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 カードルームはおしゃれなのに落ち着いた感じの部屋に仕上がっていた。

 落ち着いた濃い色合いの木のテーブル。

 もちろんゲームをするところには緑色のラシャが敷かれているのよ。

 まぁ、地球のビリヤード台のをパクったんだけどね。おほほほほ。

 照明は間接照明。でも、テーブルの所にはあややクラブの作戦会議室の様にピンスポットも付けてある。

 カーテンも落ち着いた藤黄の色。


 入口の戸から一番遠い所に個室を一つだけ作っている。

 もちろん別料金だけれど、お貴族様なら個室を要望される事もあるかもしれないからね。


 カードゲームのやり方をゲーム毎にイラスト入りのボードにしてある。

 スタッフが遊び方を説明する時に使ってもらうのだ。


 1階にはその他にも薬局があるが、ここは普段無人だ。

 何かあった時にホテルの近くで開業している薬師を呼ぶ事になっている。

 薬師とは別に医師も契約しているが、医師は皆港付近で開業しているため、よっぽどの事がなければ薬師で対応なのだ。

 そして医師の場合はよっぽどの重症以外は、患者の方が病院の方へ行く事になっている。

 だから医師との契約とはあって無きが如しなのだが、何かあった時にはそちらへ患者を送りますねという意味の契約というか、お知らせになっている。


 モリスン村の薬師がホテルの敷地内で育てる薬草をこのホテルにも卸す事になっている。

 その薬草はウチのホテルの薬局で売るのだけれど、処方箋が必要な物は件の医師に処方箋を出してもらってからの販売になる。

 もちろんその時はホテルの近くで開業している契約薬師がホテルまで来ての販売となる。

 のど飴程度の販売なら、事務局の者が対応するのだけれどね。


 エステや占いなども1階にあるので、宿泊客でなくてもいろいろな施設を利用可能だ。

 ただ、カードルームは宿泊客は無料だが、そうでないお客様は入室有料になる。

 見極めはルームキーの持参の有無だ。


 まだ5階の調理場に調理器具が全部揃ってはいないので、明日から私がスキルでじゃんじゃん作らないといけないのだけれど、魔石を動力とするものは錬金術まで使わないといけないので、結構面倒なのだ。

 まぁ、大体の物はランビットにアルバイトしてもらって設計図は作ってもらってるから、スキルで呼び出し、錬金術の装置に入れ、設計図を使い、魔力を流すだけだから、数が少なければそこまでではないのだけれど、種類と数が多いのが玉に瑕よね。

 

 食器はダンテスさんにフローリストガーデン 光と同じ物を全ホテル共通で発注してもらってるけれど、グラスは私のスキルで作るので、またまた結構な量の魔力が必要なんだよね。

 ここ最近、魔力を極限まで使う機会が多いから、魔力そのものも増えてはいるんだけれどね、ヤンデーノ店は3フロアまるまるが客室だから、満杯になった時の事を考えると相当数のグラスが必要だよね。

 はぁ~。


 そうそう、ここのホテルのスペシャリテはもちろん魚介類。

 でも、鉄道で頻繁にモリスン村の肉や卵を運ぶので、美味しいお肉も食べられるのじゃよ。

 鉄道がナイトル村まで繋がったら美味しい小麦も大量に運べるから、美味しいパンやケーキも作り放題だね。にひひひひ。


 アクアパッツァもどきをメインにすれば、調理は比較的簡単だし、塩釜焼きは全てのホテルでスペシャリテ扱いだからこの2つは絶対に力を入れて作らないとね。


 ここの港付近でてんぐさとかも取れる様なら寒天が作れるよね。

 そうなったらフルーツ牛乳()()とかも作れるよね。

 あ、そうだ。牛乳も鉄道でモリスン村から持って来れるね。いいねいいね。

 いろんなフルーツで色とりどりの寒天フェアなんてのもいいかも?

 

 客室はスイートルームがたくさんあって、各部屋のメインの入口には鍵があるんだけれど、オートロックじゃないんだよね。

 だから、レセプションで有料の貸金庫もやる予定。

 まだ、こっちの技術ではオートロックは出来なかった・・・・。はぅ。


 そんなこんなでグランドオープンセレモニーに向けて準備が始まる。

 大公様の選別で大量のお貴族様が来て、全室満室になる予定なのだ。

 ちゃんと営業が始まってからも満室になるといいなぁ。

 モンテベルデーノ程大きな港町ではないから、ちょっぴり不安なんだよね。

 でも、ダンテスさんは可成りの数のお客様が来ると予想しているみたい。

 船で移動できるから気楽にこの地へ寄る貴族も多いし、このホテルが出来たらモンテベルデーノではなく、ヤンデーノの方が宿場町として主流になるって言い切ってるもんね。

 本当にそうなると良いなぁ~。


 まぁ、まずはグランドオープンに向けての食材とか、スタッフさんの仕上がり具合を確認しなくちゃね。

 ここのレストランは展望型だから夜の港町を眺めながらのパーティは良い雰囲気になると思う。

 ただ港側だけにお客様が集まらない様に、反対側も何か工夫しないとかなぁ。

 

 ここでもオーケストラではなく四重奏を頼んでいるので、当日までに曲の確認もしないとだね。

 着席型のセレモニーにする予定なのだ。


 あ、お子様ランチ用のお皿、大目に作っておいた方が良いよね?

 うん、頑張って作ろう。

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― 新着の感想 ―
カーテンは落ち着いた藤黄… 結構鮮やかな黄色ですけど落ち着きますかね?
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