32. 加純さん、イラストを交換する。(2020 お気軽部門編)
魔界の宰相ウィーズ・セズシルバス様、ご登場です。
企画参加への意気込みや、制作ウラ話。
プラス頂き物のイラスト、「交換企画」しっかり部門で貴様さまよりいただいたマオとテスも!
今回も盛り沢山でお送りいたします。
加純さんは今年も長岡更紗様主催の『イラスト交換企画』に参加しました。
昨年も参加させていただきましたが、わたしにとってこの企画はただイラストを描いて贈るだけの企画ではありません。たくさんの新しい出会いの場でもあり、そしてまたチャレンジ精神に火を点けることが出来る、素晴らしくもありがたいチャンスの場なのです。
長岡様、今年も開催ありがとうございます!
さて。
昨年はカラー部門と白黒部門のダブルエントリーでしたが、今年はお気楽部門としっかり部門、そしてガッチリ部門と欲張ってトリプルエントリーです。
「遅筆」と胸張っているヤツが、なんで3部門もエントリーするんだよ!
無謀すぎない!?
ええ。それは本人が一番よく知っています。
だから、いっぱい考えたんですよ。どうしようかな~って。
でもね。
これ、チャンスなんですよね。新しい出会いのチャンス。
新しい絵を描くチャンス。
見送ることも出来るけど、見送ってしまったら二度とは巡って来ないかもしれないじゃないですか。
加純さん、子供の頃から丈夫な方じゃなかったから「無理はするな」ってみんなに言われていたんですよ。自分でも、いつの間にかそれが当たり前になっていた。体調を崩すとまわりが心配するから、無理をしないことがいいことだと思うようになっちゃったんですよね。
でも自分がしたいことって、多少無理を承知で強行しないと出来ないみたい。
例えば絵を描くことだって、小説を書くことだって、「無理」が伴うのです。わたしにとっては。
無理は禁物とずるずる中途半端なまま来ちゃったけれど、果たしてそれでいいのでしょうか?
わたしは、描きたいんです。
だからあとで後悔するよりは……と、思い切って3部門エントリーしましたとも!!
ただひとつ、ネックが。
エントリー開始は8月でしたが、その頃わたしは『テスとクリスタ』の更新に追われていました。丁度最後の18章に入ったところで、連載のゴールラインが見えてきたところだったのです。
どうしてもこのお話にはエンドマークを付けたい! と云うのがわたしの望みだったので、ここは譲れません。
だって目の前にゴールテープが見えているのですよ。あれを駆け抜けなくて、どうします?
2週間に一度更新というテンポが定着していたので、順調にいけば10月にはゴールを切れると目論んでいたのですから、なおさらです。
小説とイラストを同時進行出来ればいいのですが、それには不安材料が多すぎました。
なんと言っても今年は例年以上に体調が安定しないこと。体調不良のまま絵を描くと、それが絵に出ちゃうんです。
これは誰に分からなくても、自分が一番よく分かります。作者様の大切なキャラをお預かりして描かせていただくのに、そんな中途半端なことはしたくありません。
連載と作画。どちらも進めなければいけないと思えば、精神的にも追い詰められます。体力がないのは最初から諦めていますけど、どちらかと言えば精神的の方がヤバいでしょうね。
絵が描けなくなっちゃう。
ほら、なんと言っても加純さんはただでさえ「遅筆」ですからね。パッパッと片付けられないんですもの。余裕がなくなると焦らなければならないでしょう。仕事が雑になります。
せっかく波に乗っている更新をストップするのもイヤ!
でもイラストは描きたい!
この大問題(当社比)をどうすれば解決できるのか?
「スイーツはいかが?」 『妄想させて!~彼に壁ドンして欲しい♡』挿し絵。
無い知恵を絞ったところ――。
企画の締め切りは11月末。予定通り10月の半ば頃までに「テスクリ」を修了させることが出来るならば、1ヶ月半の猶予が出来るわけです。ならば、1枚につき2週間の制作期間を充てられる計算になりますよね?(←あくまでも計算上だよ!)
しかも更新に追われることはないので、精神的負担も減らせます。
これまでの経験からすれば。日頃は昼行灯ですが、火事場になれば馬鹿力どころか波〇砲でも撃ちかねない……と付き合いの長い友人(←ちなみのこのひとがクリスタのモデルのひとり)に評されたわたしのこと。この批評が名誉なのか不名誉なのかは判断しかねますが、
その気になれば、やるんじゃない?
