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銀髪の女神様は優柔不断  作者: 小雪
第一章 女神の目覚め!
5/16

セレスPTで迷宮に挑みます!

今日からナツと一緒に迷宮探索だ。


「う~~~ん」


私はベットから降りて背筋を伸ばす。

朝食を食べ終えて待っているとナツが外で手を振っていた。

私が外に行こうとするとハンナさんが呼び止めた。


「セレス、男ってのはみんな獣だから気をつけるんだよ!」

私は苦笑いをしていた。


外に出るとナツが微笑みながら声を掛けて来た。

「オッス!セレス。」

「ハイ、おはようございます。」


「これから冒険者ギルドに行くぞ。PTの登録をしねぇとな。」

「PTの登録ですか?」

「ああ、PTを組んで迷宮に行く場合は一度ギルドでメンバーを登録してから行くんだ!」

「へ~、あっそういえば冒険者登録する特にお金が必要て言ってたけどわたし払ってないや。」

「あ~、それならたぶん大丈夫だと思うぜ。」

「???」 私は首を傾げた。


冒険者ギルドに行くと今日はやけに静かだった。

中に入ると冒険者は疎らにしかいない。何かあったのかな?


「ようセレス!もう平気なのか?」

教官が声を掛けて来た。

「はい、もう大丈夫です。それより何かあったんですか?」

「ああ、今騎士団が調査と掃討作戦をやっていてな、ギルドにも依頼がきて皆で払ってるってわけだ。」

「そうなんですか。」

私が俯いていると、ナツが頭を撫でた。

「登録の件、聞くんだろ?」

そうだった、私は思考を切り替える。

「教官私、登録料払ってないんですが、あっそういえば初級装備も返さないと。」

「ああそれなら問題ない合格祝いだ。装備も別にいいだろ、素質のある冒険者はギルドとしても大歓迎だからな。」

「ありがとうございます。」

「これからも頑張れよ!」

私達は教官と別れて受付でPT登録を済ませた。

「さっそく迷宮に行こうぜ!」

ナツが楽しそうに依頼ボードを見ながら言った。



まず迷宮一階を探索、ゴブリンが3体こちらに向かって襲いかかってきた。

ナツが大きくて重そうな両手剣をを軽々と振いゴブリン2体を叩き切る!

