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メイリアさん回収

評価ありがとうございます!!

頑張って伏線張ってますのでよろしくお付き合いくださいー!

「ニーナ! ニーナ! 大丈夫!?」


うぅ……クラクラする……。

目の前にアーニャの顔があった。


「アーニャ……」


「ニーナちゃん間違ってアーニャちゃんのお酒飲んじゃったのよ、私がいながらごめんなさいねぇ」


「いえ……私が間違えただけなので大丈夫れす……」


「ニーナちゃんには刺激が強過ぎたかしらぁ?」


「はい、ビックリしました。 でもシャールさんが魔王様にちょっとだけ似てて、なんか懐かしかったです」


「そう……気晴らしになったならよかったわ。

ニーナちゃん、魔王様を探すのに焦ってたから……」


そっか……周りにはバレてたんだ。

ルルさんには気を使わせちゃったな。


「お兄ちゃんが急がば回れって言ってましたからもう焦ったりしません! 大丈夫です!」


「そう、じゃぁ今日はシャワーを浴びてもう寝ましょう」


「はい」





ーーーーーーーーーーーーーーー


お酒のせいか朝早く起きてしまった。

アーニャとルルさんはまだ準備中だったので、準備が終わって暇になった私は一人で宿の食堂に降りた。

今日もお兄ちゃんがグッタリしてた。

ラウンツさんはまだ来てない。


「お兄ちゃんどうしたの?」


「……悪魔だ……悪魔がいた……」


「えっ!? 悪魔!? 伝説の高位モンスターのあの悪魔!?」


「いや、そういう意味の悪魔は世界にはいないよ。

そうじゃなくて……昨日ラウンツさんと入った酒場がさ……なんていうか、みんな一緒だったんだ……」


「みんな一緒?」


「ラウンツさんと同じような人達しかいなかった……」


「……ラウンツさんって、アッチの方のラウンツさん?」


「うん……」


ぉぉう……お兄ちゃんも刺激的な夜を過ごしたようだ。 ご愁傷様。


「お兄ちゃんの貞操は守られた?」


「ギリギリの戦いだった……精神攻撃的なユニークスキルのオンパレードだった……あいつらは最強だ……オカマバーから命からがら逃げてきたよ……」


「お兄ちゃんが生きててよかった」


傍からしたら、想像を絶する熱い戦いを語っているように聞こえるけど、ただのオカマバーの話なんだよね。

そう思ったら笑えてきた。


「プププッ……!」


「あ!笑ったなニーナ!」


「ごめんごめん! でも私も昨日大変だったんだよ!」


「あーなんかルルさんが企んでたな? どこ行ったんだ?」


「それは内緒よぉ」


「ぎゃぴっ!! ルルさん! おはようごじゃましゅ!」


「聞こえてたわよ、レイスター……ついに大人の階段を登っちゃったのね」


「登ってません!!」


ルルさんがケラケラと笑う。


そうしているうちに、ラウンツさんとアーニャが降りてきた。


「皆おはよう」


「おはよっ! ニーナ二日酔い大丈夫?」


「うん、大丈夫だよ」


「全員揃ったし、メイリアちゃんの様子でも見に行く?