連載を進めながら担当になった作品を読み進め、「テスクリ」にエンドマークを付けたら即座にイラスト描きに集中すればいいのです。
リアルの生活で余程のこと(例えば、災害とか不慮の事故や病気の悪化?)がない限り、なんとかなりそうじゃないでしょうか?
昨年の白黒部門。残り1週間を切ったところからイラスト2枚仕上げた実績だってあります。体力は無くても気力で実行する……と付き合いの長い友人(←さっきのクリスタのモデルのひとりの人ね)も一応褒めている、と言っていましたもの。
やってやりましょう! 加純さん、決心しました。
まあ、そうそう計算通りに事は進まないのですけど、ね。
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今回はここで頂き物のご紹介。
私椋船柊様(http://mypage.syosetu.com/434018/)より、ツイッター企画のお誘いへのお礼にいただきました。
とってもキュートな女の子。ブレザーにスカートじゃなくてパンツっていうのが新鮮ですよね。かわいい!
私椋船様、ありがとうございました。
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企画のお話に戻しましょう。
9月になり、交換のお相手が決まりました。
わたしは3部門エントリーですから、作者として3名の絵師様にキャラをお願いし、3名の作者様からキャラをお預かりすることになります。
ご挨拶を済ませ、テンプレートを書き込んで返信を待ちます。
早々にお返事があり、滑り出しはとても順調でした。
今回担当することになった3作品は、お恥ずかしながら全て未読でしたので大急ぎで読み始めます。
同時に「テスクリ」の次話を描き、挿し絵用のイラストを描き、ツイッター企画のイラストも描いていたのですから、今考えると序盤からかなり無茶をしていたものです。
さて。そんな中、一番最初にキャラのイメージが固まったのが、ごんたろう様の『2代目勇者の災難』に登場する魔界の宰相ウィーズ・セズシルバス様でした。
魑魅魍魎の跋扈する魔界。その頂点に君臨するのは魔王ヴェルディルガ。魔物退治で名の知れた傭兵が、夢に現れた女神のお告げで、勇者に選ばれ魔王退治に行くことに!
物語はこの勇者の災難を描いたもの――かと思いきや……!?
テンプレートからご覧ください。
★キャラクター依頼内容★
【部門】お気軽部門
【絵師】加純
【作者】ごんたろう様
【出演作品】『2代目勇者の災難』
【作品URL】https://ncode.syosetu.com/n7952p/
【ジャンル】ハイファンタジー
【名前】ウィーズ・セズシルバス
【性別】男性
【種族、人種】魔族
【年齢】見た目は20代後半、実年齢は540歳くらい
【身長】174センチ
【体重】65キロ
【髪型・髪色】さらさらとしたストレートの髪で首筋に掛かるくらいの長さ。左横の一筋だけ、肩を過ぎる程に伸ばして翡翠の石に通してます。前髪あり。ほとんど白に近い銀髪で、光に照らされると蒼味を帯びます。
【目つき・目の色】切れ長の目で、薄い水色の瞳。
【肌の色】どちらかと言うと色白だけど、日本人っぽい肌色。
【体型】痩せ型だけどそこそこ筋肉はついています。
【服装】18世紀のロココの貴族服のような出で立ちだけど、華美過ぎず落ち着いた色合いで実用性重視。
【表情】若干不機嫌な表情
【性格】プライド高く、真面目
【その他】魔族だけど、見た目は人間と変わりありません。魔界の宰相の地位についていますが苦労性です。かっこいいから城の女性たちに影ながら騒がれています。
テンプレートに描かれた資料と作品を読んだ第一印象から、ラフ①を上げてみました。
かなりざっくりしたラフですが、すでにセズシルバスのおおよそのイメージは固まっています。
表情と衣裳デザインはこんなものでいいですか~? と恐る恐るごんたろう様にお伺いを立てました。(左上のスタンプは無視してください。別のキャラを隠してあるだけです)
セズシルバスは「城の女性たちに影ながら騒がれている」のですから整った顔立ちなのでしょう。ただ苦労が多いので不機嫌な表情が顔に張り付いていて、なおかつプライドが高く真面目な性格。
そこで彼は「険のある美男子(←イケメンではなく美男子!)」なのではないのかと想像しました。現代風の甘いマスクの親しみやすい雰囲気をまとったイケメンではなく、どこか緊張感を孕んだ正統派の美男子、ね。
細くて高い鼻梁に薄い唇。少しこけた頬。尖った顎。刺すような鋭い視線と(前髪で隠れていますが)ガッツリ眉間に寄った縦皺。そんな風貌が浮かんできました。
なにせ魔界の実務を取り仕切っておいでなので、ご苦労が多いのですよ。
ごんたろう様からはほぼOKをいただきましたが、もう少し若い印象にしてくれとのこと。
そこでラフ②。
わたしも迷いながら描いているので自分でもイマイチだなぁと思ったのですが、案の定ごんたろう様からも「ラフ①の方がいいかも……」と言われてしまいました。
ところで。注目すべきは左下、セズシルバスはカップを手にしていますでしょ。
ならばと、ラフ③。
ラフ①と②の中間くらいの感じで。そして「氷の微笑み」が浮かびました。このラフ画が、完成画へと発展していくのですが、この頃はまだおおよその構図が浮かんでいたくらいだったのです。
そして、この表情でごんたろう様のOKが出ました!
