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薬剤師になろう!  作者: やくまる
序章
3/7

引っ越しをしよう!2

一人暮らしっていいことばかりじゃないですよね(


序章 第3話 「引っ越し、そして家に足りないもの」



「えっ、嘘でしょ??」





「電球がない!!」





「ガス台もない!!」




「カーテンもない!!」





しばらく呆然と立ち尽くす日和。



いやいや冷静になるんだ日和(わたし)



ガス台は電子レンジがあればしばらく冷凍食品で凌げるから大丈夫 (たぶん)として、

カーテンは一応、4階だし周りに高い建物はそんなにないし裸でうろつかなければ…


いや、それは乙女としての尊厳が…



えぇ…



とりあえず春(3月末)とはいえ日が落ちたら家にいても行動不能ってまずくない??



そもそもガスの開通もしてないことを日和はこの時点では知らないのだが、今はそれどころではない。


そもそも電球ってどこで売ってるの?

布団も家にまだないのに!




とりあえず、急いでスマホで家具が買えそうなお店を探す。どうやら近くにニ●リがあるようだ。よかった。



お昼ご飯どころではなくなった日和は、慣れないレンタカーを走らせ、ニ●リへと到着した。



とりあえず自宅に照明が無い場所は寝室、リビング、キッチンと3カ所もあったのだがLEDシーリングライトは1つ8千円くらいするので意外と高い。

早くも、だだっ広い部屋を借りた弊害が出てきてしまった。



「寝室とリビングだけでいいか…」



さすがにニコニコ顔で買い物という訳にはいかなかった。



「あとは布団かな…。食器も買わないとだけど…」



こうして色々と見ていると、必要なものや欲しいものがいろいろと見えてくる。

机とか、椅子とか、いちおう生涯的に勉強しなきゃいけない職業だし、必要なのは明確だった。


すると、



「あれ、もしかして日和ちゃんじゃない??」



声をかけてきたのは、大学で一緒のグループにいた伊藤ちゃんだった。

彼女は在学中あだ名が「伊藤ちゃん」に定着してしまったので苗字呼びのままになっているが、それはまあいい



「久しぶりだね!元気だった?」


「本当に久しぶり!こっちに引っ越ししたんだね」


「そうなの!これからもよろしくね!」



なぜか伊藤ちゃんのお父さんも一緒にいたが、仲いいのだろうか。いいなあお金出してもらえるんだろうな。

軽く挨拶を済ませて、買い物に戻る。



結局今回の買い物で買ったものは



LEDシーリングライト 2つ 1.7万円

小さい折りたたみ机 0.3万円

食器(皿、お茶碗、箸、コップ) 0.3万円

お風呂セット(桶、座椅子、バスマット) 0.2万円

バスタオル、顔拭きタオル 0.3万円

布団セット 0.8万円



これにコンビニご飯追加で合計4万ほどになった。



もうやだ。



ガス台だって調べたら2万円はした。

鍋とかフライパンとかキッチン用品だって買ってないし…



日和のライフ(財布の中身)がどんどん減っていく…



でも、きっとはじめはこんなものよね。



気をとりなおして自宅に帰る決意をすると、日がもう傾いていた。

街灯があまり多くないこの街で、日が暮れると街の景色は昼とはすっかり変わって見える。



さて…



私のお家はどっちにあるんだろう??




そこには立派な迷子(24歳)が誕生していた。

ていうかまだ住所覚えてないんですけど!!



グー●ル先生は住所を知らない私に住所を教えてくれることは決してなかった。



ペーパードライバーなのに運転しながら迷子。

噂によるとこの会社では初日に車で事故った哀れな先輩が過去に2人もいるらしいので、二の舞にならないよう、そりゃもう慎重に運転した。


そうして2時間ほど夜の市街地をドライブし、ようやく家の近くの看板を見つけ帰宅したのだった。



※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※



「ただいまぁ…。」



「……。」



迎えてくれたのは静寂と闇だった。

さみしい。



ていうか私の身長だと電球つけようにも踏み台ないと届かなくない???



「とりあえずシャワーでいいからお風呂入ろ…」



幸い、廊下と浴室とトイレの電球だけは前の住人のものがあったので助かった。


脱衣所で服を脱ぎつつ、



「今日は散々だったなぁ…」



「電球は明日でいいよね。机を踏み台にしよう」



そこで思い出した。もう一つ大切なことに。



「カーテン…あぁ…話してて買うの忘れた」



「もういや」



こうして日和は、涙目になりつつ、お湯がでる側に蛇口を捻る。



「明日起きてから頑張る。」



こうして、



いつまで経っても暖かくならないシャワーの水に触れつつ、不思議そうな顔をして、




「なにこれガス壊れてんじゃないの??」




こうしてガスは開通しないと出ないことを日和は学ぶのでした。



「うわあああああん」

こうして散々なスタート(自業自得)を切った日和は、お風呂に入れず就寝…とはならず、近所の銭湯でお風呂を済ますのでした。


日和の残金はおよそ33万円となりました。


まだまだ引っ越し後の作業はお金がかかりそうですが、大丈夫なのでしょうか。

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