決闘①
お父様とお兄様と一緒に昨日の魔物討伐について王国様に謁見を申し込み馬車で王城へ出向いた。
私はお父様に話しかけられても無視しその異変に気付いたお兄様が、私に話しかけてくるが昨夜のことを思いだし終始無言。
私が無言なのは、遡ること早朝のこと。
「おはよう。かわいいミーシェ~」
と私が寝ていたらお父様が乱入?侵入?てしてきた。睡眠時間を短くされ少しイラつきながらも髪の毛を整え
「おはようございます、お父様。早朝からなんのようですか?」
「寝起きのミーシェは、いつもよりツンツンしているけどそこがまたかわいいよ。私の天使ちゃん。」
ふぁ~眠い。それに目覚めて直ぐに娘を口説く父親って世間的どうなのかしら?
「それで?なんのご用ですか?」
「冷た~い。私の天使ちゃんは、朝が苦手だもんね。」
う~ん前世では苦手じゃなかったんだけどね。それよりも枕を投げつけたくなってきたわ。何かしら?この無性にイラつくのは?
「………」
「……天使ちゃん、そんなに冷たい目で見ないで~。本題を話すからね?」
「……」
「昨日のことを国王様に手紙を送ったら ミーシェも連れてくるようにと 書いてあってね。アイツが友人として頼むと言うから仕方なくな。権力を使うならそれなりにやりようがあったんだけど、そのな友人としての頼みなら……。だからね私の天使ちゃん。お願いだから着いてきてくれるよね。」
とウルウル目で見つめてきた
そんな捨てられた子犬のようにウルウル目で見ないで!私が悪いみたいじゃない!
「………わかりましたわ。身支度を整えますので、リビングで待っていてくださいね。お父様。くれぐれも、くれぐれも部屋に入ってこないでくださいね。」
しょんぼりした父が出ると入れ替えでうきうきと嬉しそうなマヤとリリーが入ってきた。後は言うまでもなく、あれよこれよと言う間に綺麗に飾りたてられた。
廊下にいたチャーリーに付き添われながらリビングへ向かった。入ってきた瞬間お父様とお兄様に口説かれていたがスルーしながら軽食をいただき、馬車が乗った。そして今に至る。
終始無言でいると従者が城内に入ったことを伝え、庭?みたいなところて止まるとお父様が先に出て次にお兄様が出だ。そしてお兄様に差し出された手を取り降りると入り口に見たことのある人達が2人いた。
私はなんとなくお兄様の後ろに隠れながら、う~ん……。どこかで見たことがあるような?服装はどこかの貴族みたいだけど、入り口前にいるってことはお迎えがいる位の人物を迎えるってことよね?それじゃ私たちここにいては邪魔なんでは?
でも、お父様もお兄様も平然としているところから大丈夫みたいね。
それよりもあの、私と同じぐらいの男性ってやっぱりどこかで会ったことがあるような?誰だったかしら?
私が考え更けていたらいつの間にか男性2人がお父様の目の前まで来ていた。
「チェスター、今回はボイコットしなかったんだな。」
とお父様と同い年くらいの男性が話しかけていた。お父様はうんざりした顔で
「本来なら、まだ城勤時刻ではないがお前が友人として頼むから仕方なくな来てやった。」
内容的この人は国王様なのかな?物語城一度も悪役令嬢たる私は会ったことが無かったはずでは?ここも、変更がかかっているようね。
「あぁ。感謝してる。お前に討伐依頼を頼んで正解だったな。」
「何の事だ?」
国王様らしき人がお兄様……(正確には目線が少し下を見ているのでたぶん後ろに隠れている私を見だと思う)を見ながら
「初めて光魔法の持ち主に会えたよ。」
その一言で、お父様の目が鋭くなった
「ほぉ~。私の家族にこれ以上手を出す気か?」
一瞬でお父様とお兄様から殺気が漏れだした。
「…大丈夫だ。この子が国外へ行かぬ限り、国王として手を出したりしない。」
「ほう~お前個人としては手を出すってことだな?」
「親父、既にミーシェはそこにいる馬鹿の婚約者にさせられてるぞ。」
「くっ!忘れていた。」
「チェスターに外堀を埋められる前に動いて正解だったな。」
お父様は悔しそう、国王様は勝ち誇った。そんな二人を見てお兄様は、呆れていた。
「さて、そろそろなかに入ろう。レディーが風邪を召してしまう。」
お兄様にエスコートされながら何故か王室に案内された。
もちろんパーティーの主役が座るところには国王様。その右前に私と同年代の男性……王子?。その左横にお兄様。王子?の向いにお父様、お兄様の向いお父様の右に私が座った。
何故かそこから食事会が始まり
「レディーのお口に合うだろうか?」
と国王様に訊かれた
ここでもお父様達と同じことを言うやつがいるの!?
