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【三章連載中!】花びら姫の恋  作者: 師走 瑠璃
【第二章】不機嫌皇子の溺愛
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第二十五話 受難



 ビーズ刺繍が施された清楚な薄水色のガウンを身に着け、裾を翻して扉を開けたのは、たかしがもう会うことはできないだろうと思っていた平尾だった。

 走ってきたのか少し息を弾ませ、頬も紅潮気味だ。それが可愛いと思う自分は、もう病気だと笑いたくなる。


 「……っ、滝本くん。良かった、無事だったのね!」


 天がしたことなど、まるでなかったように笑う平尾に胸の奥が疼く。

 何に疼くのか。これが痛みなのか切なさなのか、判別できない。

 でもはっきりわかっていることは一つだ。


 謝ること。

 

 とにかく謝って、こちらの非を白日のもとに晒そう。あの出来事も、……今までの身勝手な行動も。

 全てを晒して、どういう結論を出すかは彼女次第だ。

 長い裾を流麗な仕草で捌いて、平尾はこちらまで足早に歩いてきた。それを制するように前に出るのは、以前にも平尾の傍に付いていた赤髪の背の高い女軍人だ。学年の男子の中でも背が高かった天と、同じ目線の高さで顔が見える。人種が違うとはいえ、女の中ではかなり背が高いのだろう。軍服を違和感なく着こなし、睥睨へいげいするように睨んでくるのは威圧か。


 「出てきたか、天照。大丈夫、オレもいるからそこまで警戒しなくていいよ、薔珠」


 軽い調子で手をひらめかせて言うのは平尾の兄だ。

 

 「は。ですが」

 「わだかまり残すなって、あいつの意向でもあるし。とりあえず見守ってやって」

 「………承知しました。ですが、受肉精霊はお傍に置きます」


 やり取りを聞くにつけ、どれだけ自分が警戒されているのかがわかる。

 仕方がない。彼女の結婚相手の素性を知れば、この国の中で何のお咎めも受けていない現状の方がおかしいだろう。

 無言でこちらを睨みつけ、女軍人は壁際まで下がった。それを見送って、平尾は傍らの兄を見上げる。


 「悪いけど、お兄ちゃんも離れて? こんなに近いと話しづらいわ」

 「え、オレも? そこは責任問題じゃん? 武尊、うっせえよ?」

 「好奇心が顔に出ているけど。美鈴ときいちゃんに有ること無いこと話すつもりでしょう?」


 卒業後であっても、クラス会などがあればあの小うるさい幼馴染み二人とは顔を合わせることもある。それを思うと確かに、第三者の目線は迷惑だった。


 「この子がいれば大丈夫。落ち着いていられるし、判断もできるわ」


 足元に座る青い大型の獣の首元を撫でて、平尾は穏やかに微笑んだ。


 「でも、二人きりは無理だから、……三本木さん。立ち会いをお願いしてもいい?」

 「……っ、わわ、私ですかっ?」

 

 突然の指名に慌てふためき、自身を指差して確認する三本木は、ちらりとこちらを見る。

 どういうつもりだろうと平尾を見ると、青い獣を撫でる手を止め、仕方なさそうに笑った。


 「ここにいる人達は、どうしてもわたしの立場でものごとを見てしまうから。滝本くんの立場でものを計れるのは、三本木さんしかいないでしょう?」


 要するに孤立無援にならないように、ということか。知り合いもいない場所で、孤独に追い詰められないように。

 ……参った。どこでも、どんな立場でも、平尾は平尾だ。

 公平で、平等で、自分の中の軸を把握し、傾きにくい天秤を心の中心に持っている。


 (––––––………その天秤を、傾けたかった)


 他でもない、自分一人の比重を大きく乗せて、持ち上がることのない重石になりたかった。

 