早目に声をかけないと、いつまでも錬成してそうだわぁあの子」


「ルルさんの言う通りだね! メイリアちゃんを迎えに行って、ロックドランに出発しよ! イケメンが私を待ってる!!」


アーニャは昨日あれだけイケメンに囲まれたのにまだ足りないの!? むしろイケメン好きに火がついた気がする……。


「じゃぁその間俺はギルド報酬を確認して、……金を渡しに行ってくる。 宿で合流しよう」


ルルさんが頷く。

ここは食堂なので、ラウンツさんはどこへ、とは言わなかった。 基地のことだろう。

他の探索隊も、魔王様を探索しながら同時並行で人族としてお金を稼いでいる。

ギルド報酬のお金の一部でも彼らに渡したら結果的に全体の探索が捗る。





宿屋でラウンツさんと別れて私達は錬金術ギルドへと来た。


「迎えに来たんだけど、メイリアちゃんのいる施設へは入れるかしら?」


「メイリアさんのお仲間ですね! お待ちしておりました!! さぁ! 早く!!」


受付のお姉さんが凄い勢いでルルさんの手を引いて走り出す。


ある部屋の前で止まった。


「お願いします! 早く引き取ってください!! 帰らせようとすると血をくれって言われるんです!!」


お姉さんは必死だ。 メイリアさんらしいなぁ……。 とりあえず中に入る


「……うっぷ!」


くしゃい……。


メイリアさんがニヤニヤ顔でブツブツと呟きながらいくつもの試験管に液体を入れていた。


「メイリアちゃん、迎えに来たわよぉ」


「……血……ちょうだい……」


「メイリアちゃん……! 封印が解けちゃったの!?」


「アーニャは黙ってて! もう!」


「違う……回復ポーション……本人の血……使うと回復力上がる……」


「ああ……そういう意味……それを作り終わったら帰れるかしら?」


「うん……あと少し……みんなの血……ちょうだい」


ひぃいっっ!! やっぱりそう来た!