と思いながらも表情に出さないように
「えぇ。とても美味しゅうございますわ。国王様」
というとお父様は苦虫を噛んだような顔をし国王様は、今度こそ勝ち誇ったような顔をしていた。
意味がわからず首を傾げると斜め前に座っていた王子が顔を赤くした。
このスープが熱かったのね。
「チェスター。私が言った通りだろう?」
「違うな。お前がここに招いたからだろう。」
「その前からミーシェ嬢は気づいていただろう?」
と国王様が訊いてくるので
「私が国王様と確信を持ちましたのは、ここに入ったときですわ。しかし、思い始めたのはそのお洋服を拝見させてもらいましたときですわ」
「「「…………」」」
余計に静かになった部屋に私の声だけが響いた。
「国王様のお袖のところに炎の魔法で織り込まれた王家の紋章が浮かんでおりましたわ。ですから、王族のお方では?と思いましたが国王様だと確定できていませんでした。」
お父様・国王様・王子は驚いた表情をしお兄様は やってしまった とでも言いたそうな表情をしていた。
一番始めに硬直から解けたのはやはり国王様とお父様だった。二人は目で語り? お父様が頷くと、国王様が
「袖の紋章を王族以外で見えるひとは、ミーシェ嬢で2人目だよ。この紋章は魔力が強い者しか見えなくてね。だから王族は誰もが見えるから驚くことはないんだ。でもね、それ以外の人は見えないんだよ。
見えたとしても何かの模様が付けられているだけ としか見えない。ミーシェ嬢のように 《炎の魔法で織り込まれた王家の紋章が浮かび上がっていた》
なんてたった一人それに気付いた私の最愛の妻で王妃 が初めてだったんだ。 」
「あの、お訊きしてもよろしいでしょうか?」
「いいよ。」
「失礼ですが、王妃様はアクア帝国の第1王女様だから見えても……。」
「それはね。他国の王族も見えないんだよ。この国の王族、正当な血筋 にしか見えない特殊なものでね。国王を辞めるときには時期国王に……アミールにアミールの得意魔法と私の得意魔法を合わせて作られるんだよ。そしてそれが国王の交代と言う印になるんだ。」
「そうなのですね。それを私に教えてしまってもよろしいのですか?」
「構わない。言ったって誰も見えはしないんだからね。それに未来の家族だからね」
と最後にウィンクされた。
うぅ~ハートがついてる気がする。この国大丈夫なのかしら?
と将来が心配になった。
食事が終わると昨日の状況を伝えお父様とお兄様・国王様は対策を練るらしく私は王子にエスコートされながら城内を散歩した。
連れてこられた場所は、バラ園だった。
「まぁ~とても綺麗ですわ。」
「ここは、よくお茶会が開かれるのですよ。」
と言い王子は回りを見渡し
「あちらでお茶はいかがですか?」
「えぇ。もちろんですわ。」
と様々の種類の薔薇に囲まれる位置に案内され王子は、紅茶とお茶菓子を持ってきた侍女と護衛を下がらせた。
護衛は渋っていたようだが、直ぐに駆けつけられる位置まで下がっていった。それを横目で見ながら一口紅茶をいただいた。
「まぁ!このお茶とても美味しいわ。風味もよく適度な甘さと渋さに香りもなかなかですわ。」
「それはそうだろう!王家が口に運ぶものはすべてが一流の物。」
内心ぎょっ!としながらもおくびにも出さず
「さすが王族の方々がお飲みになられるものですわね。」
「それもそうだが、この菓子も一流の者が作った。薔薇園もそうだ。世界各国から品種を集め一流の庭師が育ててるからな!」
「そうですのね。流石ですわ。」
と言いながら
あっ!やっと思い出した!この俺様口調そして国王様が仰っていた アミール って言う名前。同じ学園に通っている アミール 第一王子 だったんだ! だから見覚えがあったんだ~。
「そうだろ!しかしお前が紋章を見えるなんて意外だな。まぁ、俺の婚約者なんだからそれぐらい見えて当たり前だけどな!」
「……。」
あんなにまともな王子 を演じられたらそれは、わからないはずよね。
「そうだ!俺と勝負しろ!俺が勝ったら俺の望みを叶えろ。お前がもしも勝ったならお前の望みを叶えてやる。それにお前が泣いて俺にせがむなら結婚してやってもいいぞ!」
国王として手を出さないって言うことは、上手く行動すれば魔術騎士に成らなくても平凡に暮らせるかも!それなら勉学に励めばフラグが一つ減るかも!
「…………いいわそれで行きましょう。」
「よし!決まれば裏庭に行くぞ!お前が了解したんだからな。」
「……えっ?」
「決闘にぜってぇ勝ってやる!」
と手を引かれ裏庭に連行?された。
まさか!さっきの言葉が口に出ていた!よりによって一部だけ!いやーーー。王族に刃を向ければ反逆罪に!?私はまだ普通に過ごしたいわ~。お父様・お兄様・お母様。私はどうしたらよろしいのでしょうか?