 「……この国の人達を、信用してるってことですか」


 三本木がどこか上の空で問いかけている。

 ここで生きると決めたのに、何かが三本木の中で邪魔していると思ったのはきっと間違いじゃない。その答えを、探そうとしているように見えた。

 三本木の問いに平尾は嬉しそうに、虹でも見た時みたいに笑った。


 「ええ、とっても。みんな大好き」


 裏のない素直な言葉に、すぐ傍らの平尾の兄が息を吐き出すように笑ったのが聞こえた。

 仕方なさそうに呆れているけれど、その目だけが優しい。


 「……じゃあ、三本木さん? よろしく〜」


 後ろ手に手を振って赤髪の女軍人と並ぶ平尾の兄に困惑しながらも、三本木はちょっと嬉しそうだ。平尾兄妹に揃って信を置かれたのが、嬉しかったのかもしれない。

 そうして、ごほんとわざとらしく咳払いして、「では僭越ながら」と天と平尾の間に立つように向かい合った。

 それを笑顔で見ていた平尾が、こちらに向き直る。途端に真摯な眼差しになり、大きく一つ瞬きをして彼女は口を開きかけた。


 違う。

 先ずは自分だ。

 彼女に何かを言わせる前に、先ずは自分が謝らなければ。



 その思い一心で、勢いよく頭を下げた。



 ※



 「––––––––––––ごめん……っ!!」


 目の前で唐突に頭を下げられて、海夜は驚いた。

 三本木が間に立つとはいえ、顔を突き合わせれば嫌な記憶は呼び起こされるし、鳥肌も立ってしまう。何とか平静でいられるのは、寄り添っている受肉精霊のお陰だ。

 まずは日本へ帰れること、それを喜ぼうと思った。しかし、それより先に滝本が前置きもなく深々と頭を下げた。


 「……本当にどうにかするつもりなんてなかった……。そりゃ、想い続けてたから、触れたことに舞い上がったけど」

 「先輩、リアルはダメですよ、オブラートね」


 三本木がフォローするように言い方を指摘すれば、苛立たしげにしながらも滝本は頷いた。


 「……どうかしてたって、よく聞く言葉だけど、本当にどうかしてた。平尾を傷つけたかったわけじゃない」


 傷ついたような悔しそうな表情をするのは、感情をコントロールできなかったからか。


「……今までもそうだ。平尾はずっと、誠実だった。ずっと、オレに期待を持たせないように、はっきり断ってくれてた。それを受け入れられなかったのは、オレの弱さと傲慢さだ。諦めきれなくて、長い時間君を困らせた。……心から謝りたい。………ごめん」


 そう言って再び頭を下げると、滝本はそのまま動かなくなってしまった。

 三本木がそんな彼を見て、それから海夜を心配そうに見る。

 ……言いたいことは色々ある。

 けれど、ここまで誠意を見せて謝ってくれた相手に、何が言えるだろう。あれだけ長い時間、一途に海夜を気にかけてくれた滝本は、本当に愛情深く情け深い人なんだろう。

 だから、海夜がそれに応えられず、別の人間に心惹かれたというのが悲しかったに違いない。悲しさが怒りに置き換わって、ああいう結果になった。


 「……ありがとう、謝ってくれて。わたしはここに、二人を連れてきてしまった負い目があるわ。でもそれは、切り離して考えなきゃいけない。皆にそう言われたわ。……なのに、上手くいかなくて。それを見かねて、滝本くんの方から謝ってくれたんでしょう? やっぱり滝本くんは、ちゃんと優しい人なのね」


 笑顔で終わらせよう。

 元には戻れないけれど、水に流せるものは流そうと笑いかけると、滝本は頭を下げた時と同じ勢いで身を上げた。

 横に下ろしていた拳を強く握りしめて、海夜を見る目は真剣そのものだった。


 「………最後にもう一度、真面目に告白させてほしい」


 腹に力を込めるように息をついた滝本は、海夜が答える前にはっきりと言葉にしていた。


 「心底好きだ。できればずっと一生、一緒にいて欲しい」


 (一生、一緒に)


