陸場所はP-1-3だ。オーバー〉
〈了解。ホーム01アウト〉
カズトたちを乗せたヘリは、真ん中の島の司令エリアのヘリポートについた。
もうこれ以上の飛行予定はないのだろう。サイカは全てのシステムをオフにさせている。
「さて、サイカ俺の部屋に案内してくれないか?」
「わかりました。ですが、この方達は如何なさるのですか?」
「そうだなぁ、まだ起きないかもしれない。と言ってもあと1時間ほどだろうから...確か俺の部屋の近くに護衛の寝泊まりをさせる部屋があっただろう。そこで休ませておいてくれ」
「わかりました。移動の際はホムンクルスを使ってもいいでしょうか?」
「ああ、宜しく頼む」
(そうか、ホムンクルスもいたな)
思えばサイカの分身体も元はホムンクルスであり、その脳内にサイカの頭脳をコピーし、今まで会っていたサイカが出来上がっているのだ。
それにホムンクルスは感情を持たないとは言うが、レベルが上がっていくと徐々に感情が作られていくシステムになっている。レベル120にもなれば普通の人間の感情表現と同レベルになる。
「あ、あのっ。私はもう起きているのでご主人様と一緒にいてもいいですか?」
「うん、いいよ。というか起きた子は俺の所に来る様に手配させるつもりだったからね」
「ありがとうございます!」
たわいもない話をして10分程過ぎただろうか4体のホムンクルスが来た。作られた直後に着せる簡素な服ではないので倉庫エリアから、引っ張り出してきたのだろう。
「じゃ、宜しく頼むよ」
カズトはそう言って残りの8人を預け、サイカに案内してもらうことにした。
別にカズト自体は道案内が必要というわけではない。このサラジュを作ったのもカズト自身が構造設計をしているので知り尽くしている。それこそ秘密の部屋も...。
だけど不安はあるのだ。変な自信で迷子になるよりは案内してもらったほうがずっといい。
「こちらです」
そう言われて案内されたのは何時もサラジュにいる時にいたカズトの執務室だった。
部屋は黒と金を基調とした大きな机と柔らかそうな背もたれ付きの椅子に、壁は美しい風景画や余り物を置いていない棚が幾つかあった。
「ふぅ、やはりここは落ち着くなぁ」
カズトは、いつも座っていた椅子に座った。
背もたれは自分の座高よりも高く、座る幅も妙に大きく感じられた。
(まぁ子供になったし、しょうがないといえばしょうがないな)
そうカズトは割り切り、今後の問題に向かう事にした。
サイカとセリアは使えの前に立っているが、セリアは机が大きいせいかカズトの位置からだと首元までしか見えず、必死に背伸びをしている様はどこか微笑ましい光景だった。
「ふふっ、ずっと背伸びをしているのも辛いだろ?」
カズトはショップから二段しかない階段を買い、セリアの下に置いた。
カズトに笑われ顔を赤くし、下を俯くセリア。思わず保護欲をそそられるカズトだったが、一息ついて椅子に座り直し、今後の予定について確認する事にした。
「さて、今後の問題について話そうか----------」
今週と来週は資格の試験と、期末考査があるので出せないと思います。ご理解の方をよろしくお願いします。
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