ここから本格的に構図を考え始めます。
唐突ではありますが。
わたしは物語を読むとき、頭の中で読んだ文字を映像化しています。たまにBGMも流れています。
子供の頃からそうだったので、読書とはそういうものなのだと思い込んでいたのですが、友人に確かめたら「そんな面倒臭いことはしない」と言われビックリした経験があります。
この脳内映像化ですが、面白いことにすんなり出来る作品と出来ない作品があり、出来る作品はイラストも描けるのですが出来ない作品はどんなに苦心しても画に出来ません。
じゃあ出来ない作品は嫌いなのかと言えばそうでもなく、好きだけど今ひとつイメージがはっきりしない。と云うより、その作品はそのもやっと感も作品の内であって、わたしの脳がわざと輪郭線を曖昧にして映像化しているらしいのです。
あとはわたしの勉強不足で知らないが故に想像できない、だから映像化が出来ない、と云った具合でしょうか。もうこれはぼかすしかないですものね。(泣)
強烈なライトを役者に当てて撮った作品と、ろうそくの揺らめくかすかな光源で撮ったシルエットの作品――とでも言えばいいのかな。そんな感じで。
ただ後者はイラストに起こし辛い……。
加純さんにもっと技術があれば可能なのでしょうが、現在の技能ではちょっとねぇ……。
ところで『2代目勇者の災難』はコメディ作品なんです。だから作品の楽しさを画面上で表現したい、という気持ちがありました。
この企画のようにイラストを描くことを前提で物語を読むとき、脳内では映像を流しながら、印象的なシーンやぜひ描いてみたいと思ったシーンはチェックを付けていきます。
あとでこのチェックをピックアップしてそこから選別していくんですが、読んでいる最中にヒラメキがあり「もうここしかない!」というシーンにぶつかることもあります。
この物語の場合、第2話の「茶会の集い(制限時間は60分)」がそれでした。
イラストは一枚の画面です。そこにセズシルバスのひととなりを表現するなら、彼を掘り下げるより、取り囲む魔界の住人たちの表情を描いた方が分かり易いのでは――と、この2話を読んでいるときに思えたのです。
となるとセズシルバス以外のキャラも描き込まねばなりませんよね。
それは困らないのですが、茶会のメンバーのキャラデザインをいちいち全て作者様にお伺いを立てるというのも手間が掛ります。(←理由は完成品をご覧になれば一目瞭然です)
日頃からお付き合いのある作者様だと傾向と対策が立てやすいのですが、今回作者のごんたろう様とは初顔合わせで手探りしながらのデザインでしたし。(←もちろん、そこが楽しいからこの企画に参加しているのですよ!)
第一。
どうせならごんたろう様をビックリ喜ばせたいのに、最初から手の内をさらしたくはないと云う魂胆が……。(←ここが一番の理由!!)
そこでこんな探りを入れてみました。
『2代目勇者の災難』より、リーリートゥ&バパムメレ
魔界オールスターズの女性陣です。重要キャラですし、ご自身でお描きになったバパムメレ(左)を登場人物紹介のページに貼っていらっしゃるくらいですから、絶対に思い入れが深いキャラに違いありません。ここをOKもらえたら男性陣はなんとかなる!? と云うアマ~い考え方のもと…………。
結果は!?