 答えを知っていて言っているのだと分かって、彼がけじめをつけたがっていると気づいた。

 瞳を閉じて、深呼吸して顔を上げる。


 「––––––ありがとう。……ごめんなさい。わたしが一生一緒にいたい人は、あなたではないの」


 三本木が言った“オブラート”。

 ここでは決してそのオブラートに包んで話してはいけない。

 心底好きだとまで言ってくれた人に、そんな不誠実なことはできない。


 「わたしはここで知り合った男性が好きで、三年後に彼と結婚します。この国に帰化する形で、この世界で生涯生きていくと決めているの」


 目を外さず、きちんと言えただろうか。

 結婚の事実は知っている筈なのに、滝本は複雑な表情をしていた。


 「結婚するって、さっき小耳にはしましたけど、ホントなんですね……っ」


 代わりに三本木が驚いて声をあげる。


 「ここに来た時に、助けてくれたあの人ですよね? 皇子さまだっていう。超絶美形で近寄りがたい雰囲気で、意地悪な」


 (わあ、正解)


 三本木の指摘に思わず苦笑する。


 「遠い親戚なの。初めて界渡りした時に色々助けて貰ったのよ」

 「じゃあ、平尾先輩のこっちでのご縁は、その皇子さまってことですか?」


 無邪気に訊かれて、海夜は少々戸惑った。


 「……わたしは、そうだといいなと思っているわ」


 気持ちに大きな温度差があるとは言えなくて、躊躇いがちな笑顔になる。

 曖昧に答えたのがいけなかったのか、黙って聞いていた滝本が面白くなさそうに鼻を鳴らした。


 「あの眼帯の奴か。確かに、えらっそーな態度だったよな。でもわかりにくいだろ。婚約者だっていうなら、もっと主張しろよ。あれじゃ単なる護衛に見える」

 「え、姿勢とか佇まいとか、ただ者じゃなかったじゃないですか。先輩の目、平尾先輩に関して色掛かり過ぎですね」

 「そうじゃねえだろ。平尾に淡白じゃねぇのかって言ってんだ。結婚する相手だろ。オレだったら思いきり見せびらかして自慢する」

 「滝本先輩が暑苦しすぎるだけでしょ」


 親しいらしい二人の応酬に苦笑してしまうが、滝本の指摘にちょっとへこむ。


 「……あの人、誰に対してもあんな感じなの」


 いい意味で平等で、違う意味では人や物に興味がない。執着心がないのだと、自分でも言っていた。だから、自分に向けられる感情がどんな物であっても気にしないし、そもそも自分自身にも興味がないのだろう。

 けれど、周囲へさり気なく気配りはするし、弱い立場の人間を見捨てることはしない。身近な人間には、わかりにくい優しさをくれる。


 「……誤解されやすいけど、優しい人。それは確かだから」


 そうして笑うと、三本木は滝本の脇をつついた。


 「ほらぁ、往生際悪いですよ。悪口言いたい気持ちはわかりますけど、こんな惚気聞かされてもまだ諦めないつもりですか」

 「うるせーな。………諦めるよ」


 三本木をあしらって、滝本はぽつりと吐息とともに吐き出した。

 ぱち、と目が合う。すぐに逸らされるかと思った視線は、強くこちらを見つめ続けていた。


 「オレは諦める……、諦めるしかないと思ってる。でも簡単に想いは消えない……たぶん、形が変わるだけで、一生。……それは許してくれ」


 自分に言い聞かせるような悔しそうな笑顔で、別れではない言葉をくれる。

 今までとは違う関係性を築いていこうと言われた気がして、嬉しかった。


 「……滝本くんの思いは滝本くんのもの。わたしが口は出せない。……いい、クラスメイトで居てね」


 ありがとう、と言葉には出さずに胸の奥で唱える。

 高校三年間、海夜の中には欠けた部分が沢山あった。ポッカリとあいた心の穴を自覚出来ずにいた。それでも高校生活は楽しかった。それは幼馴染二人と、気にかけてくれた滝本を始めとするクラスメイト達のおかげだ。

