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傭兵達の下剋上  作者: 羽賀唯人
1章 本圀寺の変
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8、当主の弟と夜の会話(達観視)

三好攻めから数年後である1577年のこと。

織田信長が雑賀に攻めてきたが、まあ、普通に無双しましたけどね。

しかも信長は岡さんが信長を撃つ大戦果もある。

そして雑賀衆では重朝さんと俺がこれからについて話していた。

夜中のことである。


「織田は急成長して肥大、本願寺を攻める可能性が高いです」

「そーだねー。ほんーがんじーはおーだににらーまれてーるらしーいかーらねー」

「本願寺は、勝てるのでしょうか?」

「むずーかしーいねー。いっきのーせんどーうができーるけどー、いかんせーん、のうみーんだからー」

「そうですね。ですが農民が束になれば大名も危機に陥ることは中国や三河国でも体現されていますから、注意はした方が良いですね」


織田信長は、自身の敵とみなした者は、皆殺しにしている。

雑賀も、いつ目を付けられるかはわからない。

例として長宗我部は、織田信長に目を付けられて、同盟を反故にされた。

他にも、毛利はいま羽柴率いる織田勢に攻められていると言う。


「トモさん、ありがとうございました」

「いーや、いいんだよー。」

「ところで、姉小路の女子とは、いい感じですか?」

「……それなんだけどーね」


トモさんは、長らく妻を持たなかったが、飛騨の姉小路と婚姻同盟を締結する形で、妻帯者となった。

女好きのくせに!


あっ、トモさんは重朝さんのことね。

さすがに呼び捨てはできなかったけどこの呼び方なら許してくれました。

ここで飛騨の姉小路家について話そう。


姉小路家は、姉小路頼綱(あねこうじよりつな)を当主とする飛騨の大名である。

「山越」と呼ばれる強靭な体力を持っている、とんでもない大名(?)家だ。

その力のせいで、織田や武田、上杉に徳川、北条などの大大名の深淵に、恐怖を植え付けて攻められていない。

しかし、信長もその存在に嫌気がさしたのか、攻めようと準備を始めているらしい。


「やっぱーり、たーいりょくたーかいーねー」

「……っ、女子でもそうなんですか」

「さーいかでもー、たいりょーくじまーんのひょーぶくんですらー、あしもーとにーもおーよばなーいとおもーうよー」

「本当ですか?」

「しーかもー、じーぶんがわーりとー、ひだでもー、しーたのほーだーってよー」

「……上には上がいますね」

「そーだねー……」


姉小路の底力を見た。

そんな感じに包まれて、二人の夜は更けていった。

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