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アレイル図書館と奴隷商

錬金術ギルドに来た。図書館はどこかな?

受付のお姉さんに聞いたら案内してくれた。

ギルドの奥の渡り廊下の先は別の建物に繋がっている。これが図書館らしい。


「仲間を迎えに来たのだが」


「入館料は1人1日1万ルインです。 本の貸出の際には保証金が必要ですので係にお申し付けください。 持ち出しでの貸出は行っておりません」


亜空間への窃盗防止かな? 本を読んでる間だけ保証金が必要なんだな。


「……とりあえず 誰か1人が様子を見に行くか」


「はい! 図書館入ってみたいです!」


「じゃぁニーナ頼んだ。 保証金がかかりそうだからこの金を二人に渡してくれ。」


ラウンツさんからお金を預かり入館料を払って中に入ると、2階までビッシリ本棚があった。


書見台がある所を見たらすぐに見つかった……。

あんなに露出度の高い人で図書館にいるのはルルさんしかいない。


「ルルさん」


「きゃっ!? ……ニーナちゃん! どうしたの?」


「こちらの情報収集が一旦終わったのと、ルルさんの力が必要なので一度様子を見に来ました」


「あらそうだったのね。 こちらはまだ時間がかかるわぁ。 それって急ぎかしら?」


「あ……どうなんだろ? ラウンツさんに念話してみてください。

あと、メイリアさんは?」


「今カイちゃんと本を探してるわ。 そのうちここに来るから大丈夫よ。

じゃぁちょっと念話するわね」


今ルルさんが読んでいた本を覗くと、魔術式がビッシリ書いてあってそっと目を逸らした。

物語とか文字を読むのは好きだけど、魔術式は苦手なんだよね……。


「……ニーナ……」


「あ! メイリアさん! どう? まだ時間かかりそう?」


「……うん……もっと調べたい……まだダンジョン生成に関しては手を付けてない……」


「そっか……頑張ってね!! ルルさんとメイリアさんはパーティのブレーンだから期待してるよ!」


「……んっ……」


メイリアさんが照れてる!! 可愛いな。


「ニーナちゃん、事情は分かったわ。 私だけ一旦そっちに合流するわね。

メイリアちゃん、私はやる事があるから1人にしちゃうけど今日中に迎えに来るわ。 遅くなったらちゃんとご飯食べてね?」


「…………ん」


二人にラウンツさんから預かったお金を渡してルルさんと図書館を出る。

もうすぐ陽が落ちそう。


「ルルさんすまん」


「いいのよ。 情報屋とよくやりあった方よ!

じゃぁ行きましょう。


もし奴隷契約が合法だった場合、無知だと知られると色々と疑われるしボッタくられるから、あんまり余計な事を言えないわね……緊張するわ」


ホストクラブはボッタクリじゃないのかな?






情報屋からもらった地図を頼りに怪しげな裏路地を進むととある木造の民家があった。


「ここね」


「え? 誰かの家じゃないの? 看板無いよ?」


「看板なんてあるわけないだろニーナ、今からどこに行くと思ってるんだ?」


「あぅ、そっか」


「もういいか? 入るぞ?」


ラウンツさんがドアを勝手に開けて中に入る。

不法侵入にならないかな!? ドキドキ。


「誰だ!?」


ぎゃぴぃ!! ごめんなさいごめんなさい!!


部屋は普通に生活スペースだった。

やっぱりこのおじさんの家だよぅ!!


「紹介状を見てくれ」


「……ふむ。 どうぞこちらへ」


あれ?


隣の部屋の奥にある扉をおじさんが開けると地下への階段が見えた。


ホントにここで奴隷が売ってるんだ……。





地下に降りると左右に牢屋がいくつかあって中に人がいる。


「どのような者をお求めで?」


ルルさんがすいっと前に出る。


「それを先に言ったら高くなっちゃうじゃない。 全員見せてちょうだい。 値段もね」


……ルルさんさすが!! そういう罠があるんですね!!