「セズシルバス&コレット」 描き下ろし
はい。下書き1枚目。
セズシルバス様の表情がさらにシャープに。
「茶会の集い(制限時間は60分)」のお話そのままではありませんが、モチーフにして優雅にお茶を飲みながら(でも目は笑っていない!)宰相ウィーズ・セズシルバスと、彼の策略に大なり小なり踊らされる魔界オールスターズを紅茶の香りで包み込む(支配する!?)ような構図です。
そして土壇場でコレットをチーフの代わりにポケットの中に入れるというアイディアを思いつき、追加しました。
ごんたろう様のご意見でデルクバレシス(右下)のデザイン変更をし、さらに左下のジョセフ(左下)の危機感を強調しようと左手を前方に伸ばした構図に改良した2枚目。
やりましたよ。「まさかのオールスターズ!」とお喜びいただきましたとも! 加純さん、内心ガッツポーズを取りながら「しばらくお待ちください」とお返事申し上げました。
けれど――。
ここから約1ヶ月、ごんたろう様は待ちぼうけを食うことになるのでした。ごめんなさい。
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その間なにをしていたかと言えば、「テスクリ」の最終回に向けての最後の山場とSSを書いていたのです。プラスそれの挿し絵。このエッセイ前回で掲載したイラストとか、ですね。
後顧の憂いを断ち切るために奮闘しておりました。
同時にセズシルバスのイラストの装飾をどうしようかと考えてもいました。なぁんか、もの足りないんですよね。7人も描いておいて足りないって言うのもなんですが、作品に流れる楽しいわちゃわちゃ感がもの足りないんです。
そんな加純さんの元へイラストが届きました。企画でお願いしたイラスト、2枚目です。
テンプレートから。
★絵師情報★
絵師:貴様二太郎様
描きやすい性別 :どちらでも
描きやすい年齢 :十代後半から二十代くらい、汚っさんとかネタ枠の妖怪系
描きにくい人物:こども、中年、老人
描けない人物:特になし
何かあれば:苦手でも描けないことは(たぶん)ないので、指定していただければどの年代でも描きます!
SDから8頭身まで、ご希望があれば合わせます✨
★キャラクター依頼内容★
【部門】 しっかり部門
【絵師】 貴様二太郞様
【作者】 加純
【出演作品】 『テスとクリスタ』
【作品URL】 https://ncode.syosetu.com/n5837di/
【ジャンル】 SF
【名前】 鷹栖マオ
【性別】 男性
【種族、人種】 人類、表面上は日系の特徴が強く出ている(……といってもたぶんどこかで混血していそう)
【年齢】 16歳 (あと3日で17歳になる予定:本人談)
【身長】 175センチくらい? (成長期につき変動の予定あり)
【体重】 62キロくらい? (成長期につき変動の予定あり)
【髪型・髪色】 黒髪ストレートのロングヘア。腰の辺りまで。
【目つき・目の色】 琥珀色。主人公に言わせると、香りの高い紅茶みたいな色。
【肌の色】 色白
【体型】 スレンダーな筋肉質。(武術の心得があるらしい)
【服装】 私服はヨーロピアンカジュアル系を着せていますが、お任せします。
【表情】 クールで、感情がおもてに現われないタイプ。花をも欺く美貌の持ち主で、主人公が女の子と間違えました。
【性格】 紳士的な礼儀正しさと気遣いも出来るけど、案外悪戯好き。普段は物静かですが、本当に怒ると怖いタイプです。
【その他】物語後半戦の鍵を握る人物。主人公のバイト先に現われた謎の老人の関係者らしいが、素性はまだ謎。……というより、素性がバレて欲しくないような素振りも。
月の高校に在学中らしい。博学多才で、どこか老成しているような一面も。
しかもおまけでテスまで描いていただいちゃいました!!
陰(マオ)と陽(テス)、対でいただきました。わたしが描くより、余程美少年と美少女だよーん!
桜の枝を手に妖しく瞳を光らせるマオ。飾り窓の外には白い月。対照的に明るい日の光の中、フッとなにかに引かれ、振り向くテス。無防備な表情が危うげです。
正反対のようで、どこか似通ったところを持つこのふたり。この先また会えるのでしょうか?
先にいただいた八木愛里様のテス共々、並べて第二話の構想を練る時のお供とさせていただこう!