「……一雫でいいから……」


「わかったわ、針はどこ?」


メイリアさんが差し出した針を発火の魔法で軽く炙って、ルルさんは左の小指に刺した。

メイリアさんが試験管をルルさんに渡して、ルルさんがそこに血を垂らす。


「次はレイスターよ」


「はい!」


お兄ちゃんはキリッとした顔で歯に発光の魔法をかけた。

だから発光の魔法は意味ないってば。

ルルさんが新しい針を持って、同じことが繰り返される。


「はい、次はアーニャちゃん」


「フッ……私の血は高いよ?」


アーニャの言葉は無視されて、小指を刺されてた。


「痛たたたたた!! 私の左目が黙ってないよ!」


「はい終わり、次はニーナちゃんねぇ」


「ぎゃぴ!」


覚悟を決めてぎゅっと目をつぶって左手をルルさんに差し出す。

プツッとした感触がしたら掌を下に向かされて終わった。

軽くヒールをかけておく。 発火もヒールも一般魔法だ。


出来上がったポーションは各自に渡された。

瀕死になったら使ってとの事だった。

ラウンツさんのポーションだけ出来なかったな残念。





メイリアさんは、素材の保存加工が終わって、キングバジリスクの毒袋から新しい毒噴射器を作った事と、新しいポーション類が出来たと言っていた。


いつもよりニヤニヤしてたけど、よく見るといつもよりキラキラした笑顔だった。


あと、持ち込んだ素材を受付から聞いた錬金術ギルドのギルドマスターが、メイリアさんのいる部屋に顔を出したらしい。

内蔵のいらない部分だけ売ってあげたんだって。


そこ後ギルドマスターは、素材の保存加工の仕方を見学してウロウロしてたが、色々と質問されてうっとおしかったので追い出したとの事。

ルルさんの言う通り、メイリアさんは錬金術に関しては大人と立派に渡り合えるみたいすごい。


その後、お風呂に入っていていないことをルルさんに怒られていた。

ご飯はちゃんと食べたと主張するメイリアさんが年相応に見えて可愛かった。





メイリアさんが施設の片付けを始めた。

薬品や造水の魔法で器具類を洗浄し、荷物を亜空間にしまう。


受付でメイリアさんが手続きを終了して錬金術ギルドを出る。

お姉さんがホッとした顔をしてた。


メイリアさんはラウンツさんから貰った施設代の残りと内蔵の売却代をルルさんに渡していた。


それを見てアーニャが、ルルさんとメイリアさんに素材売却のお金を30万ルインずつ渡した。


そういえば昨日のホストクラブの支払いはどうしたのかと聞いたら、ルルさんの個人財産から払ったらしい。 奢りだとの事だ。


ルルさんは一流の魔具師だから元々お金持ちだ。

奢ってもらった事に、アーニャとお礼を言ったら気にしないでと言われた。

アーニャは自分のお金でまた行きたい! と言っていた。

鉱山に奴隷落ちしないか心配だ。





念の為ラウンツさんの分も昼食を買って宿へ戻る。

ラウンツさんはまだ戻っていなかったので、ルルさんがラウンツさんにパーティ念話した。


パーティ念話とは、最初に念話する人が指定した人全員で念話が出来る。

ただし、魔術式を頭の中だけで理解できるくらい頭が良くないと出来ないので、特別探索隊の中ではルルさんとメイリアさんしか出来ない。


『 ラウンツちゃん今どの辺り? お昼買ってきたから宿で食べましょ?』


『 今戻ってる所よぉ! 後1時間位かしら! 待ってて☆』


念話なのにバチン☆とウィンクが飛んできた気がした……みんなが精神的ダメージを受けている……。

魔王様が閉じ込められてるかもしれない場所も、このユニークスキルで壊せるんじゃないかな……。


『 ……わかったわ、じゃあ気をつけてね』


『 はぁい!』


「……ごめんねみんな、パーティ念話にした意味無かったわね……」


「気にしないでください……」


お兄ちゃんの言葉に女子も頷く。





1時間後、汗だくになったラウンツさんが帰ってきた。

訓練がてら、全力疾走してきたらしい。


ラウンツさんのシャワーが終わったらしく、お兄ちゃんが呼びに来たので男子部屋に集まる。

湯上りでしなを作るのはやめて欲しい……ちょっと色っぽいと思ってしまった……。


「ギルド報酬はちゃんと振り込まれてたからコーディちゃんに現金で半分渡してきたわ。

ギルドカードを通して記録を残す訳にはいかないからねっ。 もう半分はアタシのカードに入ってるわ。


コーディちゃん達も冒険者ギルドの調査隊と鉢合わせたみたい。 特に何も言われなかったらしいけどね。

やっぱりゴルグレイムはあの最下層までしかないみたいよ。


それで、2つのダンジョンとアレイル国について聞いてきたわ。

次のダンジョンの近くの町ロックドランはここから北。その次のダンジョンはアレイル国領土になるわ、ロックドランから北東ね。


最後はそこから北西にアレイル都市に向かって、世界樹の情報を手に入れましょ。

アレイル都市の近くにも基地があるわ。


今日はもうお昼だから、明日の朝出発しましょう」


「分かりました!」


「じゃぁ明日でオルガ都市ともお別れねぇ」


「ルルさん! 別れの後には出会いがあるんですよ!」


「俺はもう出会いたくねぇ……」


「……新しい素材……欲しい……」


「アタシは余った分の宿代の払い戻しが出来るか聞いてくるわ。

この後はまた自由行動ね。明日は早起きだから程々にねっ」




今日も女子と男子で別行動になった。

お兄ちゃんが生きて帰ってきますように。


これからメイリアさんの服を買いに行こう、とルルさんが提案した。

私は普段着は何着か持ってきてるし、ルルさん作のローブが豪華なのでドレスは必要ない。


昨日の服飾店に入って見繕ってもらう。


メイリアさんはピンクのドレスワンピに決まった。

パニエでスカートがふんわりしてるのはアーニャと似てるけど、肩はパフスリーブで可愛らしい。

エメラルドグリーンとの対比でお花の妖精みたいだ。


「……こんな可愛いの着た事ない……」


メイリアさんも嬉しそう!


その後は昨日と違うレストランで、改めてメイリアさんとダンジョン踏破のお祝いの乾杯をした。


食後にアーニャがソワソワしていた。


「アーニャ、今日も行きたいの?」


「えへへー、だってお別れの挨拶してないしさ!」


「……誰にお別れ?……」


「昨日ね、ホストクラブに行ったのよぉ。 イケメンとお酒を飲むところよ。

メイリアちゃんだけ連れて行けなくてごめんね?

興味があるならメイリアちゃんも連れて行ってあげるわぁ?」


「……気にしてない……ポーション作れた……ちょうどいい……薬の実験で行く……」


何の実験をするの!?


