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傭兵達の下剋上  作者: 羽賀唯人
1章 本圀寺の変
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閑話 飛騨の国の将軍様(小並)

「最近、俺の星回りが悪い気がしてならない」

「……いきなりどうしたんッスか、姉小路頼綱(あねこうじよりつな)さん」

「どうしてそんなに他人行儀なんだよ、内ヶ島(うちがしま)〜」

「俺には氏理(うじさと)という名前があるんスけど。で、なんの話ッスか?」

「織田だよ」

「へ?」

「織田ですよおぉぉ!」

「そうッスか。てか、なんで俺の城にきたんスか?そういうことは自分の城でやってくださいッス」

「別にいいじゃん?」

「……そうッスか」

 俺の城に来た頼綱さんはいつもこうッス。毎回何かしら悩みを持ち込んで俺に相談しにくるッス。正直言ってもう勘弁してほしいッス。

 昔は、腹いせに割と本気で攻めて来たことがあるッス。まあ、そん時はボッコボコにしましたけどね。いやーやっぱりうちの騎馬隊は強いッスよ〜。本当に父上と爺様に感謝感謝ッス!

 それは置いとくッス。

 ……そろそろ織田に鞍替えしようッスかね。織田なら戦功を立てればどんな身分でも出世できるって言いますッスし。まあ、本願寺と手ェ組んじゃってますから難しいッスけどね。

「で、織田のどこが不満なんッス?」

「なんか従属しろと言って来たんだよね」

「それは本当ッスか!?」

「あ、ああ。そうだが?てか、なんでそんなに興奮してるんだ?」

「い、いや?なんでも無いッスよ?」

「……怪しい。ものすごく怪しい」

「まあ、別に良く無いッスか?」

「まあいいか」


……いやー。焦ったッス。

次に探りを入れられたら正直に言ってた(ゲロる)気がしてましたッス〜。

「ところで氏理、お前さぁ」

「何スか?」

「本願寺と同盟を結んでたって聞いたけど?」

「ああ。それッスか?結論から言うと、正解ッス」

「なんで!?」

「いや、父上の代から元々手を組んでましたし。それを今更反故にするのはやばいかなーって思ったんでそのままっス」

「……さいですか」

「ところで、頼綱さんは最近とある人達と同盟を組んだって聞いたッスけど?」

「ああ、あれか。あれはちょっと思い切った選択だったかなとは思うけど」

「そうなんスか。でも同盟を結ぶってことはどう言う利点があったんスか?」

「一言で言うなら織田への牽制かな」

「織田への牽制ッスか?織田へ歯向かうき満々じゃ無いスか」

「まあ、な」

「……ところで」

「なんだ?」

「そろそろ帰って欲しいッス」

「なんで!?」

「いや、頼綱さんは思ってないかもしれないッスけど、俺と頼綱さんって……」

「何?」

「家臣と主っていう関係じゃなく無いスか?」

頼綱さんは、固まってそのまま城を出て行ったッス。

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