私はその隙に魔術を詠唱して残った1体を倒す。

「まぁこんなものだな。」

「・・・」

「どうした?」

「魔族の死体も気分のいい物じゃないから・・」

ナツが優しく頭をぽんぽんした。

「・・プイ・・」恥ずかしくて私はそっぽ向いた。


しばらくすると兵士が二人立っている階段前に出た。

私達は兵士の人に軽く挨拶して下に続く階段を下りた。


「二階はボブゴブリンとスケルトンだ、気をつけろ」

「うん、まかせて。」


数分歩くとボブゴブリンとスケルトンが1体ずつ近づいてきた。

「俺がボブゴブリンをやる、セレスはスケルトンを頼んだ!」

「うん!」

スケルトンは動きがゴブリンより速い、海賊が持っていそうな剣をかわしてカウンターで剣を打ち込む。

この程度の早さなら十分対応できる、3回剣を打ち込むとスケルトンは倒れた。

ナツもボブゴブリン倒す、しかも一撃だ!ナツは身長180㎝程あって体もよく鍛えられた筋肉質だ。

「ナツ強いね!」

私がそう言うと照れくさそうに笑っていた。


かなりの数を倒しただろうか、ナツの持っているバックに魔族が落とした装備でいっぱいになっていた。

そろそろ戻ろうかとナツが提案したので私は肯いた。


迷宮を出て装備を換金する。ナツが一緒に飯を食おうと誘うのでついていった。

歩きながらこれはナツの奢りかなぁ、なんて考えていた。


ナツが連れて来たお店は私が宿を取っている所に比べると小ざっぱりしていて落ち着いた雰囲気だった。

テーブルに着くと何を食べるか聞いてきたがメニューを見てもよくわからなかったのでナツに任せた。


運ばれてきた料理は鶏を調味料でもみこんで竈で焼いた料理らしい。

後はお酒にサラダとスープだ。ナツはお肉が好きみたいだ、イメージどうりでちょっと笑える。

しばらく料理を食べながら談笑していると酔いが回ってきた。

「おい、大丈夫かセレス?」

「え?何がれすか?」

ナツが苦笑いをうかべながら見ている。

「あ!綺麗なお姉さんお酒のおかわりをください。」

「おいおいやめとけって!」

「じぁナツの頂戴!」

私はナツのお酒を取るとイッキに飲みほした。

「あははh・・いい気分~♪」

そこで記憶がなくなった、どうやら私は酒癖が悪いようだ。

残念女子?ダメ男?



目を覚ますと少しだけ頭が痛かった。水差しから水をコップに注いで飲む

「ん・・うん・・」

水を飲んで少し落ちついた、もう日がだいぶ昇ってるナツ怒ってるかな・・

一階に下りるとナツがテーブルでくつろいでいた。私に気づいて手を振ってくる。

「おっ、セレス平気か?」

「うん、ごめんね迷惑かけて。」

「別にいいよ気にしてねぇ、セレスのあんな態度を見れたんだ得したぜ。」

恥ずかしくて顔が紅くなった。

「いやぁセレスの体の感触が柔らかくて良い匂いで・・」

「この変態!!!」

ナツの顔をグーで殴り、私は怒って部屋に帰った。





ーーナツ視点ーー


セレスとPTを組んでの初迷宮だ気合い入れねえとな。

迷宮はかなりスムーズに進んだ。まだ1~2階層って事もあるがセレスはギルドで聞いた噂どうりかなり強い。あくまでも初心者としてはだが。

セレスが遭遇した事件の事もあるし今日は無理せず帰ろう、バックもいっぱいだしな。


セレスを飯に誘った、女と付き合った事はあるがこんな美人で素直なヤツは初めてだしちと緊張するな。

セレスはすんなり付いてきた。ちょっと楽しくなってきた!


セレスと飯を食いながら話しているとセレスの顔が紅くなってきた、酒にはあまり強くないようだ。

なんだか話をすればするほどセレスの魅力が上がっていくな。


初めてギルドで見たときはキツそうな女だと思ったがよく見てると小動物っぽいしぐさがカワイイ。

ギルドで屯ってる連中はハッキリいってろくな奴じゃない。冒険者なんてそんなものって言ってしまえばそれまでだが。ヤツラはセレスの外見しか見てねえからな、まぁ俺も男だからそういった気持ちを否定はしないが。

迷宮の件ををダッツから聞いた時から絶対にパーティに誘おうと決めていた。

迷宮はかなり殺伐とした所だ、騎士団はともかく冒険者は御大層な信念なんて持ってねぇ金の為自分の為に迷宮に挑む。だから仲間が死にそうになっていても自分が危険になるのは御免だと見捨てる連中は結構いる。セレスが見た冒険者の死体もおそらく見捨てられたのだろう、セレスぐらい強いならともかく一端の見習いが一人で迷宮に入るとは考えずらいしな。

セレスは死体を見るのも初めてだったようだしいくら教官が一緒にいるからって吐き気を我慢して死体を入口まで運ぶなんて誰にでもできる事じゃねぇよな。やっぱりコイツは信頼できるそしてなにより一緒にいると楽しい、こんなのは初めてだ。


考え事をしながら話しているとセレスの酔いが完全に回っていた。

酔い潰れていたので宿まで運ぶ、軽いな身長170㎝位はあると思うんだが。しかも良い臭いが体もプニプニしてて柔らかい!

宿に着くと宿の女将にあれこれ問い詰められた、可愛がられてんな。


次の日女将に睨まれたが席で座ってセレスを待つ事にした。女将は紅茶を出してくれた良い人なんだろう。しばらくしてセレスが下りてくる昨日の事を気にしてるみたいだったから冗談を交えて話したら殴られた、怒った所もカワイイぜ。これで少しは打ち解けてくれるといいな~と思いながら鼻を擦った。

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