吾郎買いました
猫の獣人、吾郎を買いました。
書き出し「や、ヤメろっ。そ、そこに触れるな!!」
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「や、ヤメろっ。そ、そこに触れるな!!」
「ここがいいんでしょ、吾郎? 抵抗するのは無駄よ」
彼の抵抗は虚しく、撫でるとゴロゴロと喉を鳴らした。猫の顔にモサモサとした体毛をした上から衣服を着ている彼は、まるで大きな猫だ。吾郎は茶色と白のぶちが可愛い、垂れ耳の短毛種な猫の獣人だった。
昔、猫を飼うつもりでペットショップにいた私は店の裏側に気づいてしまった。そう、店の裏では獣人が売られていたのだ。そこで私は彼を見て、ピンときた。うちの子になる子だと。その時の彼はまだ少年と言っていい年頃で、目がクリクリとして小さくて可愛かった。心臓を撃ちぬかれたのだ。
早速買ったのだが、お手伝いをしてくれる優しい子だ。当初の予定からズレてはいるが、これもいいかと思った。今では吾郎は少年から青年へ変化しつつある。妙に気難しい時もあるのだが、そこがなおさら可愛い。なでなでする手にも気合いが入るというものだ。
「吾郎は腰が弱いわね」
「猫の獣人だから、仕方ない」
「ふふふふ、強がっちゃって。昨日みたいにニャンニャン鳴いて、ふにゃふにゃになっていいのよ?」
「ぐっ、どうしてそんなに撫でるのが上手いんだ」
実家の猫とは長い付き合いですからね。猫の撫でると喜ぶ場所は大体知ってる。
「あの、そのっ……! もう撫でるのはやめてくれないか。その、辛いんだっ」
吾郎が顔を真っ赤にしながら、耳をピクピクして言った。まさか、この反応は。
「吾郎も年ごろになったのね」
「不可抗力だ!」
彼は逃げるように別室に行った。反応が可愛いからつい撫でちゃうけど、そろそろ控えなきゃいけないわね。家に来た時は小さくて可愛かったのに。彼の小さな頃を思い出して、頬を緩ませた。




