今日は妻と子供を殺した犯人の死刑執行日。……私は
掲載日:2026/04/15
『◯◯の死刑執行当日になりましたが……』
「……はいぃ……はいぃ」
「……時刻は◯時です。お気持ちお察しします」
「ひゃい。ありがとうごじゃいますぅ」
電話を切って泣き真似を止めた。
バレたらどうしようかと思ったよ。
死刑執行日?だから何だよ。
殺された死者が生き返るわけでもない。
仏壇に飾られた2人の写真に手を合わせチリーンと鳴らした。
「なぁ。犯人が今日死ぬってよ。良かったな」
悪人が1人縄で首を絞められて死ぬ。
それだけの普通の1日。
起きて飯食って働いて帰って寝る。
執行の時間になったら「ああ死んだんだな」「やっと終わったよ」とか思うぐらいだよ。
殺された嫁と子供だって普通の1日を過ごすのを求めてるさ。
「だろ?」
俺はベッドに横たわる血まみれの男の死体に尋ねた。
「お前。今日はどんな1日を過ごすつもりだったんだ?」
妻と子供を殺した犯人の死刑執行日に強盗に殺される。
「運がねぇなぁ」
暴れないで金を渡せば殺さなかったのに
。
「今日だけは死ねない!」なんて言われたら殺したくなるじゃん。
俺は男の財布から8500円とカードを盗んでパチンコ店へ向かった。
後日談だが、俺が殺した男は『精神的に不安定になっていて自殺した』と報道された。
俺の電話での演技力が決め手になった。
とことんついてない奴だった




