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売られた喧嘩は売り返さなければ

隣の応接室では、何かしらの話し合いは終わっていたらしく陛下と皇帝夫妻・アクアはお互いに渋い顔をしていた


「陛下、かの者達の治療は終わりました」


「……そうか。ご苦労であった」


ミーシェは陛下の労いのあと一礼してから陛下が座っているソファの斜め後ろに立った。アスクルも皇帝夫妻とアクアが座っているソファの後に立ち今後の予定について話されるのを待った


陛下がミーシェ達にも分かるように話を始めた


「明日からの予定だが別々に行動されると守備が薄くなるため出来る限り固まって行動して欲しい」


「そうしてしまうと滞在期間中に視察できる場所が減ってしまうだろう」


「だが、他国から来られた方々にもしもの事があってはならぬ」


………なるほどね。陛下は今回の出来事を重く思い身の安全を最優先に考え提案しているけど皇帝は、己の身よりも視察を優先してる。そして話し合いがまとまらないって言う感じね


「アルヒアン国王様、その事ならご安心ください。我が帝国には影守りがおりますので、ご心配無用です」


アクアが後にいるアスクルに視線を向け陛下を見てからミーシェに視線を向けた


はぁ~本当、立ち悪いよね。アスクルを見てから陛下を見、あげくの果てに私を見るのだから喧嘩を売っているのと同じだわ~売られた喧嘩は売り返さなければね


ミーシェは明後日の方向を向きそうになるが堪えて陛下の左側で膝をつき扇子で口元を隠し小声で


「陛下。私にお任せ願えますか?」


陛下は何かを読み取ったらしく首を縦にふると片手を上げミーシェに下がるよう合図を出した。ミーシェは大人しく所定位置に戻ると何事もなかったかの様に澄まし顔で立っていた


「そちらの要望も視野に入れ再度検討し明日にはミーシェル嬢に伝言を託す」


陛下は立ち上がると


「それと帝国の方々の視察に関しては、ミーシェル嬢に一任する。任したぞミーシェル嬢」


「畏まりましたわ。しかとその任、このミーシェルミツキ・モントヴェルトが承りました」


陛下が去り際に


「あとは任せた」


それに「はい」とミーシェは答え陛下が退室するまで頭を下げたまま明日以降の視察は予定通り通るだろうと考えるミーシェだった


「……それでミーシェル嬢。どうするつもりですか?」


アクアがニチャっと笑みを浮かべながら聞いてくるので、姿勢を戻し


「これは、私の考えなのですが視察は予定通り行われると思いますわ。そして警護の方は近衛第2と帝国と同じく守護者を皇帝夫妻にお付け致しますわ。そして、アクア様・アスクル様は学園に通われるとお聞きしたのですが間違いありませんか?」


アクアがキョトンとしたがすぐさま


「間違いない」


それを聞きミーシェは笑みを浮かべ


「では、お二人は私と同じCコース1―1に留学生として入ってもらいます。そのクラスにはアミール王子とその護衛である騎士のジアン殿と魔術師のエクスド殿もおられるのでご安心ください」


まぁ、そうは言ったけどアミールがと言うよりもエクスド辺りが喧嘩を売りそうな気もするけどね


「ミーシェル嬢。何から何まで世話をかけるな」


「いいえ、お気に為さらず。私は私の役目を真っ当しているだけですわ」


きっとどうにかなるよね?



皇帝の方々は別の部屋をあてがわれ、ミーシェは明日以降の予定を陛下に告げこの日は結局城で寝泊まりをするはめになった



ミーシェは鳥の囀ずりと共に目が覚めいつもの日課をこなしに誰もいない庭へ向かった


うう~ん~今日もいい天気!ピクニック日和だけど………そうは行かないんだよね。今日も授業があるし、多少サボってもいつもなら父さんからのお小言ですむのだけどね~


そんなことを考えながらミーシェはランニングや腕立て・腹筋・背筋・素振り を100回を汗一つかかないままこなした


さてと、そろそろ戻らないと侍女が起こしに来る時間ね


ミーシェは誰にも見つからないようにこっそりと部屋に向かった


「ミーシェどこ行ってたんだ?」


ミーシェは自分に与えられた部屋の前で、張っていた結界を壊そうとしている人物に呆れ返った


「散歩です。それより、どのようなご用件で私が張った結界と扉を壊そうとしているのですか?」


彼はほほをポリポリかくと目を泳がし


「…あ~えっと………大丈夫だ!壊しても弁償すればいいだけだ」


開き直る人物にため息をはき


「それで、早朝から訪れたと言うことは何か大切なことなんですよね?」


彼が「そうだ」と答えたので部屋に招き入れた。ミーシェが彼にソファに座るよう促し、紅茶とお茶請けを簡易なキッチンから持ってきた


ミーシェは、紅茶を一口飲んでから


「それで何のご用件でしょうか?」


「昨夜、俺の配下が一人殺られた。そいつはアルヒアン王国の隣に位置する『レイムンド国』に探りに行くと言っていた」


……うう~んレイムンド国、何処かで聞いたような?何か引っ掛かるのよね


「レイムンド国と言えば魔法国家ですわね」


「そうだ。何か情報はないか?」


なんだろうこの何か詰まっているような不愉快感は


「悪いけどあまり情報を持っていないわ」


「……そうか」


ミーシェは落ち込んだアスクルに一つ目の貸しを作ることにした


「クラ。レイムンド国について何か情報を持っていないかしら?」


ミーシェが天井に向かって話しかけると20代の声が聞こえてきた


『そうですね。レイムンド国は魔法の強いものを王と認める国で魔法以外にはからっきしだった。ですが、数日前に旅人の服装をした男が国に謁見を申し出てから気生臭い出来事がおき始めた。一方では国は死にその男が乗っ取ったとか、その男は魔王だったとか。そんな噂が流れ始めた。 私が知っているのはそれだけです』


「ありがとうクラ」


すぐに彼の気配は消えた


………旅人の服装をした男ねぇ。やっぱり記憶の片隅に引っ掛かっているんだよね


「ミーシェ、今の声は?」


「彼は私の影の1人よ。博識で彼の予感は外れたことがないのよ」


アスクルは驚き立ち上がると


「そんなことを俺に教えてもいいのか!?」


ミーシェはニコッと笑うなり


「これは貸しだもの。いつか返してもらうわ」


彼はため息をついてから「助かった」と言うなり人の気配が近づいてきたのでさっさと部屋を出ると


「また後でな」


と言って姿を眩ませた



彼がさってから5分ごにマヤが部屋に入ってくるなり朝食をとり制服に着替えさせられ馬車に押し込まれた


もちろんその馬車の中にはアスクルとアクア。そしてミーシェと護衛のチャーリーが乗り込み学園へ向かった


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