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十字架

昨夜の歓迎のお陰で疲れきっていたミーシェは、学校に登校するも昼には彼ら迎えにまた国境線まで出向かなければいけない現実にうんざりしていた


「やけに気が立っているようですけど、ミーシェ嬢大丈夫ですか?」


心配げに気にかけてくれるマックスに張り付けた笑みで


「えぇ、大丈夫ですわ」


「本日は午前中にある1Cとの模擬戦だけですので、終わり次第帰れます。ですのでお帰りになられたらゆっくりとお休みください」


まるでマヤが側にいるような感覚になり軽く苦笑いを浮かべ


「えぇ、やることが終わればゆっくり休むわ」


国境線の方を見てため息を着くと


「お前そんなに緊張してるのか!?」


そう言えば事情を察知していないおバカがここにいたことを忘れてたわ~


ミーシェは表情を取り繕うと


「アミール様、ご機嫌麗しくてなによりですわ」


礼をするなり不機嫌になる彼に


「前置きはそこまでとして、アミール様。貴方様はそろそろ模擬戦の時間ではないのですか?」


「後で向かう。お前は変更しなかったのか?」


そう、基本的に席順で行われているが侯爵以上の爵位を持つ方々は戦う順番は相手を見て決めれる特権がある。……が1Cクラスは、シャッフルしていないため実力者が一番に来る席順のまま。王公貴族の実力をアピールするため三人とも変更をしていない


「えぇ、変更はしていませんわ」


いこいの広場にいる面子を見たら皆その場を離れるだろうね~


今の現状に気づき少し現実逃避してみた


何故なら 王子(アミール)公爵令嬢(わたし)子爵の息子(マックス)

その近くに 公爵の息子(お兄様)平民(ブラン)

そこからまた少し離れた池の近くにアミールの護衛の騎士(ジアン)魔術師(エクスド)


……えーっと、彼等が何故ここにいるの?兄さんとブランはたまたま同じところにいたって思えるけど…………エクドスにジアンはどうやってここに入ってきたの?てかいつの間に?


頭を抱えそうになるのを堪えながら


「お前らはどうやって戦うつもりだ?俺は、やはり魔法で迫力ある演出だろう!」


ミーシェは未だに迫力を求める王子にガックリしながらも


「そうですね……私は魔法だけで行いますわ。マックスはどうするのかしら?」


右となりにいるマックスに話を向けると


「僕は、魔法より剣派なので今回は剣だけで戦います」


穏やかに過ごしている時間はあっという間に過ぎ、模擬戦開始のベルが鳴り響いた


3人は第一闘技場で自分が何処の区分で行うか確認しお互い別々の区間だったことに喜んだ


三人ともが同時にA~Cのコートで戦うため早く終わらない限りお互いの試合が見れない


ミーシェは西側のBコートで飾りで剣を仕込んでいる。相手は1C 同じCコースだが入学実力判定テストではミーシェらのAクラスが圧倒的だった。彼がは始めから剣を抜き構えて開始の合図を待っていた


えっと、今日はこの試合が終わった人から帰れるって言ってたからさっさと終わらせて準備をしないとね。あぁ~そう言えば兄さんは少し遅れるって言ってたから移転陣を発動させる準備もしとかなくちゃね


開始の合図が鳴った瞬間相手は目眩ましのためか水と火で霧を作り出した


ミーシェは目をつぶり相手が出す足音や呼吸だけで位置を特定し魔法の発動の基になる()()()()()()()()()()()()に、得意魔法ではない緑魔法を使い相手を蔦で転ばし


「うわ!!なんだこれ!?やっやめろ!!うぅぅ~~~!」


相手の魔法が解けた瞬間広がった光景は無数の蔦に絡まれ()()()のようにされている相手選手が視界に入った


ミーシェは一応確認のため口もとの蔦だけ外すと


「降参しますか?」


と優しく問いかけると


「あっあぁ。降参する」


再度終了の笛が鳴り


「勝者1Aクラス ミーシェルミツキ・モントヴェルト」


勝利勧告を聞き蔦に込めた魔力を霧散していくと先から順に消えていった


コース外に出ようとすると背後から


「この化け物、悪魔!!お前なんか殺してやる!!」


審判をしていた教師が止めに動くが彼が作っていく複数の土人形が行く手を阻み混乱を招き始めた


ミーシェは無差別に人を瀕死にもっていく土人形を見ながらため息をひとつ。そして


「どうせそこにいるのでしょう?後始末は頼んだわチャーリー。誰一人殺さずにこの場を抑えなさい」


観客席にいた男性が立ち上り


「ったくお嬢サマは人使い荒いたらありゃしねぇ。まさか傷も治せとか言う?」


悪魔の微笑みを浮かべると


「何のために魔法石渡したと思ってるのかしら?」


「だよな……」


ミーシェはついでと言うようにひとつの透明な石をチャーリーに投げ渡し


「それで暴走した彼の魔力抑えなさい」


彼は心底うんざりし


「ウェ~野郎に抱きつくなんて気持ちわりぃこと何で俺がやんなきゃなんねぇだよ!?」


「あら?じゃあここの壊れた物の修理代は貴方が払う?」


彼は勘弁したように


「へいへい、やればいいんでしょやれば!!」


ミーシェは笑顔で


「じゃあ、あとは頼んだわよ」


と言うなり昼に向けて準備をしに1回自宅へと戻った




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