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加純さんのお絵描き録  作者: 澳 加純 
1. ツイッターにイラスト上げてみようかと思います!?
8/91

8.  加純さん、お道具類の管理と収納を考える。

お絵描きと整理整頓の関係とは?

 恐ろしいことに、人間は一度足を踏み出してしまうと、『たが』が外れ、どんどん大胆になっていくもののようです。


 加純さんも、最初はあれほど自分の作品を公表することに抵抗を感じていたことをすっかり忘れ、次回作の構想を練るようになってしまいました。


 つるかめつるかめ。






 あらら! ここでエンドマークをつけて、どーするんですか!

 まだ、ちっちゃな野望は始まったばかりですよ。ここで満足しては、いけません。


 ――ですよ、ね?





 悪魔の囁きにそそのかされ、大胆不敵にもイラストをツイッターに発表するという暴挙を始めた加純さん。


 しかしこれまで描いたイラストを他人に見せるということは、ほとんどありませんでした。

 いまだにメンタルは「お豆腐」ですが、最近はあちこちの企画にもぼちぼち参加するようになって、小説イラスト共に公表する機会が増えました。「焼き豆腐」くらいは強度が付いたかしら。


 面白いもので、ひとつクリアすると、「あともうちょっとくらいは、頑張れるかしら!?」という気持ちが湧いてくるものですね。また、少しだけ挑戦してみようという気持ちになるのです。


 この頃には、あれほどひどかっためまいも、だいぶ鳴りを潜めてきましたから、気分も上向きになって来たのでしょう。





 そしてコピックも、少しずつ色が増えてきました。

 コスト面の問題で、一度にたくさん揃えられないという条件は変わりませんが、割引デーやらお買い物ポイントなども利用して、自分のお給料が入った時に4~5本ずつ購入してもよいというお約束にしました。

 欲しい色は、いっぱいありますからね。際限なく「買い」に走ったら、家計に響きます。


 少しずつ……このくらいずつ増えていくのが、楽しみで、そして次回への意欲に繋がっていくかしら、とか? 一度に増えすぎると、使いきれない色が出来てしまいそうっていうのもありますが。


 かといって、この4~5本を選ぶのが難しいやら楽しいやらで、毎回売り場の前で腕組みをしてしまうことに。

 だって、欲しい色をあれこれピックアップしていくと、あっという間に10本くらいのコピックを手にしているのです。でも、ここは我慢我慢。


 どうしても欲しい色から順位を付け、「この色は次回に、こっちの色も(混色などで)代用できそうだから次の機会に……」と棚に戻していく時の残念な気持ち! 

 もう、ため息が出てしまう。


 けれども色が増える度に、こんなイラストも描いてみたい、こんな色も使ってみたい……と、妄想は真夏の雲のように膨らんでいきます。


 ところが、ここでひとつ困ったことが。


 コピックあるあるのひとつ、「すでに購入済みのコピックを重複買いしてしまう」というミスを犯してしまう事件が発生しました。


 もちろん色番号を事前にチェックをして、そう言った間違いのないように準備していくのですが、選定の基準が「使用頻度の多い色、彩色の際に好んで選ぶ色、その色とグラデーション出来る色」なのですから、ついつい重複購入の落とし穴にはまってしまうことになるようです。


 どうにかならないものかとネットで調べていたら、ありましたね、そういった悩みに対処するコピックのアプリが。同じような悩みを抱えている方は、大勢いらっしゃるようです。


 早速、インストール。


 このアプリの機能に、所有リストと購入リストというものがありました。ここに自分の所有しているコピックや、購入を予定している色を登録しておけば、重複買い防止や次回購入の参考になります。とっても便利。

 色見本表や、コピックシリーズのペン種なども調べられるので、至れり尽くせりです。


 さらにカメラスキャンした写真やイラストの色彩から、コピックで一番近い色を調べることも出来る(!)という情報を、ちはやれいめい様よりご教授いただき、いやはやとんでもなく便利な世の中になったものよと感動いたしました。





 そうして増えていくマーカーたちなのですが、今度は置き場所に悩むことに。

 20本くらいでしたら、高さのあるお菓子の空き缶をペン立て代わりにしておけばよかったのですが、順調に本数を増やしていくコピックたちは、すぐにそれでは事足りなくなってしまいました。

 律儀に全色揃える必要は無いとしても、この調子では、もう少しコレクションが増えることを予測したほうがよさそうです。


 もちろんメーカー様の方からも収納ケースという製品は販売されているのですが、そこにすぐ手を出さないのが主婦。代用できるもので、もっと自分流にアレンジが出来て、なおかつ手ごろなお値段なものを探してしまいます。


 そんな時、百円ショップに足を運ぶ機会がありました。店内を物色して回るわたしの目に飛び込んできたのは、プラスチック製の食パン保存容器!


