7. 加純さん、さらなる「野望」に着手する。
今回は、豪華イラスト5点盛りです。
コピックを使ってイラストを描けるようになったら、ツイッターにイラストを上げるようになれたら、ぜひぜひやってみたいこと。
ずっと、憧れていたこと。
それは、ファンアートを描いてみたい。贈ってみたい。
――ということでした。
ですが、果たしてわたしごときの画を喜んで受け取ってくださる作者様がおいでなのでしょうか?
いえいえ、その前に、わたし、ファンアートが描けるのでしょうか?
自分のキャラクターなら、多少「おヘチャ(不細工)」さんになっても笑って済ますことが出来ますが、ひと様の大切なキャラクターをお借りして「ここまでの表現しかできません」とか、「イメージ全然違うんですけど(怒)」とかなってしまったら……。
でも、描いてみたいし……(本心)。
う~~~ん……。
そうだわ。まずは交流のある、心の広そうな……おまけにイラストとか漫画が好き(であろう)な作者様に送って反応をみる――っていうのはどうでしょう。
ダメだったら、取り下げればいいのよね。
なにごとも、最初は「チキン」!
加えて体調が思わしくない時期なので、精神的にも不安定。気を付けていないと、考え方も悪い方向悪い方向に傾いていきます。
最初の一歩が厄介ですが、踏み出してしまえば、あとは何とかなる……かしら? 楽観的希望で気持ちを上書きします。
そのまえに、ツイッターにイラストを添付するやり方を調べておかなくちゃ!
加純さんは本棚にしまってあったパソコン教室の「ツイッター講座」テキストを引っ張り出し、操作手順を調べることにしたのでした。
そんなこんなで白羽の矢を立てたのは、東風さま。(お世話になっております)
東風さまが「なろう」で連載なさっている、『王子殿下は従者様』の主人公レスリー王子なのでした。
東風さまのこの作品にはご縁がございまして、連載を始める頃、「書くべきか書かざるべきか」でお迷いになっておいででした。わたしもそのころ書き始めた作品をどうするべきか迷っていましたので、自分のことは棚の上の上にあげておいて、「書いて!」と進言しちゃったのでした。
お心の広い東風さまがわたしの意見を聞き入れてくださった……のかどうかはさておき、ほどなく執筆を開始なされ、愛すべきティナ=レスリー王子とルシオ殿下の物語を紡ぎ出されたのです。
大きな運命のうねりに吞みこまれながらも、決してへこたれることなく懸命に立ち向かっていくティナ=レスリーの姿は、そのやらかしっぷりと共に、とても魅力的なのです。
偶然にも「レスリー」という自キャラ(未発表)がおりまして、同名で気になるということを差し引いても、とても魅かれ、そして描いてみたくて描いてみたくて!
もちろん、ティナ=レスリー王子が「かわいい!」のが一番の理由なんですけど!!
そして描いた作品が、こちら。
「ティナ=レスリー王子」
コピック、色鉛筆、ホワイトボールペン使用。
ちゃっかり、ツイッターの方にもあげさせていただきました。
さいわいにも東風さまより喜びのお声を頂けましたので、調子に乗ってもう一枚。
レスリー王子とルシオ殿下は双子の設定ですから、並べてあげないと申し訳ないかな~と思いまして。
「ルシオ殿下」
コピック、色鉛筆、ホワイトボールペン使用。
わたしのイメージでは、レスリー王子が明るい太陽なら、それを支えるルシオ殿下は夜空の月。ネタバレになりますから詳しいことは申しませんが、興味を持たれましたら、ぜひ本編まで。
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そして、もう一枚。どうしても書いてみたかった作品……といいますか、少女がいたのです。
彼女の名は、トニカ・ルッソ。
こちらも「なろう」で活躍中の御大peco 様(最敬礼!)の「このキスでさよならを」のヒロインです。
peco様はご自身も絵師でいらっしゃるので、かわいらしいトニカのイラストを上げていらっしゃいまして、今さらわたしが……と思いつつも、描きたい気持ちは抑えられない。
え~~い、太平洋より広大(であろう)御心におすがりしちゃえ!
