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傭兵達の下剋上  作者: 羽賀唯人
1章 本圀寺の変
7/35

5、室町幕府に喧嘩売らない(確定)

「ここが、足利義昭が引きこも……ゲフンゲフン。足利義昭が居る本圀寺か」

雑賀衆は、1月4日に本圀寺に到着。


史実における、本圀寺の変の前日のことだった。

こちらの戦力は、以下の通り。


三崎針司

岡吉正

土橋守重

三崎蛍


足利義昭

細川藤孝


計6人、かぁ……。

義昭さんは正直言って戦力にならないし、藤孝君も文官気質だろう。策士としてよりも政治家的存在だな。

向こうには、三好三人衆が居るからな。

実質4人の戦力、かぁ。


信長が気づいてくれて、兵を送ってくれれば良いけどな。


「兄上」

「ん?蛍か。どうした?」

「いや、私がここにいていいのか、なんて思って……」

「お前の夜目には期待してる。そんなに怯えなくていい。それに……」

「……な、何ですか?」

「お前個人に、期待しているからな」

「っ!あっ!ありがとうございましゅっ!」

「緊張するなよ。落ち着けば、自ずと勝機は見える」


なぜか緊張している蛍を尻目に、俺は義昭将軍に会いに行った。


「お、お主は何じゃ!?何故(なにゆえ)ここにおるのじゃ!?」

「私は三崎針司と申します。雑賀衆のもので、ここに三好が攻めて来ると言うことを、三好三人衆(本人たち)から聞きました」

「そっ、それは真か!?」

「はい。この原文です」

「……藤孝!おるか!」

「ういうーい!何でしょーか!」


彼が細川藤孝(ほそかわふじたか)か。

……恰幅が良くて筋骨隆々。

政治家気質と考えていたが、これは案外戦力になりそうだ。


「三好が儂らを裏切るそうじゃ!どう思うか!?」

「十中八九本当でしょうね〜。義昭さんの将軍就任の前は義栄。それを推したのは三好三人衆ですから、それを勝手に引き下ろしたのは義昭さんですからね。なら裏切るのは必然でしょう」


割と時勢を見切っている。政治家としての才能もありそうだな

これは、良い人材だ。是非にも欲しいが……。

こいつは織田に引き抜かれるだろう。


「その方……、三崎とやら!褒美を遣わすぞ!」

「いいえ。いりません。一つだけ、お願いがあります」

「それは、何じゃ?」

「本圀寺、つまりここの防衛を任せてください」

「ほう!雑賀衆の噂は行き届いておる!その雑賀がやってくれるならありがたい!なあ、藤孝!」

「はい。義昭さん」


こうして、俺たち雑賀衆は室町幕府に弓を向けないこととなったのである。

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