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ダンジョンは危険がいっぱいだけど、全部スルーしていきます  作者: 里和ささみ


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年間目標額を達成しよう(6)

 出入口付近にまでハイオークとオーガが追いかけて来ていたけど、隠し扉が閉まっていることに驚いている。やっぱりそこまで知能がないんだなぁ。オークジェネラルまでついてきてるよ。

 ちょっと前に出過ぎだな。このままじゃすぐにバルトたちのいる外に出てしまう。後ろに回って注意を逸らそう。


「クロ!かまいたち!〝オールスルー〟!〝オールスルーレベル9〟!」


 オーガの悲鳴がダンジョンに響く。クリティカル、一気に三体。そのまま走って道を進み、再びレベルを下げて攻撃する。


「クロ!かまいたち!〝オールスルー〟!〝オールスルーレベル9〟!」


 まずはひとつ目の小路の手前に厚さ3mほどの氷の壁を作り、もっと進んで脇道を塞いでいく。本当に全員出てきたんだな。伏兵がいたところも空っぽになってた。


「シロ。これ以上増えたら面倒だから一回ここで壁で区切ろう。氷の壁!!」


 さっきの小部屋のところで奥と手前で区切る。感知したオーガが出て来た。慌てて報告に戻って行く。もうちょっと壁を厚くした方がいいのだろうか。


「〝オールスルー〟。二人とも、ポーション飲んで。」


 皿に出して舐めさせると時間がかかるので噴霧器の希釈液を飲ませた。結構重いんだよな。しまうのも怖いからそのままだけど。だけどネックレスの効果なのか、それほど疲労はない。


 前からも後ろからも声が聞こえてくる。


 するとバキンという音がした。最初の壁の方からだ。人の足音が近付いてくる。


「ショウコ!いるか!?」


「〝キャンセル〟。バルト!いるよ!」


「ここは?」


「向こうからたくさん来てるから一旦区切ったの。」


「そうか。続々とオーガが来ているな。」


「うん。ちょっとずつ区切ってく?」


「いや。分断が難しければどこかの脇に潜んでオーガごと氷漬けにするといい。些か数が多い。」


「そうなんだよね。さっき確認したよりも増えてる気がする。」


「数はいるがそれほど統率は取れていない。生まれたばかりなのかもしれない。ゴズ殿も同じ意見だ。どこかにオーガの発生場所らしきところはあったか?」


 オーガの発生場所?思い当たる節がないな。


「分からないなら仕方ない。今いるモンスターを駆逐してから調査する。さあ、続きだ。行っておいで。」


 前から思ってたけど、コイツ、私のこと歳下みたいな扱いするよな。ちょっと腹立つ。まあ、戦闘に関しては素人だし従うけど、普段からもだからな。


「〝オールスルー〟」


 それからは脇道の陰に潜み氷の壁、進んでまた氷の壁と何枚作っただろ?入り組んだ小路もあるからその辺のモンスターは減らしつつ、途中、オーガジェネラルの指示であの巨大なオーガがいた司令室(勝手に名付けた)へと走るハイオーガがいたのでその足止めをした。あの巨体だと道に出て来られないと思うけど、扉があるところは一面氷漬けにして出られないようにしてから、奥からモンスターを分断して行く。

 シロ、どんどん威力が上がってるな。熱操作スキルの大幅レベルアップが期待出来そうだ。クロもクリティカルどころか一撃必殺になってないか?私めがけて飛んでくる矢や斧、鉄球をかまいたちで落としまくって、一撃がそのままの勢いでモンスターを切り刻んでいく。


 なんか奥の方から物凄い音がしてんだけど。まさかこっちに出て来る気?


「〝オールスルーレベル9〟!シロ!氷の壁!作り続けて!!」


 あれ?壁の向こう側、屈折して見えるけどダンジョンが変形してないか?空間が出来て、支道に作った氷の壁がただの氷の塊になってるような……?


 え、ウソ。こっちに来る!!


「シロ!後退しながら氷の壁!もっと!もっともっとと!!」


 下がれば下がるほど、あちら側の空間が大きくなっている。やっぱり大きくなってる。ダンジョンが更新してる!!


「ショウコ!」


「〝キャンセル〟!バルト!ダンジョンが更新してる!あっち、大きくなってる!!広がってる!!」


 駆け寄ると勢い余ってぶつかりそうになったのを優しく抱き止められた。こういうとき、男らしいなって思ったりする。


 いや、今それどころじゃないんだけど。


「外から援軍を呼ぼう。通路のモンスターは粗方片付けた。シロはこのまま壁を作り続けろ。どうやらショウコたちの動きに合わせてダンジョンの更新が行われてる。見てごらん。向こう、止まってるだろう?」


「あ。ホントだ……。」


 ダンジョンが学習したのか?何でだ?スキル使い過ぎ?他の人でこんな現象起こらないのに。来訪者の特別なスキルだから?


「いや、ショウコ……じゃないな。ダンジョンが感知してるのはクロとシロか?」


「もしかして、モンスターだから?」


「いつもこのダンジョンにいるからな。やはりテイマーとは決定的に何かが違うのかもしれない。マティコ先生はこのようなことがあるとは仰ってなかった。教えて下さらなかっただけかもしれないが。いや、だが……。」


「今はその話はいいよ。」


「ジン。そうだな。」


「とりあえず、シロには負担をかけるけど、ここで一旦体勢を整えるか。しかし、数はそこまでじゃないけど高位モンスターがあんなにまとまっているだなんてなぁ。オークキングっぽいのが五体、オーガジェネラルが五体、ハイオーガとハイオークが合わせて千くらい?それで一番奥にやたらデカいな。エンペラーじゃないよ、アレ。コレ、このままだと上の上にいっちゃうんじゃないの?」


 コートさんはスキルで氷の壁向こうのモンスターをカウントしてる。


「上の上にいくオーガって何ですか?」


「オーガロードだよ。オーガの神様だ。」


 神様まで作るのか。ダンジョン、奥が深い。

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