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プロローグ
―――俺は、守護者になる。
とある少女が目の前で倒れた時、俺は心にそう誓った。
それから俺は、それ以外の事を考えなくなった。邪魔は徹底的に排除する。そのためなら肉親さえも簡単に殺せるまでに。俺の心はいつしか蝕まれていた。
そして俺は、全てを奪い去っていったある男を、あらん限りの苦痛を以て殺す。
生きていくには、その目的だけで十分すぎるほどだった。
病室の中、俺は意識の無い少女を前に、涙した。
この可憐な少女を、俺は何故護れなかったか。
今でも分からない。ただ一つ、言えることがある。それは―――。