 食パン1斤が入るほどですから、縦横幅はもちろん深さもあり、コピックを立てて収納できます。しかも蓋付き。ほこりも入りません。持ち手も付いていて、使用する度に道具の出し入れや持ち運びをしなければならない都合を考えると、これはとても便利です。


 そのままでは味気ないので、側面をマスキングテープでデコレーションすれば、オリジナルなコピック収納ケースの出来上がり。

 仕切りを入れて、色の系列ごとに区別して、さらに明度の高い順に並べるとか、自分の使い勝手が良いように並び替えてみましょう。


 ――が。メーカー様のアドバイスでは、マーカー類は横に並べて保管した方がベターだとか。


 中身のインクが偏らないようにという配慮だそうです。特にコピックは、両側にブラシタイプのニブ《ペン先》とブロードタイプのニブを備えているのですから、インクは均等にいきわたっている方が良いのでしょう。


 しかし、横に並べて置いておくとなればスペースを取ります。ズラッとコピックが並ぶのは、しかもグラデーションで並んでいるのは、ある種の爽快感がありますけどね。

 ぜいたくを言えば、文具店にあるような陳列棚が欲しくなります。

 仕方なしと、大きめのお菓子の空き箱を利用して横置き収納していたこともありますが、狭い机の上が占領され、肝心の作業スペースがなくなってしまいました。本数が増えるほどに、それは深刻化。


 そんな理由もあって横置き収納は断念。それに立ててある方が、なんとなく使い勝手が良いのです。(個人の意見です)

 彩色する際に、先に色を決め、使用するマーカーだけペン立てから引き抜き、しばらく横にしておく……ということもしますが効果のほどは不明です。

 自分なりにやり易いのが一番良い方法なのだと、割り切ってしまいました。





 けれど、ボソッと愚痴を言わせていただければ……。


 ああ、アナログ絵師って、お道具にコストがかかるのも悩みの種だけれど、ガサばるお道具類の整理整頓能力も養わなければならないのね。

 デッサンの練習より、こっちの方が難しそうです。



 でも、アナログ画は止められません!





 ****





 さて、描かせていただいたファンアートのお披露目です。


 まずは、秋月忍さまの『群行 斎王は新幹線に乗って』より、柊朱音さま。

 宮内庁に選ばれた「斎王」さまで、伊賀流忍者、服部太一と共に東京駅から伊勢へと向かっている途中。襲い掛かる「闇王」の手下の追撃を振り切り、無事伊勢神宮へとたどり着けるでしょうか!?

 男装の麗人で、尊敬すべき別腹の持ち主で、とってもチャーミング。


 挿絵(By みてみん)

  「FA 柊朱音」

   スクールペン、ホワイトボールペン、スクリーントーン



 ところで、なぜこのイラストがモノクロなのかと云えば、先に金野文さまがカッコいい服部氏のイラストを()()()()で献上なさっていたので、そちらに追随して。

 金野さま画の服部氏にひと目惚れして、「ならばヒロインを……」と描いてみました。金野さま画の服部氏は本編の第4話「検札」のところにあります。ぜひ、ご覧下さいませ。

 で。むかーし購入したスクリーントーンを引っ張り出して、久々に「トーン張り」しました。目が痛くなるクセに、こうしたちまちまとした作業が好きなんですね。



 もう一枚、秋月様作品から。『蒼星玉』より、イメージイラストです。

 あえてモノクロ、シャープペンと消しゴムだけです。

 いわゆる「イッパツ描き」というやつですので、多少デッサンが歪んでいても、それは「味」というものとしてスルーしてください。ゆめゆめ、粗探しなんてしないでね。


挿絵(By みてみん)

 




 ****





 わたしが勝手に師匠と呼ばせていただいているちはやれいめい様が、ツイッターで「いいねした人のアイコンを自分の絵柄で描かせてもらう」という企画を開催いたしまして、そこにウチの子「テス」を取り上げていただきました。そちらの素敵なイラストは、ちはや様のエッセイ『100円ショップの色鉛筆からはじめたアナログイラスト日誌』の中に掲載されております。

 お返しと云っては僭越ですが、ちはや様の『愛と恋の境界線』から、アイリーン嬢を「自分の絵柄で」描かせていただきました。


 挿絵(By みてみん)

  「FA アイリーン・マーズ」

   コピック、色鉛筆、ホワイトボールペン、マルチラインペン


 年の差23歳の恋物語のヒロインです。17歳。無邪気な愛らしさと、過剰に色っぽくなり過ぎないように注意して描いてみました。





 ****





 お道具の収納の話をしてきましたが、それでは作品の管理はどうしているのか?


 最近の作品は、きちんとバインダーやファイルに入れて保存しています。絵の具やインクは光に当たると退色が激しいので、暗所に。……といっても、本棚ですが。

 はがきサイズの作品も、百円ショップで購入したクリアポケットブックに、一枚ずつ入れて収納することにしました。


 昔の作品は、無造作にA4サイズの茶封筒などに入れて本棚の隅に紛れ込ませていたのですが、いつの間にか茶封筒ごと消えた(捨てた?)りして、所在が分からなくなったものもあります。

 作品の断捨離をしたこともあったっけ!?


 さすがにバインダーやらファイルなら、そう簡単には消えてなくなることも無かろうかと。


 それにUP用にカメラアップロードで、PCのファイルにも入れてあるし。



 ただし家族に見られると恥ずかしいので、こっそり隠してあるのは変わらないのですけれど……。







 ****





 暑い日が続きます。

 皆様、お身体お気を付けくださいませ。


挿絵(By みてみん)

  「暑中お見舞い申し上げます」

    

 数年前に友人に出した暑中見舞い用のイラストです。コラージュしてみました。

 透明水彩絵の具、色画用紙、折り紙、カラー筆ペン使用




 


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― 新着の感想 ―
[一言]  私は最近デジタル増えましたね。  スマホのアプリで一発描き。  色も、管理が大変なのは一緒かもしれませんが、好きなように作れるので、それは助かるかと。  あと、レイヤーが便利。  アナロ…
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