 その思い出を胸に、海夜は大好きな人のもとへお嫁に行く。

 希望しかない。

 ……それなのに、霧のような不安が掠めるのは、ゆうらり揺れる朧な春の日暮れ時だからだろうか。


 「話、終わったか?」


 タイミング良く兄が声を掛けてくる。


 「滝本に客。行方くらますまでに関わった人間の調査だと」


 兄が示す方を見ると、応接室の扉の前にがっしりした体格の若い男性が立っている。

 黄土色の軍服に、揃いの外套を身につけている。近衛隊の隊員だ。武尊の指示だろうか。

 そう考えて首を傾げた時、隊員の顔に見覚えがあることに気づいた。

 茶色が混ざる金髪に、深い緑色の瞳。上背ある筋肉質な体つきは、昼間湖に落ちた時、人に触れず水から上がれなかった海夜に、「鍛えているのにすみませんっ」、と泣きそうな顔で謝っていた隊員だ。

 兄に手招きされた男性は、きびきびとした動作で歩いてくると、軍式ではなく貴人あてびとへの礼を取った。海夜と兄の前だからだろう。


 『近衛連隊第一小隊、オード・眞爾大尉であります。キアリズ殿下のご指示により、来訪者である滝本天の証言を聴取に参りました。自分の知る者との相違性を確認し、殿下へご報告致します。どうかありのまま、事実のみでの証言をお願いしたい』


 後半は直接滝本へと話しかける形で、眞爾大尉は緑色の瞳を彼に向けた。

 考える間もなく頷く滝本に、眉間に力が入る。


 「……証言って……、何の?」

 「滝本はヤベェのに首突っ込み掛けてたの。寸手の所で間に合った。翻訳機あって良かったわ、マジで」


 答えてくれる兄は、三本木の翻訳機を指差した。


 「それ、そこのお兄さんに貸してやって。日本語わかんないから、会話が成立しない」


 三本木から提供された翻訳機を小指に嵌めて、大尉はすらすらと慣れた様子で滝本へと質問を重ねた。

 滝本が行方をくらますまでに関わった人物達の名が数名上がり、来訪者や国の機関に奉仕する者の関わりが浮き彫りになると、海夜は聞いていて不安に眉間を寄せる。

 

