第二幕 第壱闘
紅林左近は街道を悠然と闊歩していた、その腰には印籠よりしく割符が吊り下げられて揺れていた。
受け取った時にこの割符を狙う者が居るという話は聞いている、左近は寧ろ己に匹敵するというその相手を待ち焦がれていた、故に目印たる割符をこれ見よがしに晒して挑発しているのである。
そしてその瞬間は唐突にやってきた、左近が歩いていると急に空気を引き絞るような硬質な気配が自分を射しているのを感じて足を止めた。
その瞬間、辺りに一発の轟音が響き小さな鉄の塊が飛来する、普通の人間ならばこれでその命を散らす事になる必殺の一撃である。
しかし左近は死線を幾度となく越えて鍛え抜かれた己の感覚に従って、轟音の鳴った一瞬前には脇の茂みに向かって飛び込んでいた。
それが左近の命を救うことになった、先程まで立っていた場所に銃弾がめり込むのを横目で見ると音と角度を頼りにして銃弾が放たれた方向、すなわち敵の位置を察すると其方に向かって走りだす。
その左近の顔にはこれから赴く戦いに際しての喜びが笑みとなって張り付いていた。
儀介は自分が受け取った割符と同じ割符をこれ見よがしに腰下げたまま悠然と闊歩する男を見た瞬間にその男の尋常ならざる気配に肌を粟立てた。
己の使命は残り八枚の割符を集める事と承知してはいるが、間違いなくこの男は今まで出会った中で尤も強い敵であると幾多の獲物を刈り取った猟師としての感がそう告げている。
しかし幾ら相手が強かろうとも逃げるという選択肢は儀介の中には無い。
元より人間は一対一の戦いにおいて獣に劣るが故に武器を作りその腕を磨き、罠を張って獲物を仕留めるのである。
この戦いもまた同じこと自分は猟師である、ならば己の流儀で相対すれば良いだけだ。
そう結論すると先回りをして街道が良く見渡せる場所を見つけると直ぐに準備を始める、程無く準備を済ませると一本の大木に登り種子島を構えて獲物である男が通るのを待ち伏せる。
四半刻の後に現れた男は狙われているのも知らずに悠然と歩みを進めている、儀介は自分の存在が知られていない事を確信して引き金に指を掛けた。
儀介の失策があったならばこの瞬間である、相手を獣と同じと思いはしたが目に見えるのはあくまでも人間である、故に本来ならば引き金を引く瞬間まで消したままでいる己の気配を、人を撃つという覚悟と共に表に現してしまった。
必殺と念じた一撃をかわされた以上、あの男が自分を殺しに向かってくるのは確実である。儀介の胸中にこの初撃を外したのは自分にとっては痛恨となるかもしれないとの不安が湧き上がるが、それを無理矢理に追い出すと木の上から飛び降りて種子島に弾を込めて自らの前に現れる敵を迎え撃つために気概を整えた。
左近は内心で冷や汗を掻きながら己を襲った銃弾が飛来した方向へと走っていた。
先程の銃弾をかわせたのは自分でも運が良かったと判断せざるを得ないものだ、左近は正面から相対すれば種子島の弾道を見切ってかわすくらいの芸当はやってのける。
しかしそれも相手の姿が見えればこその術であり、撃つ瞬間は相手の指の動きから弾筋は銃口の向きから判断しての見切りである、故に先程のような遠間からの狙撃では察知できたとしても大きく跳ぶことで何とか狙いをかわすしかない。
しかも普通の相手なら敵を撃とうとすれば殺気の一つも漏らすものであるが、この相手は左近を撃つその一瞬前まで何の気配も悟らせなかった、これだけでも驚嘆に値する相手であると判断できる。
姿の見えぬ相手に一方的に撃たれる銃撃を全てかわし続けるのはいかに左近といえども困難を極める、ならば次の玉込めが終る前に近づき姿を捉えられなければ勝機は無い。
故に出来る限り早く、正し細心の注意を払いながら銃撃が放たれたと思しき方向へ急く必要があるのだ。
黒金の極小の刺客が自分の命を奪い取るかも知れぬ恐怖を抱えながら、遅滞無く走り抜けた先に大柄な体躯と日に焼けた肌の毛皮を羽織った猟師姿の男が待ち構えていた。
その猟師の右手には種子島が握られており火薬の匂いが辺りに漂っていることからこの猟師が先程の狙撃の主であると知れる。
猟師と対峙した左近は油断無く敵と定めた男を見据えながら、僅かに腰を落として左手で刀の唾を押し上げて鯉口を切ると口を開いた。
「一応名乗っておこう、俺の名は紅林左近」
「……儀介」
儀介の前に現れた羽織袴姿に洒落た朱鞘を腰に佩いた侍は自らの名を左近と名乗った。
