神技(しんぎ)とスキル、そして異世界へ
3話目。説明と異世界let's goです
第3話
「なっ何だこれ⁉︎」
功の目の前に液晶画面のような四角い物が広がっている、そこに何か色々書いてある
(それがステータス、君の能力だよ)
ステータス……ゲームでいうあれか、自分のパラメーターか、しかし、比較対象がいないから高いのか低いのか分からないなぁ
(各ステータスとか魔法とかは向こうにいったら自分で調べてね、ちょっと時間が無くなってきたからスキルについてだけ説明するよ)
「時間が無い?どうゆうことだ?」
俺からしたら全て教えて貰いたい所だが
(ちょっとした野暮用だよ、これでも神様だから色々とね)
人を勝手に呼びつけた癖に何いってんだ、まあ仕方ないしここは従おう
「分かった、でスキルって何だ?」
魔法は何となく分かるがこのスキルってのがイマイチ分からない、それにこの異世界人ってスキルなのか?
(スキルってのは君や向こうで召喚された勇者達しか持っていない異世界人だけの能力なんだよ)
ふーん、俺らだけの……何でだろ?まあいいか
(まずスキルってのは魔法以外で使える特殊能力ね、ステータスの下にSPってあると思うけどそこはモンスターを倒す度に溜まってくの、それで溜まったポイントを使うと使った量に応じてスキルが取得できるわ)
「どんなのがあるんだ?」
(経験値アップとか筋力増加、それに再生能力、魔眼みたいなのもあるよ)
「魔眼……いいなそれ」
中学二年生の時にある種の病にかかっていた功はその響きに反応する、だってかっこいいじゃん
(でも強力なものほど当然かなりポイントを食うよ、魔眼レベルだと1000は越すんじゃないかなぁ〜)
1000……果てしない数字だがいつか必ず…………!
(スキルを取得するにはステータス欄の【スキル】をタップすれば現在取得可能のスキルを取れるよ、これで一通り終わったわよ)
「ん、サンキューなそれじゃ転送してくれ」
(まって、まだ渡してない力があるよ……君だけのね)
まだ何かあるのか、それに俺だけって
すると、功の目の前に今度は黄色く光る玉が現れる
(それは『神力』本来私達神にしか扱えない聖なる力……これを君に授けるよ)
言って光る玉が勝手に俺の中に入ってくる
(ステータスをもう一度見て)
言われた通り念じる、因みにステータスは一定時間すぎると勝手に消えるようだ
コウ・アラガミ Level1
H100/100
A50/50
B30/30
S90/90
MP250/250
SP0/0
神力/無限
【魔法属性】光、闇、火、風、土、水、雷
【装備】異世界の服、魔導師のコート、メタルソード
【使用可能魔法】なし
【スキル】異世界人、隠蔽、神の加護
【神技】火愚即血、草薙ノ剣
ん?何か追加されてる……まず装備はメタルソードにコート?あっ!いつの間にかコート着てるし腰に剣も刺さってる!あとはスキルに隠蔽、神の加護……ん〜分からん、それに一番怪しいのは【神技】に【神力】だって?
なんじゃこりゃ
(装備は私からのプレゼント、その格好じゃ目立つからね、剣はもっといいのがあるけど今の君では扱えないからそれでガマンしてね。隠蔽のスキルはステータス欄を一部隠すことができるの)
「何でそんなスキルを?」
(いい、貴方が異世界人ってことは向こうの人にはばれたらダメよ、騒がれると勇者暗殺が難しくなるし……)
またそんなことを言いはじめる神様
「だから俺はやると決めたワケじゃ……ああもう話が進まない早く続きを」
(分かったは、それで他人にステータスを見せる時が来たらこの隠蔽でスキルの欄や神力、神技の欄を隠すのよ)
「分かったよ」
確かに他の人には使えない力があったら騒がれるだろうし何より俺も目立つのは好きじゃない
(最後に神力と神技について簡単に話すは)
そう、これが一番知りたかったことだ
(神力は魔力と対を成す力、普通は人間が扱うことなど出来ないけど君は特別よ、神の加護ってスキルあるでしょあれのおかげ)
「なるほど」
(神技は魔法と違って使うのに神力を必要としない、それゆえ何度も連続で使うこともできるわ)
「……そりゃ強いな」
(それに神技は文字通り神の技、とてつもない威力だから気を付けて扱ってね、そうね……君たちの世界の言葉を使うならチートってやつ?」
「それは頼もしいな」
それほどの威力がある物をデメリット無しで連射ってそれだけで強い
(まあ実際に使ってみたら分かると思うよ、それじゃ話は終わり、今から転送させてもらうよ)
すると突然功の足元が更に輝きだし魔法陣?が現れる
「いよいよ異世界か……何かドキドキするな」
(ふふ、私の言ったことちゃんと覚えてる?)
「……ああ、分かってるよ」
エグリスタワールドはあと二年後に滅びる予定で俺が元の世界へ戻るには勇者達を殺すしかない……全くもって不本意だ、だが…………
「俺は……あんたの思い通りにはならない神様」
(へぇー、面白いこと言うね……まっ、精々私を楽しませてよね)
功の足元がさらに輝き間も無く転送されるというところだ
「あぁ勝手にやらしてもらうよ……あっ最後に一ついいか?」
ずっと気になっていたことだ
「ん?」
「神様って女?」
(ん、そうだよよく分かったね)
「喋りかたから何となくな」
(君が頑張ったらこの姿見せてあげてもいいけどね)
「精々美女を期待してるよ……じゃ……」
言い終える前に功が消える
「こっちこそ期待してるよ……真の勇者さん」
功が去ったあとには一人の女性が立っていた