 「……先輩何やってんですか……。呆れちゃう……」


 三本木の素直な感想に、滝本も項垂れる。


 「……ヤバいよな、とは思ってたけどな、オレも。テロリスト予備軍の手先になりかけてたとは、正直予想外」

 「愛国者テロリスト? 片腹痛い」


 吐き捨てるのは、薔珠だ。

 海夜の傍らにぴたりと付いて、昏い目をして低く呟く。


 『あれらは愛国者ではない。利己主義者エゴイストだ。姫君を利用し黄花・サディルの御代を乱そうとする者に、一切の容赦罷りならぬ』

 『は』


 厳しく糾弾する言葉に、眞爾大尉も胸に手を当て敬礼する。

 そうして踵を返そうとする大尉を、海夜は呼び止めるように話しかけた。


 『あの、昼間はありがとう。もう一人の方は大丈夫でしたか? 風邪などひかなかったかしら』


 そう言うと、物凄く意外そうに眞爾大尉はこちらを見た。


 『……覚えておられましたか……。光栄であります。我らは訓練で鍛えております。あれしきで風邪など寄せません』

 『良かった。お連れの方にも、よくお礼をお伝え下さい』

 『必ず伝えます。……皇女殿下、その、……その連れの者が何か失礼を申しませんでしたか?』


 言い辛そうに言い淀んだ後、大尉は意を決したように口を開いた。


 『……あの者は、少々偏った性格のようで。無礼な口を利いた様子でしたので、叱ったのですが』


 申し訳なさそうに大柄な身体を縮める大尉に、何のことか思い当たり深く頷いた。


 『あの方のご指摘はもっともです。知らないことを知れて、わたしにはありがたいこと。それも併せて、お礼をお伝え下さい』


 でもまだ魔物云々は調べていない。

 今度あの隊員と顔を合わせた時の為に、調べておかなければ。


 『? 何の話を? 殿下は何も仰られておりませんでしたが』


 不思議そうに薔珠が首を傾げるので、湖に落ちた所を助けられた、と伝える。


 『……湖に。何故、よりにもよって私の不在時にそのようなことが』


 護衛対象の危険な現場に居合わせなかったことに、薔珠の空気が不穏になる。

 

 『大丈夫、人魚達に助けて貰ったから』


 肩を竦ませて慌てて愛想笑いをすると、「人魚? 湖に?」と滝本が意外そうに声を上げた。それを受けて三本木がソファやサイドボードの向こうの吐き出し窓にへばりつく。


 「え、見たい。湖ってあの目の前のですよね??」

 「そうよ。湖の貴婦人のような主もいるの」

 「“ダーム・貴婦人デュラック”!? 何ですかそのゲーム設定! 見たい!」


 (ゲーム? 物語ではなく?)


 三本木の興奮気味の言葉を疑問に思いながら吐き出し窓を開けて、石畳みのテラスへと出ると、豊かな色相に染まった空が目に飛び込む。

 赤から天頂の青へ、むせるような濃い色合いの層が、冬の名残のように山の端へと沈んでゆく。


 「わー、春は曙ですねー!」


 言語化できない自然現象を前に、三本木の反応は素直だ。……ちょっと時間設定を間違えているけれど。


 「曙は早朝ではないか?」


 海夜の傍に付き従いながら、薔珠が当然の疑問を口にするが、とりあえず流しておく。


 「おい、海夜。精霊の解放のこと、忘れんなよー?」


 兄が室内から声を上げるのを耳にして、海夜は足元に添う青い受肉精霊に目を移す。


 『……そろそろお別れみたい。……ありがとう。あなたがいてくれたから、わたしはわたしを保っていられたわ』

 『心配ジャ。我ガイナクテハ、姫ハ泣クデアロ?』


 子供をあやすように言う精霊に、耳の後ろを撫でてやり小さく笑う。


 『泣けるから、大丈夫なの』


 湖の館に来るまで、海夜の心は水に沈んで揺れることもなかった。

 貴種を眷族の内に入れるという精霊達。

 気まぐれに見える性質だが、懐に入れた存在には無条件にとことんまで優しい。

 そういう所が海夜の大好きな人に似ていて、ただ愛しさを感じる。


 『姫ガ泣イタラ、顔ヲ舐メニ来ルゾヨ』

 『くすぐったかったら、それはきっとあなたね』


 顔を見合って、二人でくすりと笑い合う。

 兄に解放をお願いする為、顔を上げようとした時、地鳴りのような轟音を聞いた。

 同時に、幾人もの人間が焦ったように激しく海夜を呼ぶ声。


 その中に、海夜の大好きな人の声もあった。


 『海夜っ、伏せろっ!!』


 盛り上がる土の壁が、走り迫る波のように目の前に見えた。

 その向こう側に、半分折れた大きな刃物をこちらへ向けて振りかぶる人物の姿も。



 (––––––––––どうして?)



 阻む土の盾と刃に身体を押し返され血を流しながらも、無感情に真っ白い顔で凶刃を突き立てるのは、高校三年間の思い出の中に存在する、滝本天その人だった。



お読みいただきありがとうございます♪


男性って、昔付き合ってた女の子の悪口言わないし美化するよね、という師走の個人的(でかい主語の)感想から生まれた滝本くん。いい子です。


ブックマーク等大変嬉しいです。励みになります!

ありがとうございます。

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