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始まる物語

()()()()()()()()()からアミールは極力言葉遣いに気をつけ、周囲への警戒を怠らなくなった。


一方ミ―シェは、自分が釣り上げた4人に圧倒的に勝てるように益々鍛練に励みだしヒロインが動き出す時期になってもなんの対策もせずにこの日を迎えた。そう、物語が動き出すこの日を……


ミーシェ達が入学してから3ヵ月何事もなく経った今日(こんにち)物語が本格的に始まる


「あ~面倒な行事が──」


「コホン」


今日から各コースごとで、模擬試合を行う。1組より素質が劣っている2く──」


「ゴホン」


「C・1―2 クラスと模擬試合を行うはめに─」


「ゲホゲホ」


ミーシェは、このやり取りにあきれつつもこれ以上教卓と彼女達の後ろ双方からの魔力波に終止符を打つことにした


ミーシェは挙手した担任である男性は、安堵し


「モントヴェルト嬢、質問か?」


「はい。トレヴァー先生、先ほどから気になっていることがあります。」


「気になっていることとは?」


「はい。何故後ろに学園長先生がおられるのですか?」


そう、さっきらわざとらしい咳をしているのが学園長だった。学園長は、これを気に真ん中の通路を通って教卓に向かった


「それは、私がお答えいたしましよう。他クラスの教職員からトレヴァー先生の不評を聞き様子を見に来たのだ!」


クラスの皆の心がそろった『やっぱり他の教職員から嫌われてるんだ』とそして、哀れみの目で見つめると


「なっ!お前らそんな目で見るな。ただ学園にいる堅物どもと反りが合わないだけだ」


「ほぉ、それは私の事も含まれているのですかな?」


漂ってくる冷気が強くなってきたので、皆各々魔法を発動させ快適温度にした。


「あ、いえ。学園長先生の事ではありませんので……」


冷や汗をかいているトレヴァー先生を可哀想に思い始めた


「しかし、小耳に挟んだ話ではトレヴァー先生は私の事を『堅物狸』と申していた──と聞いたのだが?」


「あ、いや、その。そ、それは……」


ミーシェは扇子で口元を隠し、密かにため息を着いた。アミールは軽く額を押えため息を着いた。


嫌な予感がする。絶対このあと何か面倒ごとを押し付けられる気がする


言いよどむ担任を見て誰が助けるか生徒達は目配りさせその視線が、アミールとミーシェ2人を見つめた


その視線に二人は目配りをし嫌な予感が的中したことを察した


そうよねー 学生であるうちは、《地位や平民であっても差別はされない》と言ってもこのクラス・学園 で最も権力と地位が高いのは、王子であるアミールとその次の権力者の娘である私だもんね……はぁ~


アミールの方を見るとバッチリ目が合い


「モントヴェルト嬢」


と《()()()()()()()()》ではなく《()()()()()()()》で呼ばれたことに諦め恭しく頷き扇子を『パチッ』と鳴らし優雅に立ち上がり


『ラウムテ・カルム』


お互いに言い合っていた二人は声が出ていないことに気づくとミーシェの方を向き驚いた。学園長は、徐々に青ざめていき青白くなり頃合いだと言うようにアミールがミーシェの手を触れたのでミーシェは圧力だけは消した。


物音一つしない教室にミーシェの凛とした声だけが響いた


「学園長先生、トレヴァー先生そこまでにして頂けるかしら?これ以上のやり取りは時間の無駄ではなくて?」


ミーシェはいつもより感情の読めない無表情で二人を心情的に見下ろした


口を鯉のようにパクパクさせている風景を見て


あら、これはこれで面白いかもしれない


と思ったミーシェだった。この光景を見続けたいと思う反面 この程度の魔法も解けないようでは、教える立場は向いていない。と思っていたが、僅かに別の魔力で侵食されていくことに気がついた


「ふふふ。流石、学園長先生ですわ。意図も簡単に綻びを見つけ出し、侵食してくなんて素晴らしいわ」


学園長だけでなくその場にいた彼女以外の誰もが硬直した。が、ミーシェは気にすることなく1人呟き始めた


「5年ぶりに言霊を媒体にしたから威力や精密さに欠けたみたいね」


一番始めに硬直から脱け出したのは学園長とアミールだった


「ミーシェ?魔法発動したあとに()()や、()()されていることが本当にわかるのか」


不思議そうに問いかけてくるアミールにミーシェも不思議そうに


「えぇ。魔法を放っても魔力を供給してくるので、放った魔力に注意しながら感覚を研ぎ澄ませば解りますわ」


「………やったことがあるが、出来なかったぞ?」


やっても出来ないって、感覚がつかめていないからかな?それとも、根本的に魔法と魔術の違いがそこで生じている?


「そうなのですか?この事はまた、調べるとして授業を再開いたしませんか?」


アミールは物言いたげな表情していたが、時間が時間だけに溜め息を一つつくと


「分かった。モントヴェルト嬢、魔法を解いてくれますか?」


ミーシェは彼に従者の笑顔を見せると


「畏まりましたわ『エファセ』」


彼は支配者としての風格を消し一生徒として


「さぁ、トレヴァー先生。授業の説明をお願いします」


「あぁ」


学園長は扉から退出しこれからの授業報告がすんなりと行われた


「あ~さっきも言ってたが、これからの実技は各クラスの試合方式で行われる。他のコースや学年と当たる場合もある。本気でやって負けたなら仕方ないが、侮って負けた者にはペナルティーを与える。」


「あの!ペナルティーってどの様な事ですか?」


「それは、そいつが苦手とするものだ」


顔をしかめる者や表情を消し去った者、楽勝だと思っている者…皆そのどれかだが、ミーシェだけは憂鬱げにしていた


はぁ~兄さんとは絶対に闘いたくない!と言うか、集中出来なさすぎて絶対に負ける。兄さんのせいでペナルティーを受けるのは嫌だ


「質問がなければこれで解散だ。各自自主練にはげめ」


「「「はい!」」」


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