盆栽
うちには、何百年前からある盆栽がある。
伝えられてきた伝承によれば、江戸時代前期に金元藩と呼ばれる、今では手野市と呼ばれるところの藩主からじかにご先祖様がもらったものだそうだ。
ついでにいえば、当時から家老の一人だという話もあるが、そもそも金元藩に手野家が当主としてきたのは江戸中期ごろの話なので、眉唾物だ。
とはいっても、先祖が実際に藩の枢要にいたことは事実らしく、いつ頃かは知らないがこの盆栽をもらったということも事実らしい。
そんなことで、今もこの盆栽はある。
手入れをするのは家の家長の役目で、昔から曽祖父、祖父がそれをしてきた。
高さ25cmほどの小さな盆栽であるが、価値は高いらしく、父親はその手入れをする祖父から手ほどきを受けている。
いずれ自分もそれを受け継ぐことになろだろう。
そして、見知らぬ未来の子孫へと、それを受け継がせていきたい。