貴様さま、ありがとうございました。
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ようやく「テスクリ」にエンドマークを付け、SSまで終わらせた加純さんは、早急にセズシルバスのイラストへと戻ってきました。予定通り10月の中旬でした。
実は今回のイラスト、ちょっと実験をしています。
通常モノクロ画を描くときは、A4判の135グラムの漫画用原稿用紙か、これを半分に切断してA5判くらいのサイズにしたものに描くのですが、今回は薄いラベンダー色の画用紙を使っています。
ペン入れはいつも通り墨汁の黒色ですが、下地に色を着けようと思ったのです。デジタルならばあとで色を入れることも可能でしょうが、アナログだとそうもいかないので色画用紙を使いました。
某百均のリーズナブルな色画用紙ですが、色が綺麗だし表面のつるつる具合が気に入って(ボコボコだとペンが引っかかるのでNGなのよ)使用。
残念ながら撮影時のライトの関係で色が飛んじゃいましたが、原画はもっとラベンダー色です。まあ、グレイ色っぽいのも、それはそれでいいですよね。(←結果オーライのひと)
そして主役のセズシルバスの顔にだけコピックで色を付けて、他のキャラとの差別化を図ります。
でもいきなり塗るわけにもいかないし、墨汁がコピックのアルコールで溶けやしないか不安だったので、別紙でお試し。
インクの乗り方、それからスクリーントーンもどんな感じになるのか確認してみたかったので、事前にこんなイラストを試し書き。
ツイッターに流してみたら評判が良かったので、ちょっと自信が!
ここまでは順調だったのです。
――が。ここに来て、どうしても「気に入らない」ことが頭をもたげてきました。
提出用のイラスト、最初は下書きと同じA5判の用紙に描いていたのですが、紅茶の香りのただよい方がよろしくない。窮屈な感じが否めない。
どうもセズシルバスとオールスターズの間が詰まり過ぎているようなのです。かといってこれ以上キャラのサイズを小さくしたら、表情が描き込めません。
そこで画用紙をB5判に変更し、両者のあいだに空間を作り、香りがゆったりと拡がるようにしてみました。
王宮のお茶会ですもの、優雅さ大事!
彼らを取り囲む縁ももっとデコラティブなものを考えていたのですが、あまり凝りすぎると人物の表情が目立たなくなるのであっさりとしたデザインに決定。
でもあっさり過ぎると面白みがないので、飾りに嗤う髑髏を柱の装飾みたく取り付けようとも考えたのですが、それじゃどこかで観たようなデザインになってしまったので、それも却下。
(でも隠れミッ〇ーならぬ隠れ髑髏がどこかにいます。ただ相当小さいので潰れちゃって分からない……泣)
そういえば鍛治師ドッド(右端上段)の打った魔剣エンドヌッデス(担いでいる大剣)の装飾って二頭ヘビだったよな~と思い出し、加純さんのオリジナルで骸骨コウモリっていうのもいいかもしれない……と、4匹を縦枠に絡みつけました。
ただしシンメトリーじゃ面白くないので、それとなくアシンメトリー。というか、コウモリやヘビたちにも表情を付けてみました。
これでわちゃわちゃ感が倍増!?
最後にトーンを貼って、終了。妖しげに紅茶の香りが漂う魔界の茶会。氷の微笑みを浮かべる宰相ウィーズ・セズシルバス様の完成です!!
ごんたろう様、描かせてくださってありがとうございました。とっても、とぉ~っても楽しかったです。
ところで。
このイラストに描き込まれているのは7人と6匹(二頭ヘビの頭を別々にカウントすると)。
足してみてください。いかにも魔界のメンバーにふさわしい数字になると思いませんか?
ご来訪、ありがとうございます。
2020イラスト交換企画、ようやく1枚目のイラストを献上できました。
現在のわたしの、できる限りの精一杯を詰め込みました。作品の楽しさを少しでも伝えることが出来たのならば本望です。
最後の数字。いいでしょ?
でもこれは図っていません。偶然です。描き上がった後、なにげに数えてみたら、ああなっていたのですよ。
その方が因縁を感じてコワイかも!?
さて、次回はツイッターの「#線画にする企画」で描いたイラストの公開。
そんなことより「交換企画」どうするんだって?
あと2枚。ちゃんと頑張っているよ! 締め切りまでには、なんとかします。
というところで。次回もお楽しみに。
それでは、また。