誰も聞こえないが心のなかで問かけた。
裏庭ににつくとそこには、国王様・王妃様・お父様・お兄様 がそこにいた。
お父様・お兄様は私に駆け寄るなり
「私の天使ちゃん。馬鹿に何をされた?」
「あのバカ、ミーシェを怒らすことをしたのか?」
と全く別のことを言われた。私は正直に
「別のことを考えていたらいつの間にか言葉に出ていたようで、それが……その……決闘の話し中だったらしく……。」
「そうだったのか。しかし珍しいな、ミーシェが別のことに気を取られるなんてな。」
「ミーシェは、自分がどれだけ回りが欲しがられているか分かってないからね。」
とお父様は驚きお兄様は呆れ半分と遠い目をしていた。そして二人とも
「これは、反逆罪に成らないから思う存分暴れていいぞ!」
「馬鹿王子に思い知らせてやれ!」
と黒い笑みを浮かべられた
困惑しながらも
「ドレス姿では動き辛いですわ。それにヒールも履いていますし。」
と逃げ道として言うと王妃様が楽しげに
「あら、ミーシェは ドレスとヒールを履いた状態で護身術を教えていますわよ。逆に馴れているでしょう?」
くっ!完璧に逃げ道を塞がれた!
「…分かりましたわ。」
私は、とぼとぼ と王子の前に立ち騎士から渡された刃を潰された剣を持ち国王様のルールを聞いた
「ルールは、どちらかが敗けを認めるか意識を刈るかのどちらかで勝敗が決まる。
敗者は勝者の願いを一つ叶える。
魔法の使用は可
相手を殺すこと障害を残すことは禁止
以上が今回の決闘に付いてのルールだ。何か質問は?」
「「………。」」
「では 始め!」
私は目をつぶり決心を固めた。
「一応手加減はしてやる。体に傷をつけねぇようにな!」
私は目をつぶったまま王子の近づいてくる気配を感じ殺気を少し出した。
うん!今、怯えたね。
まるで彼の動きが手に取る様に分かるわ~動きが雑すぎるし感情が表に出すぎよ
構えている剣を狙って来る剣を軽々と避け足を払った。
「くっ!お前、目を瞑っているくせになぜ交わせる!」
私は目をあけ
「貴方は、誰にも護られていないときに戦ったことが有るかしら?」
「あるに決まっているだろう!学園で、いつも戦っているだろう。」
「そう言うお遊びの戦いではないわ。本格的に命を懸けた闘いよ。」
「俺は、そんなことしなくても分かる。俺が負けることはないってな!」
「では、今の状況分かるわよね?」
「あぁ。」
「それなら、何故疑問に思わないのかしら?」
「それは、どういうことだ?」
「学園で戦ったとき必ず私は魔法を使っていたわ。私の得意なのは殺傷能力のある魔法または剣。それを使わずいるのよ。」
「そう言うことか。お前は俺と勝負しても勝てるってか。本気を出す必要もねぇってか!!だから利き腕ではなく左なんだよな!」
「そうかもね。ですが、これでも一応敬意を「お前の望み通り 死闘にしてやるよ!『聖霊よ 我とかの者に死闘の場を!』」っ!?」
王子と私の回りに黒曜石が散りばめられた様な異様な輝きが覆った。
嘘!ストーリーでは、神からの断罪を唱えていたのに!?よりにもよって今、反応したのって 炎・水 の聖霊とかではなく 最低災厄の闇の聖霊!?
このままじゃ本当に彼が死んでしまうわ。物語が変わっているから対処法が分からないしどうしましょ?
お父様は私をこの囲いから連れだそうとするが弾かれた。国王様は炎魔法で回りを囲んだが、彼も私も視界の明るさが変わることがなかった。
徐々に黒い霧のフィールドは私達以外を弾きながら、バトルフィールドを拡大していった。
外からお父様やお兄様・国王様・王妃様 が魔術師と共に対策として、フィールドの回りを氷魔法で囲い太陽の様に明るい炎魔法で照らした。
氷と炎だったら相性が悪いのに………?そう言うことなの?氷で炎の明かりを反射させているのね。もしかしたら光魔法と同じくらいの威力に成るかもしれないから?
でも、無理よ。私が先程から光魔法で少しでも穴が開けばと試しているけど全く空く気配も拡大が止まる気配もないもの。
こうなったら彼がギリギリになったら再び光魔法を発動させましょう。
これで無理だったら……いいえ。魔力暴走してでも彼と共にここからでなくてわ。
光の電波を使い外にいる魔術師に治療班の準備をお願いした。
魔術師が驚いたのを微かに気配を感じた。そしてお父様達の魔法が止り、1度だけの魔法がフィールドに当たったのがほんの微かに光の粒子として入ってきた。
その合図にホッとした。