お互い殺し合う間ながらも名を名乗るというならば此方も名乗るのがせめてもの礼儀と感じた儀介が自らの名を名乗る。
儀介の名を聞いた瞬間に左近は目の前の儀介の懐に飛び込んだ、先程は儀介に先手を取られている、ならば今度は此方の番とばかりにその一刀を振るう。
儀介も油断していた訳では無い、しかし左近の一撃の鋭さは儀介の想像の一歩上を行っていた。
むろん手練なのは分かっていたがそのあまりの踏み込みの早さに迎撃が間に合わなかったのだ、儀介が着ている着物の腹の部分に真一文字に切込みが刻まれ血が渋く。
それでも薄皮一枚を斬られただけで後ろに跳びすさる、勿論儀介もかわして終わりではない、跳ぶと同時に足の指で掴んでいた紐を引く、この紐を引く事で罠が作動する仕掛けになっていた。
閂が外れて今まで儀介が立っていた場所、すなわち今左近が立っている場所に目掛けて竹やりが飛んでくる、左近の右前から唸りを上げて竹やりが迫るが左近はそれを一瞥すると振りぬいた白刃を鞘に収めてからもう一度引き抜いた。
その一閃は飛来する竹やりを縦に両断し、二つに分かれた竹は左近の左右に力無く落下する。
この一連の攻防は瞬きした瞬間には終っているような一瞬である、竹を斬った一刀は既に鞘に納刀されており何時でも抜ける準備が整っている。
今の罠を使ったやり口にも卑怯と罵るでもなく、ただ楽しそうに笑って儀介を見つめる左近と罠を破られたにしては落ち着いている儀介。
これだけの攻防で、否立ち会う以前からお互いに理解しているのだ、目の前の相手の命を奪うには卑怯卑劣などない、ただ自分の全てをかけるのみだという事を。
次に動いたのは儀介が先であった、右手に下げていた種子島を手首だけで左近に向けるとそのまま撃ち放つ。
轟音と共に弾丸が放たれるが如何なる早撃ちであろうとも撃つ瞬間が丸見えでの銃撃では左近が恐れるものはない、銃口が向いた瞬間には既にその射線から退避している。
飛来する銃弾から身をかわした左近は儀介の胴を両断するべく先程より更に半歩を踏み込んで一刀を抜きかける。
しかしその一刀を抜くことなく踏鞴を踏んでしまった、踏み込んだ場所がほんの一寸程の落とし穴になっていたのだ。
僅か一寸、されど一寸この差が左近の居合いの技に必要な踏み込みに対して、微かに体を泳がせた状態にさせていた。
無論左近なればこの状態でも必殺の一撃を抜く事は可能である、しかし左近の本能が不完全な攻撃は自分の敗北を告げると警鐘を鳴らしていた。
儀介は左近の身のこなしを見た時から己の早撃ちが通用しないことを既に悟っていた、だが通用しないなら通用するようにすれば良いだけである。
その為の仕込みは既に幾つか準備してある、何故なら自分は猟師である獲物を狩るのに罠を張るのは当然の事だからだ。
左近が踏んだ浅い落とし穴といえぬ程に浅い穴も儀介が用意したものである、獣や粗忽な人間なれば通常の罠に架かりもしようが仮にも手練と目される人間がありきたりな罠に架かるはずが無い。
それ故にほんの少しの動揺を誘うような罠を仕掛けたのだ、一番初めの竹やりなど引っ掛かれば儲けもの程度の物である。
そしてこの窪みは儀介が仕掛けた早撃ちをかわして、その隙を狙って斬りかかろうとした左近にほんの僅かな態勢の乱れを生じさせる事が出来た。
この瞬間こそ儀介が狙ったものであった、態勢が崩れたとみるや背中に隠しておいたもう一丁の銃身を切り詰めて短くしておいた種子島を左手で抜き出し一挙動で撃ち放つ。
照準は今まで何度も撃ってきた感を信じてのものだが、至近距離からの種子島をかわす術など無い。
これで仕留められるかは疑問だが、少なくとも手傷は負わせる事が出来るはずであった。
「ちいっ!」
「……?!」
自身の予想より僅かに沈み込んだ右の踏み足に違和感を覚えた瞬間、左近は舌打ちをして儀介を倒すべく振るおうとした一刀を抜かずに、僅かに体が泳いだ勢いをそのままに己の身を地面に投げ出していた。
土の上に肩から転がり着物が汚れるのも構わずに回転して受身を取って立ち上がると再び儀介と対峙する。
立ち上がった左近の袴には小さな穴が開いており、そこから赤い血が滲んでいた。
僅かに態勢が崩れた瞬間に自分の内に湧き上がった警鐘に従って身を投げ出したのが幸いした、あのまま儀介に斬りかかっていれば腕の一本は斬り落とす事も可能だっただろうが、その代りに今の銃弾を体に叩き込まれていた筈である。