おじさんは口元だけで笑顔を作って、ルルさんへ全員の値段を伝えた。


全部で成人男性が4人と女の子1人。


うち、左側の牢屋にいた若い2人とおじいさんは重犯罪で奴隷落ちしたとの事。

若い2人が300万ルイン、おじいさんが50万ルイン。


右側の牢屋の若い人は、冒険者だったが武器が壊れて借金で新たな武器を買い、その借金が返せなくなったとの事だった。 300万ルイン。


最後に右側の牢屋の女の子……8歳位だろうか。

すぐに奴隷から解放してあげるならこの子を買って欲しいな……偽善かもしれないけど。


この子は死んだ両親の借金のかたに売られたらしい。1000万ルイン。





「ここの奴隷契約はどのような形なのかしら?」


「犯罪奴隷は永久奴隷です。

借金奴隷は買取額を本人が返し終わるか、買取額の1/100万の年数で解放する決まりです。

つまり300万のやつなら3年です」


「それは知ってるわ、他の国と同じような契約方法でいいのかしら? 私達この国出身じゃないのよ」


「おや失礼しました。 他の国と同じですよ。

犯罪奴隷はヤケになって攻撃してくる可能性があるので首輪型がほとんどですね。

冒険者やあの子供は逃走防止のアンクレット型にした方がいいですよ。 命令違反で爆発しても生きてはいますから使えます」


……ちょっとルルさんとおじさんの話に理解が追いつかない。

爆発しても使えるとか表現が怖い!!

てか、やっぱりあったよ永久奴隷制度!!


『 ラウンツちゃん、踏破報酬、半分基地に渡してもまだ2000万近くあったわよね?』


『 あるわよ』


『 2つ魔道具が欲しいから1000万使っていいかしら?』


『 2つで1000万?……ああ、色々了解したわぁ』


「丁寧にありがとう。


でもいつ死ぬか分からない冒険者が借金できる額なんてせいぜい100万でしょう? そちらの取り分が200万……と。

私達が冒険者か旅芸人だと思って100万位吹っかけたわね?


だとすると借金の額の倍が買取額かしら?

若い女の子は男性が欲しがるから高めに設定するわよね。借金は400万てところ?


ああ、誰を買うか言ってなかったわね、冒険者を買うわ。 200万よ」


「!! いやぁ……そんな吹っかけただなんて人聞きの悪い事を……」


おじさんは脂汗をかきはじめた。

なんかルルさん凄い!!


「そうね、ごめんなさい。 でも200万以上ならいらないわ」


「いやいや、せめて250万でないと。 こちらも今までの維持費がかかってますからね」


「そう。……じゃぁ女の子と2人合わせて1000万で買うわよ?」


「1000万!? この子供だけで1000万ですよ? 冗談はよして頂きたい。 はっはっは」


「この子を買える程の人間で、かつ子供を囲うような悪趣味の人がこの街には何人いるかしら……?

売春宿に売れたとしても金額交渉されて結局800万くらいで売る予定でしょ?

そして高額だからいつ売れるか分からない……。


今私達に800万で売るのが最後のチャンスかもしれないわよ?」


「…………1100万だ」


「なら冒険者だけを200万で」


「ぐ…………わかった、二人で1000万で売ろう……」


…………ルルさん凄い!!

凄すぎて、気付いたら私、息を止めてたみたいだ……。

大きく息を吸って吐く……女の子が変態や売春宿に売られなくてよかった!!





「……では精算と契約をしましょう」


ラウンツさんが大金貨10枚を小さな机に置く。

おじさんは机の引き出しからアンクレットを2つ出した。


「ああ、女の子の方は首輪にしてちょうだい」


「は?」


「綺麗な足に傷を付けたくないもの……私の趣味よ」


「……は……ははっ……!! なるほどそういう事でしたか!」


「うふふ……」


どういうこと?


おじさんが冒険者を牢屋から連れ出してきて、ルルさんにアンクレットを渡す。


「では、それを足首に付けて魔力登録して下さい」


ルルさんがアンクレットを眺めた後、言う通りにして魔力を少し流す。


「おい、もう今からこの方の命令に背くと爆発して足が吹き飛ぶからな! もちろん危害を加えても爆発するぞ。 2年間頑張れよ」


おじさんが冒険者にそういうと、冒険者はコクリと頷いた。


続いて女の子が連れてこられて、ルルさんが女の子の首に首輪を付けて魔力登録した。

女の子はブルブル震えていた。 首輪にされるとは思ってなかったんだろうな……。


「お前も聞いてたな? 気を付けろよ」


女の子はカクカク首を縦に振った。


おじさんが机の上の大金貨をしまいながら言う。


「契約を解除する際は再びアンクレットと首輪に魔力を流して下さい。

では契約終了ですな。 久しぶりに負けましたよ! はっはっは!」


「うふふ、ありがとう」


「これは2人の私物です。 お帰りはご自由に」


奴隷になった2人を連れ、奴隷商の建物を出て歩き出す。


「私はルルよ、よろしくね。 とりあえず宿へ行きましょう」


2人は神妙な面持ちで頷いた。







ルルさんのターン!!

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