社会人生活をはじめよう!
時系列順で話をすすめてもいいと思ったのですが、テンポ的には時間は前後したほうがいいんじゃないかという結論に至り、時間を少し進めました。
今回は入社式当日のお話です。
(でもこれだと、貯金残高のくだりが分かりにくくなりそうだなという葛藤が…。難しいですね。)
第4話 「ここから始まる私の社会人生活」
「遅刻しないように、15分前には着くようにしないとね」
いつもより早めに起きた日和は、ドライヤーで髪を整え、洗面所の鏡の前に立ち、真剣な表情で新社会人としてふさわしいナチュラルな顔を作り上げた。
おろしたてのスーツを身にまとい、学生の頃からの相棒である腕時計を頻繁に確認しつつ準備を進めていく。
「よし、準備はばっちり!」
入社式に必要な荷物を鞄に入ってることを確認して、玄関に置かれた車の鍵を取る。
「行ってきま〜す♪」
日和は一人暮らしなので、当然誰からも返事は返ってこないのだが、テンションは明らかに上がっていた。
車に乗り、目的地を入力するとBluetooth経由でお気に入りの音楽を車内で流す。
入社式の場所も前日に下見にも行っているので、引っ越し初日のような迷子沙汰にはならないだろう。
引っ越し作業で数々の失敗を重ねた日和ではあったが、本人なりに準備は最善を尽くすようにしているのであった。
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入社式会場に到着すると、駐車場には車は1台も駐車されていなかった。
どうやら日和は一番乗りになったらしい。
「予定より30分も早くついちゃったな」
外国人に言わせると日本人は時間を守れないと言われるが、そういうとこだぞ、と日和は思うのであった。
完全にブーメランではあるのだが。
まあ、やる気のある子だと思ってもらえるだろうとポジティブに考えよう。
そう考えた矢先、きりっとした顔立ちの女性(30歳くらい?)がこちらに近づいてきた。
「あら、田中さんおはようございます。早いのね。」
「おはようございます!」
日和は元気に返事をしたが、この人の名前はなんて言ったっけ、と内心冷や汗をかいていた。
顔は覚えているんだけどな、なんだったけ半年前の内定式でなぜかいた人なんだけど…
上司なんだろう、くらいしか分からなかった。まあいいや。
会場の鍵を開けてもらい、日和だけ先に着席して待つこととなった。
手元に資料と思しき紙が置いてあったが、これはまだ見てはいけないと言われたのでそのままにしている。
そうこうしているうちに、徐々に同期の薬剤師と事務と思しき人物も集まってきた。
男性が3人と、自分を含めて女性は6人。バランスはまずまずといったところだろうか。
しばらくして、社長が登場、社長からの挨拶が終わった。要約すると「会社はチームだぞ」「みんなで協力しましょう」「一人で突っ走るな」的な感じのことを言っていた気がする。
社会人だもんね、仕方ないね。
それから取締役のうちの1人?が紙を配り、説明をはじめた。社長と苗字が同じなのはたぶん偶然ではないだろう。
就業規則についての話であった。
これはとても重要な話だね…!
勤務時間とか残業代とかその辺についていろいろ言われたが、持って帰ってあとでゆっくり読もうと日和は考えた。
「あぁ、それ持って帰らんとってな」
「「「え?」」」
「写真もダメやで。書き写してね」
「えぇ……」
新人一同、絶句するしかなかった。
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☆日和メモ☆
給料:年俸制(実力により上下あり)
初任給 23万
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うち 基本給 18万
薬剤師手当 5万
交通費 距離に応じて 0.5万〜3万
家賃補助 3万
実労時間 44時間(みなし残業)
休日 週休2日制 (日曜、祝日休み)
ボーナス 7月 / 12月
就業時間 9:00〜18:00 (8:20掃除開始) が基本
( 一部8:30〜18:30 (8:00清掃開始) )
休憩時間 1時間
仕方ないので重要そうなものを頑張って書き写したけど…
こんなんでいいのだろうか。労基的な意味で。
こうして就業規則は回収され、どこかへ持っていかれてしまうのだった…
あとがき
給料面での待遇は、この業界ではわりとよくある?待遇だと個人的には思いますが、どうでしょうか。
日和の計算では、
初年度の年収 = 23×16 ( 12月ヶ月+ ボーナス)
= 368万 (+ 36万 家賃手当)
という計算で見積もっています。
補足ですが、年収は高くないのを承知で日和は入社しています。教育制度など充実していることがその理由の1つです。
蓋を開けたらその見積もりはとても甘く、違ったりするのですが、それはまた後のお話。
社会人経験のある方なら、なんとなくわかりますよね




