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ダンジョンは危険がいっぱいだけど、全部スルーしていきます  作者: 里和ささみ


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年間目標額を達成しよう(9)

「ショウコ、怪我はないか。」


「うん、大丈夫。」


 飛び地での戦闘が終わった。だが、この後はダンジョンの大幅更新を促すボス戦が待っている。ネクターなくなったけどどうしよう。


「ポーションは領の備蓄分を提供する。誰か領館へ使いを。我々はここで休息を取る。ゴズ殿、いいか?」


「ああ。支部からも在庫を出させよう。キョウ、いけるか?」


「了解です。」


 キョウちゃんは俊足(スキル)があるから早いもんね。


「ちっと戦力厳しいな。どうせペイパ隊辺りは暇してんだろ。男ども呼んで来い。ギルマスに個人Bでランク上げさせたいヤツ選んで明日の朝七時までに飛び地の入り口まで来るように伝えてくれ。」


「トーイかぁ。いればいいんですけどね。ハナとデートかも。」


「いたらハナも呼んで来てよ。彼女、いい加減Bランクに上げたいから。それにトーイはさっさとAにさせた方がいい。ですよね?ゴズさん。」


「そうだな。」


 ジンさんはトーイくんとハナちゃんのことを買っているらしい。二人ともシロみたいな駄犬……ゲフンゲフン、猪突猛進さと戦闘狂なトコがあるから、この機会に躾……もとい訓練をするのかもしれない。


「冒険者共ぉ!お前らは一時間休憩の後に飛び地内の素材回収だ!」


「領兵はモンスターの湧き場がないか調べてくれ。同じく休憩は一時間だ。今日はここを宿営地として明日より最下層を目指す。探索班と設営班に分かれて行動だ。ショウコ、ネクターの希釈ポーションを出してくれるか?」


「薄いけどいいの?」


「ないよりは体力の回復が早い。」


「ん、了解。」


「クロ、シロ、お前たちも兵士について行け。モンスターが発生する場所を探すんだ。」


「にゃ!」


「がう!」


 クロはまだ猫らしい鳴き声だけど、シロは狼っぽくなってしまった。大きいのも可愛いけど、もう少し小さいままでいて欲しかったな。

 バルトのことを頭から丸呑みできそうなサイズになるとは聞いてない。デカすぎる。


「ショウコ、話がある。食事は私と一緒に。」


 恐らくクロと、いや、主にシロの話だろう。クロならまだ寮の中でも何とかなりそうなサイズだから。


「分かった。」


 ウーカ氏が何かグダグダ言ってるけどわたしもバルトもスルー。


「クロとシロのことなんだが。」


「うん、やっぱそうだよね。」


「どうする?領司館で預かるか?といっても、領司館でも許可が降りるかどうかだな……。」


「シロ、そんなに大きい?」


「大きい。マティコ先生のビアンカより大きいからな。まあ、あちらはメスだからというのもあるかもしれないが。」


 マティコ氏のフェンリルはビアンカちゃんというのか。シロのお嫁さんになってくれないだろうか。無理か、シロは年下過ぎる。多分だけど。


「シロはフェンリルの中のフェンリル、フローズヴィトニルの可能性がある。」


「それってフェンリルはフェンリルなの?図鑑にあったっけ?」


「注釈程度だな。歴史上、三体しか確認されていない。シロがそうなら四体目だ。早めに鑑定してもらった方がいいだろう。また上がうるさくなるだろうが、そこはこちらに任せて欲しい。」


「うん、分かった。シロ、すごいね。フェンリルの中のフェンリルだって。フェンリルだってワーグの王様なのに。」


「あうん!」


「クロ、シロ、これを食べておけ。オーガロードの肉だ。」


 オーガロードはバルトのマジックバッグに入れていた。トドメ刺した後にある程度解体して入れてたのは見たけど。ギルドの作業場に入らないという理由で。どうやらそのときに少しお肉を拝借したらしい。

 クロシロは美味しいのか美味しくないのかは分からないけどはぐはぐと一生懸命食べている。クロに至っては自分より遥かに強いモンスターの肉だ。ボス戦に備えて戦力増強のためなのかもしれないな。

 食べ終わると行動開始まで昼寝をするつもりらしい。希釈ポーションも飲んでからわたしとバルトに寄り添って眠り出した。


「それで二人の今後のことなんだが。」


 二人ってクロシロだよね?


「もう籍を入れてしまわないか?」


「え。」


 わたしたちのことだった。


「何で?」


「領司館で許可が降りなかった場合、敷地内に新しく建てるにもそれなりの理由がいる。今のままならクロとシロだけを私の方で預かればいいが、書類上ではショウコのテイムドモンスターとして登録されているから許可の降りる家となると私の家族でなければ難しいだろう。私も任期満了まではコッティラーノにいるつもりだし、もし終わって首都に戻ることになっても家ごとマジックバッグにしまえばいい。」


 確かにまだ首都のゼーキン邸に建てる家の工務店も決めてないし、問題ないは問題ないけど。首都に戻る。任期満了したら役人やめるのやめるのか?

 わたしの思考中の顔を不満と受け取ったのか、バルトは付け加えた。


「首都に行きたくないのならそれでも構わない。何処かにいい土地があればそこに住めばいい。」


「ねえ、今の仕事、ホントに辞めていいの?」


「任期満了までは勤めるが?」


「なんか……やっぱり、もったいない気がするんだけど。役人になるって大変だって聞いたし。歴代最年少領司なんでしょ?」


「確かにそうだが役人は私以外にもいるし、その中に領司に相応しい者もいる。毎年新規採用もしている。私が抜けたところで揺らぐ屋台骨じゃないよ。」


「私のために私に合わせるってのはやめてね?別に別居婚とか単身赴任だっていいんだし。」

「それは良くない。絶対にダメだ。」


 否定が早かった。カーテン氏が単身赴任だったからいいかと思ったんだけどな。週末婚みたいな。それだと今の変わらないけど。


 籍……入れる?

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