9、織田の急戦(同盟を無視しながら)
1570年 7月
雑賀衆が、三好攻めの織田軍に加わってから1年が経った。
いつもの通り、銃声が轟く雑賀庄に急報が飛び込んできた
「鈴木様、三崎様!斥候部隊からの連絡で……、織田が……!」
「織田が、どうした?」
「織田が、織田が攻めてきたとのことです!」
「「なんだとぉ!?」」
重秀と俺は、その報告に驚いた。
それは仕方ない。
何も間違っていないはずの対応をしていたはずなのに、攻められたからだ。
「ど、どこに不備があったのだ!?織田への対応は……間違ってなかっただろう!?」
「ああ、若。俺らは何も間違ってない。だが……」
「織田は……、重秀様に本願寺へ謀反の兆しがあるとみて攻めております!」
「信長には対応は意味がない」
「まさに魔王のやること、だな」
「織田とは戦いたくないけど、攻めてきた以上戦うしかないな」
「降りかかる火の粉は払わねばならぬからな」
◇ ◇ ◇
「何故、織田は攻めるのじゃ!?」
「そうじゃ!その理由も仕方ないことじゃ!」
「仕方ないこととはいえその理由はないのじゃ!」
「こうなったら織田に徹底抗戦よ!」
「「そうじゃそうじゃ!」」
「鎮まれ!」
「若、本当にこれは無視できない案件だぜ」
「ああ。それは承知している」
「若の決断に俺は従う。みんなもそうであろう!」
不安になった目をしながら肯首するみんな。
雑賀衆の行く末を左右する決断になるだろうから仕方ないだろう。
「皆の者聞け!」
「……若」
「これより儂ら雑賀衆は織田の敵じゃ!雑賀は本願寺の味方となり、織田に対し徹底的な交戦を行う!!」
「「はっ!」」
「そして岡!宮本!お主ら二人は儂とともに本願寺へ向かう!」
「はっ!!
「ここの防御はっと……、三崎!」
「ん?」
「お主に任せる!お主ならこの城を守ることは可能!任せたぞ!」
「ああっ!」
ちょいちょいちょいちょいちょ(ry
なんで俺が!?なんで俺が総大将扱い!?
勢いで返事しちゃったけど!
しかも岡さんとか宮本さんとか湊も「いいな」とか「それが良い選択じゃ」とか「りょうかーい」とか肯定の返事しないで!
頼むから!
……はぁ。
雑賀衆をまとめられるかなぁ……。
めんどくさすぎだろ。ふざけんな重秀!こんなにも裏切られた感したの生まれて初めてだわ!
しかも織田には『あいつ』がいるし!
信長よりかこっちの方が危険だよ。本当に!




