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192杯目 煌めく空に三ツ星きらり


「…ねぇ、飛翔。」

「あぁ。見えるよ。」

「新月だから月が見えないですが…」

「その代わり…星が3つ見えるよ。」


綺麗な歌と共に戦火の見える街も、汚れた人の心も、何もかもが全てなかったかのように…平和に戻った。平和を乱す…ヤスのようなものはもういない。


「この空を結花にも見せたかったな。」

「本当に…本当にその通りだよ。」

「…そういえば心美と涼は?」

「…残念だが…」

「亡くなった…と、言いたいのですか?」

「心美!」

「僕もいますよ。」

「涼!お久しぶり!」

「いやぁ、まさか殺されるとは…」

「…もしかして!?」

「…ん。おはようございます。飛翔さん…」

「結花!」

「結花さん!」

「まさか不意打ちで首を斬られるとは…不覚でしたわ…」

「生き返ったんだ…みんな、お帰りなさい!」

「ただいま。ですわ!」

「…信じれば叶うのね。」

「そうだね…」


再会できた喜びや戦争が終わった安心感などの幸福感から涙があふれた。その涙に悲しみなんて一つもなかった。


「…飛翔さん!空が綺麗ですわね!」

「久々に星を見たよ…ねぇ、まだ食材ってある?」

「中華麺とキャベツ、あと肉がいっぱいですね。」

「…あとは…調味料がこれかな。」

「卵はあるよね?」

「あるぞ。」

「…焼きそば焼こうか。」

「やっぱり焼きそばか…」

「何残念そうなんだよ!」

「まずは牛タンからでしょ。」

「そんで次にカルビ!」


そう、飛翔たちはバーベキューをやっていた。〆の焼きそばのためとはいえ、残っていた肉が結構あったから楽しいパーティーになった。


「あら意外。京子はポン酢のイメージあったわ。」

「私ですか!?焼き肉はタレ一択でしょ。」

「ポン酢勢あまりいないのね…」

「そういう真音もニンニク塩…せめて粉かフライじゃない?」

「そうかしら。」

「ニンニクが弱点って何だろうね。」

「雪はポン酢なんだね。」

「脂がたまに腹に来るのよ…」

「飛翔はタレにニンニク入れるの!?絶対ニンニク塩がいいって!」

「またこの人たちは…」

「さくらさん、わたくしたちも楽しみましょう!」

「結花さん…実はあなたのことを恨んでいました。」

「あ~…飛翔さんのこと好きだからでしょ。」

「その通りです!だって二人が熱々なんだもん!」

「確かにそうですわね。でもこれ狙ってないのですわ…」

「そうなんですよ。それを見てちょっと自信なくしちゃって…」

「さくらさん、飛翔さんはあなたのことを友達としてみてますわ。つまりそれ以上の関係になりたくないんだと思います。」

「どうして?」

「飛翔さんって、みんなに優しくて…ほっとけないじゃないですか?」

「そうですね!」

「…飛翔さん!わたくしとさくらさん、恋人にするならどっちがいいですか!?」

「…焼きそばできたよ。それとね、僕は優しい人が好き。誰に対しても優しくて、支えてくれる。そんな彼女がいいな。でもそれって、二人とも優しいじゃない。つまり選べない…でも強いて言うなら…結花さんかな。独占欲がありつつも他人といても妬まないのってすごいと思う。普通ならたぶん死んでるよ。さくらは今のような生活でも我慢できる?」

「…ちょっと無理かもです。」

「そうなんだ…」


恋が始まる予感がした。それと同時に、夜が明けて朝日が見えた。そこには…もう戦禍はない。

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