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"犬"を拾いました  作者: しおん
犬の躾は飼い主のつとめ
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先日、私はシロが本当に喧嘩というものをしているところを目撃してしまった。それを知らないシロの態度は以前と何ら変哲のないもので、私の方がどう接するべきか迷ってしまっている。シロがそうなのは当たり前だけど……。


それから、最近思う事はシロの容姿について。


男の癖に色白で、まつげが長くて、手足はスラリと伸びている。モデルだって言われたら、そう見えなくもない体型だ。


背は私より断然高くて、ドアぐらいある。いつもぶつけないかとハラハラしているのは秘密。


でも、最近気になっていることがある。それは、シロの髪の毛について。

天然色ではないであろう金に光る髪の毛は、少しごわついていて本来の輝きがうかがえない。質が悪いのは出会った当初からのものであるから、それはいいのだ。

ただ、問題なのは長さである。


拾った当時は眉が隠れる程度だったのだが、今は長いところで下瞼にまでかかってしまっている。

元々男子にしては長いなと思っていたのだが、ここまで伸びてくると見ているこっちが鬱陶しい。


そうだ、髪を切らせに行こう。


決心してから行動するまでは、一秒とかからなかった。

まずはシロを家の外へ出そうと腕を引っ張ると、何をするんだという目で見られた。そんなことをされようと、今の私は動じない。


「髪を切ろう」


満面の笑みでそれを言い切ると、シロは顔を歪めた。気に食わないらしい。

だから私は追い打ちをかける。


「私が切るのと、美容師さんに切ってもらうの、どっちがいい?」


この言葉にシロはピクリと反応した。

言いたくはないのだが、私は自他ともに認める不器用だ。この犬を手当する時もそれは大いに発揮され、結果としてうまく行ったがそれまでの過程がひどいのなんの……終いには自分でするとまで言われてしまったのだ。


そんな私が髪なんてものを切った日には、なくなる。そこに生えていたものが全て削ぎ落とされるだろう。

きっとそんな最悪の想像をしたのだろうとおもっていたのだが、事実はそれを上回っていた。


「頭を切り落とす気か」


扱いが酷いにもほどがあるだろう。



読んでくださりありがとうございました。


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