それを左の太腿を僅かに掠める程度で済んだことは僥倖である、血が滲んではいるが動きに支障などない、況やこれほどの強敵を前にして痛みなど感じている暇などないのが実状である。
そして対峙した儀介はいつの間にか種子島を放り捨てていた、その腕に己の身の丈ほどもある強弓を握っており身からでる鬼気の凄まじさは先程までの比では無い。
間違いなく今構えている弓こそがこの儀介という益荒男の真の武器である。
久方振りに背筋を這い登る感覚の名を恐怖と思い出した左近はそれでも強敵との戦いに唇の端が上がるのを止められなかった。
儀介は三度の驚愕を覚えていた、態勢を崩す事に成功し虚を突いたはずの今の一撃はかわす事など出来ないはずであった。
それをかわすなど左近という男の実力を見誤ったかと額に脂汗が浮かんでくるのを止める事が出来ない。
土埃を上げて転がる左近を見て戦いが終らぬのを知った儀介は両腕に持っていた種子島を投げ捨てると背中に背負った弓を取り出した。
未だに態勢を整え直しきれない相手の隙を逃がすことなど出来ないと手早く矢を番えるが弦を引いて構えた時には左近はすでに此方を向いて立っていた。
着ている着物は土にまみれ左の袴からは血が滲んでいる、それでも顔に浮かぶのは笑みである、しかしこの笑顔は羅刹の微笑だ。
全身から発する剣気は更に圧力を増して息苦しい程である。
この瞬間に儀介は猟師としての戦いを捨てる決意をした、確かにまだ罠は残っている、しかし今目の前にいる男にはどんな罠も通用しないだろうとの確信が沸いてくる。
ならばこの闘争を何時までも狩りだと思っていては此方が命を落とす、この戦いは互いの牙を相手に突き立てる獣同士の殺し合いこそが相応しい、握った弓は己の最大の牙であり爪である、相手の息の根をこの爪牙でもって止めるのみと心を定める。
互いの間はおよそ十間の間が開いている、この十間の距離を詰めて斬る事が出来れば左近の、詰められる前に射抜ければ儀介の勝利である。
奇妙な静寂が辺りを僅かな間支配した、そして二つの声が重なりあった瞬間に互いの技と矜持と命を賭けた攻防が始まった。
それは永遠とも刹那ともつかぬまるで時が止まったかのような時間であった。
「はあっ!」
「ふっ……!」
方や濁流の如く地を蹴って迫る者、方や泰山の如く不動をもって迎え撃つ者。
左近は正面から儀介を討つために疾風の如く走り出し、それを儀介は弓の一射でもって貫き倒すそうと腕に力を込める。
儀介の弓を引いた二の腕が更に盛り上がり弦がギリギリと悲鳴を上げる、その声が限界になった瞬間、迫る左近に向かって己が牙である矢を撃ち放つ。
撃ち放たれた牙は狙い違わずに左近の体の中心に吸い込まれるように飛翔する、それを腰溜めにした鞘から迸る銀の閃きが斬りおとす。
左近は次々と飛来する猛禽の如き矢を悉く切り落とし、一矢を斬る毎に間合いを詰める。
あと八間
儀介が撃つ矢を五度退けた左近に儀介は一本の巨大な鋼の矢を放つ、今までとは違う轟音とともに空気を切り裂いて飛来する鉄の矢は、その重量と速度によって斬る事も受ける事も敵わぬ豪矢である。
それを見て取った左近は自分の体を限界まで沈み込ませる、沈んだ左近の背中の上を唸りを上げて通り過ぎる瞬間、長髪の先端を結わえていた組紐を引きちぎり髪の毛を巻き込んで一房を宙に舞わせた。
六間
巨大な矢をかわした左近は狙いを絞らせぬように左右に体を振りながら歩を進める、それを迎え撃つ儀介の三手目は三本の矢を水平に撃ち出した。
初めの中央の一本は左近目掛けて飛来し、後の二本は左右にかわすのを見計らって左近の左右に放たれた。
迫りくる中心の矢を初めと同様に切り落とすとそのまま一歩を踏み出そうとする左近、その左近の目に日の光が映りこんだ。
左右に撃ち出された二本の矢の間を繋ぐように鋼の糸が張ってあり、その研ぎ澄まされた刃のような鋼に日の光が反射したものであった。
咄嗟に刀を立てにして首を刈り取りに来ていた糸を断ち切る左近だが、飛び去る矢に繋がれた鋼糸の切れ端に両肩を裂かれて血を流すが高々皮一枚を裂いたに過ぎぬと意に介さず歩みを止める事はない。
四間
儀介は腰の後ろにある矢筒から五本の矢を取り出して番えると連続で放った、唸りを上げて飛来する矢を再び打ち払おうとする左近。
