夢
週に1回は最低でも更新します。できてなかったら死んだと思ってください。
「ほんとに見たんだって!うちの制服の子が飛び降り自殺するとこ!」
「ほんとに?でも、ぜんっぜんそんな話きかないよ?」
「いや、だって、そりゃ夢だし・・・」
「・・・あきれた」
「でも、俺が見た夢はほんとになるんだよ!」
放課後の教室で、茶髪ピアスの男と黒メガネの男が話している。
「あー、もう!なんで信じてくんねーんだよ、浩志!アメリカの大統領だって当てただろ!」
「あんなの実質2択だ。茶遊の見た夢が現実になるなんて、そんな荒唐無稽な話を信じる理由には、ならない。」
感情的になる茶髪を、メガネは冷たく受け止める。
「それに、もし、君の夢が現実になったとして」
一呼吸おいてから、冷たい、今が初夏であることを忘れるくらいの表情で
「僕には関係無い」
メガネのクールガイ、森永浩志はそう言った。
「ほんっと、昔からつめてーやつ!もういいよ!」
子供っぽい捨てゼリフを吐きながら、茶遊は教室からズカズカと出て行ってしまう。
「あんな事があったのに、君はまた、その力で人を助けようとするんだね。」
静かになった教室で、少し汚い天井を眺めながら呟いて、浩志は立ち上がった。