悪魔転生者
世界は平等じゃない。
それは当たり前でありどう足掻いても変わることは無い。
生まれつき金持ちは徐々にもっと金持ちになる。生まれつき貧乏はほとんどが貧乏のままで死ぬ。これはどの社会でも同じ、どの世界でも同じ。
貧乏でも努力やら運やら才能やら重ねて成功してる人はいる。だけどそれは何人だ?それは人口の何名だ?皆が成功するわけじゃない。成功するのは二つの人種だけ。金と知識がある者とごくまれに出てくる非常識な例外。
ここまではお金の話だった。だがお金の不平等さはすべてを決める。教育、食べ物、安全、与えられる機会。
だから、僕は死んだ。この世界に農民として生まれ、誘拐され、金持ちの遊び道具になり、壊れた時に捨てられた。
死んだあと僕には怒りと困惑しかなかった。
なんで僕はこんな目に合わないといけなかったのだ?
なんで僕は金持ちのように美味しい食べ物や暖かい家がなかったのか?
それで、なんで僕は農民として生まれたのだ?
どんだけ、疑問をしても答えなど出てこなかった。どう泣け叫んでも返事はなかった。死んだあとは無だった。怒りという感情だけに支配され、復讐のために無に残った。
それで僕はその怒り、負の感情を基に生まれ変わった。
僕はこの世の全てを自分の理想へと変えたいという感情、僕を遊び道具にした金持ちどもへの復讐という感情から不死の存在、悪魔へと転生した。