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旅日記  作者: クスクリ
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2011年GW・奈良和歌山宮島旅行I

 今、俺ら家族は夕食に風風ラーメンに来ている。注文したのは久し振りの唐揚げ焼き飯だ。遠距離ドライブの前はいつものことだ。家で食って残り物を出したくないと嫁が言うから。

 今年のゴールデンウイークは数年ぶりの7連休だ。決算の1・2・3月頑張った俺への褒美と勝手に解釈した。3ヶ月で8台しか販売しておらず、あまり誉められた実績ではなかったが、でも時は過ぎた。乗り越えた。 

 それと今期会社の体制が変わる。6月に新支店長に西日本工業大学卒、北九州叩き上げの伊古野が就任する。ために、従来4月に発令されるべき人事異動が連休前にずれ込んだ。俺が異動に掛かることはないが、店長が代わると色々と心の準備が必要になるだろう。今の細かい店長に慣れるの1年かかった。その間の懊悩は会社を辞めようかとまで俺を追い込んだ。その二の舞はご免だ。幸い、俺の店は無風で済んだ。ありがたい。これで心置きなく7連休を楽しめると言うもんだ。


 小倉を出たのが11時、上田自動車でプーリーを交換したのでベルト鳴きに悩ませられることもなく順調に広島県に入ったが、強烈な眠気に宮島SAでダウン。今回の関西旅行は29日の1泊しか予定してない。デリカの後部座席には布団を敷いていたが、改まって寝ることなく運転席で仮眠。目が覚めたら空が白んでいた。明日香の民宿・若葉にテェックインするまでに羽曳野市の誉田御廟山古墳に行くつもりだったが、予定変更だ。ナビの目的地を明日香に入れ替えた。


 今日の下り線は事故が多い。事故処理の何台ものパトカーを目にする。俺は後ろの嫁に呟く。

「高速で事故る奴ちゃ馬鹿やないか。一般道と違うて単純に走るだけなんによぉ」

 上り線は事故で渋滞する事もなく流れたが、兵庫県に入って追い越し車線のスピードが100キロを切る。追い越し車線を走る俺の前に三台の単車、単車の前を走るのは危ない。急ブレーキ時、単車が止まれずぶつかってくる可能性がある。走行車線を飛ばしてきたベンツは車線変更して構わず単車の前に入る。その内、ベンツは単車の後ろに位置が変わった。そしてその後ろに俺のデリカとハイラックス・サーフ。橋に掛かる前にベンツの野郎、一度急ブレーキ。これは大したことなかった。

 俺はブレーキに違和感を感じる度に上田自動車で納得行くまで調整した。一年前には交換したブレーキローターにジャダーが出たので研磨した。年末には車検ついでにマスターシリンダーを交換したが、それでも違和感が消えなかったのでリヤのローターまで研磨した。古い車は常に整備しておくべきだ。


 橋に掛かって、対抗車線で多重衝突の事故処理が行われているなと思ったらベンツが思いっ切り急ブレーキ。今度はヤバい!デリカは車体が重いせいで制動が甘い。間一髪、俺のデリカは車間距離約1メートルで停車した。ほっとしたのも束の間、ゴンという鈍い衝撃音。

「当たったよう!」

 嫁が狼狽して叫ぶ。バックミラーで確認したら、俺の後方の二台が破損して動かない。俺は10メートルほど走って路側帯に停車した。後ろの二台は追い越し車線に止まったまま交通の妨げになっている。俺のデリカのバンパーに衝突したハイラックス・サーフはボンネットが思いっ切り捲れ、多重衝突の三台目はマツダのMPVで、オフセット衝突のため、ラジエーターが破損して白煙を上げている。


 嫁が車外に出ようとするのを慌てて制止する。

「待てっ!危ねぇ外に出るな」

 俺だけ出てサーフの運転手を手招きする。サーフは俺の前に停まりMPVは俺の後ろに停まった。降りてきた運転手に謝罪の言葉はなかったが、怒る気にはなれなかった。俺が間一髪止まれたくらいの急ブレーキだ。後方の車が止まれなかったとしても仕方ない。原則、高速道路は停車禁止だ。まして、急ブレーキとは御法度の所業だ。通常、前方の渋滞を認めたらハザードをつけて後方に追突注意を促す。だが、この日の上り線のマナーはなってなかった。俺の前方の誰かが急ブレーキを掛けたんだろう。それが次々に伝播して俺の急ブレーキに繋がった。

 息子が言う。

「父ちゃん、ベンツの前のバイク、ヤバかったよ。白煙あげて止まったけん」


 俺は開口一番、「この事故は仕方ねぇっす」

 二台の酷い損傷をまざまざと見て、俺はスペースギヤの強靭なボディーに感嘆する。嫁と息子も降りてきた。

 サーフの運転手が対抗車線で事故処理をする警察に大声で叫ぶ、「こっちの事故もお願いします。ここは狭いんでトンネルの手前まで移動しときます」

 誰も事故を起こしたい者なんか居ない。仕方なく巻き込まれることもあるし、こんだけ車が多ければ誰かは事故る。枯れ木も山の賑わいの理だ。

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