トニカが愛するマルテのチェロの伴奏で、初めて人前で歌を歌うシーン。彼女の歌声が、風に乗って広がっていくシーン。彼女の喜びと、美しい歌声が、少しでも表現できていればいいのですが。
こちら。
「トニカ」
コピック、色鉛筆、ホワイトポールペン使用。
peco様、申し訳ありません。完全に少女漫画風です。
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さて、実際にコピックを使用して、いくつか問題点が浮かび上がりました。
あ、コピックの製品そのものの問題点――ではなく、使用する上でわたしが注意しなければならないこと、です。
まず、これはマーカーであるということ。
マーカーにはマーカーの特性があり、それをちゃんと理解したうえで使用しないと失敗してしまうということです。
わたしが今まで使用してきた水彩絵の具はすぐには「乾かない」ので、その特性を利用して混色やぼかし塗りをしていました。
また色相(赤黄緑青紫といった色の特徴の違い)や明度の離れた色同士を重ね塗りしたい場合など、わざわざドライヤーの熱を当て、先に塗った色を乾かしてから次の色を重ねたりもしていました。
ですが、マーカーはあっという間に「乾いて」しまいます。
いつもの調子で、のんびりしていたら、すぐに色は紙に定着してしまうのです。特に混色やぼかしは、絵の具とは違ったテクニックを習得する必要性があると感じました。
そしてなんといっても痛感したのが、「色が足りない!!」
もっといろいろな色が欲しい!!
描けば描くほど、色が欲しくなってしまうのです。
仕方ありません。一度に何色も揃えることは出来ませんが、来月のお給料が出たら、また何色か購入することにしましょう。
それまでに、欲しい色をピックアップして!
ああ、それにつけてもアナログ絵師はコストがかかる!! (ためいき)
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今回のおまけ。
おまけ……というのも失礼ですが、東風さまよりリクエストを頂きました。
ヒロイン「ティナ」でした。たぶん東風さまはこんなイラストが仕上がって来ると思っていたでしょうね。
「ティナ」
コピック、色鉛筆、ホワイトボールペン使用。
(描き下ろしだよ~!)
リクエストを頂いた頃、情けなくも加純さんの体調は絶不調で、提出までお時間を頂きました。体調不良の時に描いた画って、やっぱり画も元気が無くて沈んでいるんですね。それでは施主様に申し訳ないでしょう。
しかし――時間があるということは、そのあいだにいろいろ考え事が出来るということ。
キャラデザインとか、場面チョイスとか、構図、色、その他etc……。
案の定、ちょっとした「いたずら」心が芽生えてしまったんです。
リクエストそのままティナちゃんを描いてもいいけど、読者様やわたしの見たいシーンって、コレだよなぁ~と……。
えへへ。
完全に趣味に走らせていただきました!
お心の広い東風さまはお怒りにはなられませんでしたが、せっかく大接近シーンをチョイスしたのに、わたしの絵に「砂糖不足」は否めません!
思いっきりバックで誤魔化してみました。
はい、こちらです。
「 縮まる距離 ~親愛のキス~」
コピック、色鉛筆、ホワイトボールペン使用。
実を申せば、このイラスト、3回描き直しをしています。
1枚目は、衣装に塗った色がどーーしても、気にいらなくなったから。わたしの色チョイスの失敗です。
2枚目は、完成直前に、画の上に、それもキャラのお顔の上にインクを落とすというポカをしたから。修正不可能でした。潔く、描き直し。
して、これが3枚目。
「インクぽっとん」ミスはよくやらかすのですよ。
これも作画するときに、気を付けねばいけないことですね。反省……。
さて、次回はどんなイラストをUPいたしましょうか!?