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ファナ VS ミーシェ

ファナとミーシェは、与えられた範囲ギリギリまで距離をとり媒体となる物を取り出した。


ミーシェが媒体を取り出すと周囲がざわつき始めた


「珍しいですね ミーシェお嬢様が媒体をお使いになられるなんて」


ミーシェは、首をこてっと傾け


「あら、私皆様の前で媒体を使ったこと無かったかしら?」


「はい。一度もお見受けしたことがございません」


真偽確かめるように父さんと兄さんに視線を向けると相変わらず無表情だが、僅かに瞳孔が開いているのが分かった


あら?本当に見せたことが無かったみたいね。…………そう言えば、媒体を使うと威力調整が上手く出来なかったから使わなかったんだった!まぁ、今回の媒体は小さいから大丈夫ですわね


「そうだったの?私の1つ目の媒体は、このネックレスよ」


「ミーシェ嬢。何故ネックレスを媒体にしているのだ?」


外野(陛下)からの声に騎士・魔法師・臣下(男性)がするようにその場で片膝をつき


「はい。それは……質量や面積が拡大すればするほど私の場合威力が上がり、上手にコントロール出来なくなってしまうからです。ネックレスでは、この小さなエメラルドの大きさしかないのでコントロールが上手くいきやすいのです」


「試合に戻ってよい」


「はい」


ミーシェが立ち上り纏わせる空気が一変したとき


「これより、ミーシェルミツキ・モントヴェルトと 魔法師団長 ファナチーク・マギア の試合を開始する」


「…………」

「…………」


「始め!」


父さんの号令を聞きミーシェは、己の回りに結界を張り巡らせた


「ほぉ!今回は、円形のボルグですか!?……ですが、一方からの攻撃に弱いと言うことをご存じない様子ですね」

『トイコス・ブロガ!』


ミーシェの左右に炎の壁が迫ってきたが、涼しい顔で


「『キクロス ネロ ディナト』 そのくらい知っておりますわ『プラーミア サルジュ』」


ファナの攻撃を握っているネックレスをその方へ向けることにより蒸発させ、逆に媒体を使い炎と氷魔法をファナに発動させた


勝負は呆気なく決まった……と周囲は思ったが、ミーシェは気を抜かずファナの方をみて次の魔法を練り始めていた


『ヤフロブ メテオリートゥ!』


嘘!今まで、魔力を多目に使う魔法は中級魔法とセットで使えなかったはずよ!?流石《サブ攻略対象》ね


「これで終わりよ『エスケープ パンメガス タルナード』」


ミーシェは、隕石を避けると自分が立っているとこ以外全域に巨大竜巻を発動させた


傷だらけになり天井付近から真っ逆さまに落ちてくるファナに無永昌で浮遊魔法を放ち自分の腕に横たわらせた


「勝者 ミーシェルミツキ・モントヴェルト」


父さんが終了を告げるとミーシェは空間魔法からポーションではなく魔石を取り出した。それをファナに握らすと一瞬のうちに魔力や傷口が開き目を覚ました


「ファナ、私がわかるかしら?」


ファナは、まばたきを数度行うと


「はい。ミーシェルミツキ・モントヴェルトお嬢様ですよね。この傷を治してくださったのですか!?」


飛び起きたファナに揺さぶられながら


「魔石に起動式を書き込んだだけよ。これなら、治癒魔法が使えなくても治せると思ったのよ」


皆が固まりファナの力が弱まった瞬間をつき離れると固まりがすぐ溶けた彼は、笑顔で


「流石、国王様お抱えの魔法研究所トップ────「ファナ!!そんなことより、どこか痛いところは無いかしら?」


令嬢にあるまじき行為を行ったが誰もとがめることはなく


「はい。大丈夫みたいです」


「そう、良かったわ」


誤魔化したがファナが言いかけた話題を掘り返したのは、父さんと兄さんだった


「可愛い愛娘のミーシェ?」

「僕の大切な天使?」


「………」


父さんと兄さんがこの先言おうとしていることが、避けられないことと判断するミーシェ。ファナに恨めしげに見てから陛下の方へ一瞥を入れた。陛下は頷くと彼女の方へ歩きだし、試合用に張っていた防御壁をとき元の魔法実技室に戻した。


ファナもミーシェも片膝をつき陛下が目の前に立つと三角形に成るようにひかえた。陛下は、笑みを浮かべるなり


「チェスターとその小せがれ、ミーシェル嬢とマギア殿は魔法研究を共にやって貰っていたのだ」


「勝手に私の愛娘を使うのはやめて貰えますか」


「いやぁ、古代魔法が気になるって言い出してな王城の地下に眠る古代魔法遺跡を調べてもらうことにしたのだ」


「ミーシェ、これからはお父様に相談すること!いいね?」


「はい、お父様。お兄様にも黙っていてごめんなさい」


「いいんだ、だけどこれからはちゃんと伝えるんだよ」


「はい、お兄様」


「さて、試合を再開しようか」



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