しかしその矢の軌道が唐突に変化する、先に放たれた矢に後から放たれた矢を追突させることで直線でしか跳ばぬ矢の軌道を変えたのである。
左近が初見で矢が飛んでくる軌道を見切って迎撃にあたっていると看破した儀介が繰り出した攻撃である。
しかし左近の眼前で咽、胸、腹、両足に飛び散って迫る矢は抜き放たれた刃によって全てが囚われた。
今までは全て切り落としていた左近であったが此度の弧を描くように抜き放たれた刃が五本の全ての矢を巻き込むようにして弾かれていた。
左近は今まで居合いの技に絶対の自信を持っていたが故に使う事の無かった、抜刀した後での技を使わざるを得なかったのである。
二間
しかしいよいよ儀介との間合いを二間まで詰めた、二間の間合いは左近の踏み込みならば一足で飛び込む事が出来る。
そして儀介にしてもこの二間が最後の攻撃の機会でもある。
「……ふんっ!」
いよいよ勝負の決する時として更に集中をます左近に最後の矢が放たれる、一拍の間を置いて放たれた一本の矢は今までよりも更に速度と精度を増して左近へと迫る。
眉間に迫る矢を再びの居合いで切り、儀介の懐に跳びこまんと最後の一歩を踏み出そうとする左近の眼前に鏃が迫っていた。
「なにっ?!」
儀介が今放ったのは二本の矢を全く軌道で続けて放ったものである、一の矢の真後ろに存在する二の矢は一の矢が消える事で初めて姿を現すのだ。
そしてその姿を見た時には並みの相手であるならば、その二の矢に額を貫かれて絶命するはずの弓術における必殺の技の一つである。
しかしこの技を使える者などまず居ない、なぜなら二本の矢をほぼ同時にしかも全く同じ軌道で放つなど常人であるならば不可能といってよいからだ、それを成した儀介の技の凄まじさよ。
振りぬいた刀は既に鞘へと納まっているが今から抜いたところで決して間に合う事は無い、左近は眼前に迫った矢が己の眉間を貫こうと額の皮膚を裂くのを感じながら、首を振って鏃をいなして体を右側へと泳がせることでやり過ごす。
左近の額を切り裂いた矢はそのまま後方へと飛んで行く、本来なら致命の一撃となる筈の矢を僅かな傷だけでなんとか避ける左近。
しかしその一矢を左近がかわしたと見て取った儀介は最後の追撃を放つ、それと同時に距離を詰めた左近の渾身の一刀が翻る。
この近距離でしかも二の矢でもって額に傷を負ったとはいえどもかわしてみせた上に、更に止めに放たれた三の矢と同時に儀介の強弓を渾身の一刀をもって上下に断ち切った、確かにこの刃は儀介に届かなかったが左近もまた凄まじい。
最早間合いは一間
この距離まで間合いを詰められては例え儀介の手に弓が残っていても勝機は無い。
刃を納刀すると儀介の命を奪うべく最後の一刀を抜かんとする左近の目の前に儀介の左手が突き出された。
待ったを掛けるように突き出された掌に一瞬動きが止まる左近、しかし次の瞬間に親指と人指し指の間に張られた弦に気がつくと刃を鞘走らせる。
「くっ!」
「……ぐうっ!」
儀介が放った最後の矢は左近の左腕に深々と突き刺さり、左近の一刀は儀介の左腕を肘から斬り飛ばした。
宙に舞った自分の左腕が地面に落ちるのを尻目に儀介は腰に挿してあった山刀を残った右手で引き抜くと左近へと横薙ぎに斬りかかる。
だがその攻撃は斬り合いこそが本分である左近からすれば、執念は感じるが稚拙なものであった。
「はあっ!」
「……き……く……」
再び閃く左近の一刀に今度こそ右脇腹から左肩までを逆袈裟に断ち割られ、儀介はその生涯を閉じた。
戦いに勝利した左近は左腕に刺さった矢を引き抜くと、倒れた儀介の側にしゃがみこみ未だ見開いたままの目を閉じさせてから倒れた時に転がり出た割符を手に取った。
「儀介、その名この傷と共に刻んでおく」
死闘を制し立ち去る左近のその足取りは常と変わらぬ悠然としたものであった。
奥羽山中の寒村で一人の少女が村の入口に腰掛けて町へと続く道を眺めていた、所在無げに足をぷらぷらと揺らしているとそこへ母親から声が掛かる。
家へと戻るように言われた少女は渋々ながらも従う、帰り道に母親から何故日がな一日村の入口に居るのかを尋ねられた。
「だってお父が帰って来たら一番先に迎えに出られるもの」
屈託無く笑ってそう告げる娘に、母親も笑いながら相槌を打つと繋いだ手を大きく振りながら家路についた。
紅林左近 対 儀介
勝者 紅林流抜刀術 紅林左近