とにかく三人とも行く気になってしまったので、お供することになった。





ルルさんがホストクラブの扉を開ける。


「お帰りなさいませプリンセス!」

「「「「「お帰りなさいませプリンセス!!」」」」」


ルイスさんがやって来た。


「今日も会えて嬉しいです。プリンセス達。

あれ?新しい子も連れてきてくださったんですか?」


「そうよ、よろしくね」


「……メイリア……よろしく……」


メイリアさんがニヤリってしてる!

何するんだろう怖いよ!


ルルさん、アーニャ

私、メイリアさん

の形で対面式にソファーに座る。


まずアスティさんとシャールさんが来てルルさんと私の隣に座った。


わわわっ! 隣に座るなんて聞いてないよ! 近い近い!!


「今日も会えて嬉しいよニーナ」


「は、はひ!」


ああ……魔王様に毎日会えたらなぁ。


ルルさんはアルモンドっていうシャンパンをオーダーしてた。


アーニャには今日も最初にルイスさんが着いた。

メイリアさんには、昨日アーニャに着いたことがあるホストさんが着いた。


「メイリアちゃんはお酒飲めるの?」


「……愚問……飲み比べ……負けない……」


「おっ! いいね! そういう子好きだよ!」


メイリアさんてお酒好きなんだな。

みんな若いのにお酒飲めてすごいなぁ。 私は昨日で懲りた。

今日は間違えないように色の濃いオレンジの果実水だ。





シャンパンが来て、コールっていう掛け声が始まる。

姫と王子がなんちゃらとか、グイグイとか、アッザース!! とかしか聞き取れなかった。

何の呪文なんだろう、宮廷魔法?

硬直の効果がある拡声魔法なのはわかった。

人界は恐ろしい、こんな所でも警戒に気を抜いてはいけないんだな。


ルルさんは昨日と同じく3人はべらせていた。

そういえば昨日も今日も左手の薬指に指輪をしている。

ルルさん独身なはずだけどな。

聞いていいのかな……念話してみよう。


『 ルルさん、不躾な質問ですがすみません』


『 あらなぁにい?』


『 なんでここに来る時だけ左手の薬指に指輪してるんですか?』


『 男避けよぉ』


『 はぁ……』


『 ここに遊びに来てるのはホントに遊びで、心までは奪われないわよっていうアピールなの

こういう遊び方もあるのよ』


『 分かりましたありがとうございます』


うーんよくわからない……高度な遊び方なんだろう……まぁいいや。


メイリアさんをみると、エールで飲み比べが始まっていた。

ホストさんがギブアップしては新しいホストさんと交代している

交代の合間にこっそりメイリアさん特製の薬を飲んでるのがわかった。

お酒でまたなんか実験してるんだろうな。

付き合わされてるホストさん……生きて帰ってね。


1時間位して、ルルさんが明日旅立つ事をホストさん達に話しはじめた。


「ニーナちゃん、もう会えないの?」


「シャールさん……そうだね、もう会えない可能性が高いね」


「そっか……でも待ってるから。 また俺に会いに来い!」


ドクン……。


魔王様……魔王様も会いに来いって言ってた……。

ホント似てるなぁシャールさんは。

魔王様にもう一度言われたみたいで何だか嬉しくなった。


「うんっ! 会いに来るよ!!」


「よしっ! 旅立ちを祝ってみんなで飲もう!」


その後みんなで飲んで騒いでなんか楽しかった。

ホストクラブも悪くない、みんないい人達だった。





でもお会計の60万ていう数字を聞いて、やっぱりこいつら詐欺集団なんじゃないかと思った。


ちなみにアーニャと私は2回目だからと、10万ずつルルさんに押し付けた。

メイリアさんは初めてだからって、ルルさんが頑として受け取らなかった。


メイリアさんは、麻痺や昏睡の対抗薬のテストをしていたらしい

そんな事だろうと思った……。


帰り道、月明かりが綺麗だった。

魔王様は月が見える所にいらっしゃるのだろうか。

せめて光ある所にいらっしゃいますように……。







アルモンド=アルマンドのことですね

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