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功の記憶と女騎士

5話目です、どうぞ

第5話


「これが神技の力……たしかに人には見せられないな」


功は改めて神技の力が人知を超えてると理解する、対象の痕跡も残さず燃やし尽くすとはとてつもない威力だ


「さて、これからどうするか……ん?」


落ち着いてきた功はゆっくり周りを見渡す、そこで重大なことにきずく


「ここ森じゃねえか、走ってる最中はきずかなかったけど……それじゃあ炎はやばいんじゃ!」


急いで火愚即血(カグツチ)を使用した場所へ目を向ける


「んだこりゃ……木や草に燃え移ってるのに燃えてねえ」


確かに木や草に炎は灯ってる、しかしそれは決して木を燃やすことなく止まっている

しばらくしたら勝手に炎が消えてしまった


「もう一度ステータスを見るか」


功はステータスを開き神技の項目をタップ、続けて火愚即血の欄をタップ

すると下の方の文にこんなものが書いてあった


『この炎は使用者が敵とみなした相手のみ燃やすことが出来る。』


「こりゃますますチートだな、最悪町でぶっぱなしてもどこを燃やすかコントール可能か」


そんなことはしないけどと呟く功


「さて、神技は試したしまずは森を抜け出して何処か町にでも行かないと」


そして功はどの方向が出口なのか分からないが止まっていても仕方がないので歩き始める


因みに神技の項目を調べるついでに各ステータスについても調べておいた

Hが体力、Aが攻撃力、Bは防御力、Sが素早さ、MPが魔力とゲームのように分かりやすくさらにSPも3溜まっていた、おそらく先程の狼型モンスターを倒した為だろう









森を歩いて数時間、未だ出口が見えない


(もしかして俺迷ったのかな?それは非常にマズイ、何とか夜までに着ければいいけど……)


と、目の前に丁度いい丸太があったのでそこに腰掛け少しの間休むことにした


「しかし、ここは本当に異世界だな、少し前までは地球にいたのに、あんな狼地球上の生物では見たことがないな」


そもそも狼は殆ど絶滅していると聞く


「俺があんなモンスターと戦って勝つ何て……もう、元の世界にいた俺じゃないのか?」


功は学校で苛められていた記憶を思い出す


学校に登校すれば一日中何かされていた

玄関の下駄箱には毎朝のようにゴミがつめらて上履きを入れようものなら次の日には無くなっている

だから功は毎日靴を持って帰っていた

教室に入ればクラスの女子共がこっちをみてクスクス笑う、机は落書きだらけでイスに関してはどこかに隠されるor破壊されている

授業中にも紙くずを投げられ、配られるプリントも俺の分だけ回ってこない

授業が終わって昼休み、教室に俺の居場所はないので何処か人目につかない空き教室で食べる、この時に鞄を一緒にもってかなければ昼休みの間に何処かに捨てられてしまう

カツアゲなんてしょっちゅうだ、いくら取られたか覚えてない、抵抗しようものなら殴られるそんな日々を送っていた


「思い返せば……俺の人生酷いな…………ははっ」


喉からは乾いた声しかでない、嫌なことを思い出してしまった


「けど……今は違う……のか?」


確かに強大な力を持ってるが自分はまだレベル1、それにあいつらだって凄い力を持っている可能性がある


「それに……この力で仕返し何て…………それこそあいつらと同レベルになっちまう」


功は心の中で問答を繰り返す、そのせいで功は自分の周りが騒がしくなっているのにきずいていない


「「「ガァァァァァァァァァァァ‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎」」」


「なっ……⁉︎いつの間に……!」


クソッ‼︎考えすぎて周りが見えてなかった‼︎それにモンスターのこの数……1、2、3、4…………5匹も!マズイ‼︎


「ガルァァァァァ‼︎」


不意打ちで狼の1匹が襲いかかる


(マズイ‼︎やられーーーーーー)










「風の魔弾(ストームバレット)‼︎」


「ギャワ⁉︎」


狼の体を風の塊が撃ち抜く


「おいお前‼︎大丈夫か⁉︎」


銀の鎧を着込み、整った顔立ちで美しい金色の長髪をなびかせながら高い声の女性が功の元に向かう


「私の名はセレン、王国に仕える騎士だ」


「セレン隊長‼︎モンスターは⁉︎」


茶髪の青年が問う、こちらも同じ銀の鎧を着込んでる


「残り4匹だ、すぐに片ずけるぞ」


「はっ‼︎」


そう言うと、青年の後ろから続々と鎧を着た男達がやってくる


「仲間と共にサンロック王国へ勇者殿の護衛を終えて国へ帰る途中に森でモンスターの声が聞こえたのでな、もしやと思えばお前が襲われていたという訳だ」


「あっ……ああ、ありがとう」


功は素直に礼を言う、彼女が来なければ自分は今頃死んでいた


功が異世界エグリスタワールドで初めて出会った人間だった
















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