表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

友情の割れた鏡

作者: 尚文産商堂

割れた鏡は縁起が悪いという話も良く聞くが、自分はそうは思わない。

男同士の友情が、80歳を超すまで続くというのは、珍しくはないだろうが、その証拠があるというのは、珍しいだろう。

それが、手元にずっと置いている、割れた鏡だ。


高校の頃の話、掃除をしていた時に、自分は友人と遊んでいた。

それがダメだった。

箒を振り回していると、それが教室の後ろに飾っていた鏡にぶつかった。

衝撃でそれは床へと落ち、砕け散る。

破片は思いもかけない方向、自分と友人の方向へと飛び散ってきて、それぞれがけがをした。

どうしてここまで強く破片が飛んできたかは、もう分からない。

だが、その破片は自分たちの腕に直撃した。

制服を着ていたと言っても、とがった針のようなものが来たのだ。

それで防げるようなものではない。


二人仲良く腕に包帯を巻かれて教室へ戻ってきたのは、10分後だ。

その時には、教室の中での掃除も終わっていたが、あとでキツイ先生からの説教が待っていた。

だけど、自分達は、その破片を保険の先生からもらって、ずっと大切にしてきた。

こんな時代も自分にあったんだということを忘れないために。

ずっとずっと、この友情が壊れないように。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