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ネルの本音

お久しぶりです。10日くらいあけてますね

中間考査終わった〜!(意味深)


Twitterフォロー宜しくお願いします。

15話


自室へと戻った俺は訓練内容を確認する。


「えーとまずレベル上げに必要な『チェンジ ザ ナンバー』と、『サモン(魔物)』は取ったから後はドリルを9+1個揃えよう。今日はレベルアップだけだからこんなものかな」



因みにそこそこいいドリルはレベルが30以上ないといけないのでlv1から使える弱いドリルを買った。後9+1の1は、俺だ。



レベルアップの簡単な方法は、まずドリルの攻撃力を『チェンジ ザ ナンバー』を使って45から1に落とす。残りの44を耐久値に回したら『チェンジ ザ ナンバー』は用済みだ。


また、ドリルが壊れた時に使う。

次に『サモン(魔物)』で痛覚のない昆虫系魔物のG.Gを10体召喚する。そして強化?弱体化?させたドリルでG.Gを倒す。



魔物ランクは9なので倒した時に貰える経験値も豊富だし何より一撃につき40と、そこも豊富だ。


「よし、こんなものだろ」



丁度、内容を確認し終えたところで、


「ご、ご主人様入ってもいいですか?」



明らかに落ち込んでいるというか、暗い雰囲気である事をドア越しでもわかるくらい低い声だった。


「どうぞ」


「し、失礼します」


部屋は昨日作ったばっかしなのでベットと机、それと椅子しかなかった。俺はベットの上に座っている。


ネルはずっと立っていそうだったので無理矢理椅子に座らせた。


「で、早速本題に入るんだけど...」



ネルが最近...というか昨日買ったばっかなんだが...元気が無いのを感じ、誰にも言えない悩み事があるかもしれないのでこうやって呼び出した。


こういうのはさっさと終わらした方がいい、そう思って「元気が無いけどどうしたの?」と聞くつもりだったが、ネルに


「今迄ありがとうございました」


と、訳のわからん返事が来た。


「へっ?」


「私のようなものにも構わず好待遇してもらった事に感謝します」


「へ、ちょっ、ちょっとネル?」



「ど、どうしたんだネル?」



「だって...、だっ...て私のような忌子にすら優しくしてくれるなんて夢だと思っていたんです。そして、やっぱりこの時が来たんだと...」



意味のわからん単語が出てきた。



「忌子?なんでネルが?」


そう言うとネルは忌子について話してくれた。


忌子は、簡潔に言うと呪いを持ってる人を表す言葉だった。何でも、呪いを持つと髪が黒くなるそうだ。呪いを持っている者は、災いを招くなどの話も多く実際そう言うこともあったらしい。


...まぁネルの話だけだから確証ではないが...。その呪いは人族の間だけでなく獣人やエルフなどにもかかり、かかった者は容赦なく迫害を受けるそうだ。


ネルは、最初から黒髪だった訳ではなく、元々はハイエルフ特有の白髪だったそうだ。


しかし、ある日何の前触れもなく髪が黒くなった。ハイエルフは種族的にムラ社会のような傾向があるらしく、厄介者は種族全体で追い出すほどだ。


それは、ネルの両親も例外ではなく当時11だったにもかかわらず当たり前のように捨てられたらしい。


ムカつく話だな。


「ムカつく話だな」


思わず口にしてしまった。


「え、あのごめんなさい。やっぱりこの話は不快でしたよね」


何でネルが謝るんだ?...ああ、ネルにムカついていると思われたのか。


「いや、ネルは悪くない。俺がムカついたのはお前の親だ」


「え?」


ネルがどういう事?と思っていそうな表情で今まで下に俯かせていた顔を上げる。


「あのな、自分の娘が呪いを持っていようが一緒にいるもんなんだよ。俺だったらそうする。それに言っただろ?俺はお前らを捨てたりなんてしないって」


俺は真剣に答えた。


「何でそんなに優しくするんですか!」


ネルが大声を張り上げて問う。


「何でですか!親にも見捨てられて、村のみんなにも虐められて、貴族に売られた時も呪い持ちだって知ると殴って、ひどい事言って、奴隷商人に売られて、又殴られて、ひどい事言われて!」


息を整えてからネルがもう一度言った。



「...私最初は死にたくないって思ってました。でも最近はもう死にたいって思ったんです。なのに...」


しばらく、沈黙が流れた。

時間的には数秒なのだろうが俺には永遠にも等しいほど長く感じられた。



「ど..うして、わたしに優しくするんですか!美味しい食事をくれるんですか!暖かいお風呂に入れてくれるんですか!」



「どうして、ど...うして呪い持ちだと知って優し..くしてくれるんですかぁ...」


ネルはそう言うと泣き崩れてしまった。


「ネルが悲しい目をしていたから。それじゃあダメか?」


「え?」



「俺は昔、助けたかった人がいたんだ。でも俺はそいつを助けてやれなかった。最後に見た時は絶望とした表情だった。その目を見たらあの時を思い出してさ。助けられるのなら助けてやりたかった。まぁこの理由は全員に言える事だけど、ちゃんとお前だけの理由があるぞ」



「何ですか、それは?」



「ネルの耳を触ってみたかったから、ただそれだけだよ」



ネルは少し顔を赤くし、俺は少し笑った。本当にこんな理由だけなのだから。



「それに、俺はネルがいい奴だって知ってるよ?さっき八つ当たりみたいに大声出したのあれ俺の為でしょ?そう言ってここから追い出してくれたら俺に迷惑をかけないで済むって。そう思ってたんでしょ?」



そう言うと、また泣き出した。


「私呪いを持ってるんですよ?わた..し、はじ...めて...め...いわくを...かけたくない..って、思った...のに、全部お見通しなんて、ズルいです」


「気にすんな、それに俺呪いなんて治せるし」


「え?」


また驚いた表情をした。今日で何回目なんだ?


「まぁ少し待ってな」


えーと、RPで『ディスペル』を取って。


「ネル、この魔法を使ったら少し怠くなるだろうがそれは解呪に成功した証拠だからな怠くなったら教えてくれよ?」


「は、はい」


「じゃあ、『ディスペル』!」



緑と青の混じったエフェクトがネルを包んだ。時間にして僅か数秒で終わった。


ネルを見ると黒髪がハイエルフ特有らしい白髪になっている。


「あ、髪が....ううっ...うわぁぁぁぁん!」


思いっきり抱きつかれた。今日で1番大きい泣き声だった。


「だ、大丈夫か?」


これには俺もびっくりした。まぁネルにとっては不治の病を治したと同じ感覚なのだろう。




「い..はい!」


「そこまで喜んでくれるなら嬉しいよ」


数分の時が流れた。ネルの泣き声しか聞こえなかったが、それも次第に止みネルから話しかけてきた。


「ご主人様、私迷惑をかけてばっかりなのにここにいてもいいんでしょうか?」


「いいんだよ、今は迷惑を掛けてもいいから。これからは頑張ればいいから」


「はい!私、これからもご主人様の為に頑張って働きます!」


時間を見ると訓練の予定時刻になろうとしている。


「さぁ、ネル。もう訓練の時間だから行こう」


「はい、私今日からご主人様の訓練頑張ります」



ネルはもう大丈夫のようだ。





初めて感想を貰いました!嬉しかったです!


まぁ200ptになってるはずがないよね〜


感想・評価待ってます!


最近忙しいので部活帰りのバスの中とかでも書いてるんですけどやっぱり遅くなりますね。

時間見つけれたら書き続けたい

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