表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
"犬"を拾いました  作者: しおん
犬を探しています
27/42


考える事ばかりを続けていると、食事も仕事も何をしていたのかすら忘れてしまう始末だった。

それでもきちんと最低限の事はこなせていたのだから、問題はない。日々の努力の成果とも言えるだろう。


だからといって、いつまでもダラダラと考え続け、結論を先延ばしにするわけにもいかなくなってきた。


「うーん」


腕を組み、悩んでます。そうアピールするみたいに唸ってみた。そんな事で結論は出てくれなかったけれど。

ああ、優柔不断な私が憎たらしい。さっさと結論ぐらい出せないのか!

そんな風に叱咤激励したいぐらい。


夕焼け色の街並みを通り過ぎて、月明かりに照らされた我が家に帰宅してしまった。

着いてしまったものは仕方が無い。今日は一人で待ちましょう。

玄関の鍵をがチャリと開けて、冷め切った我が家にただいまを言う。


仕事でぱんぱんになってしまったふくらはぎに、後少しだと鞭打ってリビングに足を進めた。


「ほんと、どうしようかなあ」


無音の室内で、小さくつぶやいた声は意外と響いた。

少し前まで占領されてしまっていたソファに腰をかけ、身体を預ける。


ふぅ。

小さなため息が漏れた。


ぴしっと着こなしていたスーツはボタンが外し、くしゃっと枯葉のようにソファに置き捨ててしまった。鞄も床に倒れたまま、なおす気力もない。もう疲れた。ご飯もいい。お風呂は……仕方がないから入ろう。

そしたら直ぐに、寝てしまおう。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