表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
即興短編集  作者: 花ゆき
41/117

甘やかせる権利

貴方は『甘やかせる権利』をお題にして140文字SSを書いてください。 http://shindanmaker.com/375517


「いざ、尋常に勝負!」 甘いものの名前を上げていく彼女と、それを受け流す彼。二人はなんの勝負をしているのか。

「いざ、尋常に勝負!」

「おう」

「クッキー!」


 彼は腕を組んで、難しい顔をしたままだ。それならばと、二つ続けてみた。


「クッキー、プリン!」


 彼はまだ難しい顔をしている。素直になればいいものを。それでは三つならどうだろう。


「クッキー、プリン、トリュフ」


 ちらっとこちらを見て、彼は腕を組み直した。動揺があらわれた。足元が崩れてきたというところかな。ならばこれでどうだ。


「クッキー、プリン、トリュフ、ケーキ!」


 彼が腕を組むのをやめた。じっと私を見ている。その目を見つめて、駄目押しする。


「クッキー、プリン、トリュフ、ケーキ、ケーキバイキング」


 彼が椅子から立った。無表情だけれども、彼が纏う空気は軽い。


「甘いもの食べたいなら素直に言えばいいじゃない。お姉さんが甘やかしてあげるよ」

「だから嫌だったんだ」

「ん? 大の甘党が何言ってんのよ」

「そうやって、姉貴面するところ」

「今のところは甘やかされてなさい。お礼は出世払いでいいわよ」


 とうに私の身長をこした彼の頭を無理やり、くしゃっとなでる。きっと彼のことだから、引け目を感じているに違いない。


「じゃ、そうされておく。今は」


 そう言って不敵に笑う彼に、楽しみにしてると笑い返した。大人びた彼にいつか逆転されそうだなと、未来に思いを馳せる。今は甘やかせる権利を存分に実行しますか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