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第2話 魔王さま、日本に?(1)

(本番)


 薄暗い通路……


 両脇の炎だけが「ユラユラ」と、揺れているよ……


 それはね、まるでさぁ……鬼火のようにも見えるんだよ……


 何故だかは、俺にも良くは解らないけれどさぁ……?


 そんなぼんやりとした明かりがね、照らす中を俺はさぁ……


 風のように走り抜けたのよ──俺の愛車の原チャリでね……


 マフラーもさぁ、サイレンサー付きのに変えてあるからね。音も大変にうるさくて──この魔王城中に響き渡っているよ!


 だから魔王達……敵にはね……


 俺が来たのは全部だだ漏れだと思うよ……⁉


 でもね俺、全く気にしないよ……魔王達にばれてもさぁ!

 だってさぁ、この狭い通路をね、マフラー変えの原チャリで走っている訳だから、音も大変に大きい訳だよ……実際運転している俺ですら、耳を塞ぎたいぐらいだからね。魔王達も何事?

 と、思っているはずだと思うよ……


 だからね、びっくりしてると思うよ。魔王達……俺が部屋に入ると慌てて逃げるんじゃないかな……?


 魔王以外の雑魚は……?


 だからそれが狙いで、わざわざ、マフラー変えたのを持って来たのよ。俺の原チャリをね……


 するとさぁ、走り回っているとね──何かの前に着いたよ……⁉


 如何にも魔王の謁見の間と言った、黒々とした扉にね……


 それはさぁ、ライトを当てて良く見ると──金の華やかな、細工模様が入っているのね……


 そんな訳だから俺……ここで間違えないと確信した。魔王がいるのはさぁ……


 だから扉を開ける前の準備だよ……奴らをびっくりさせてパニックにしてやるんだよ……


 そんな訳で、花火に火を点けた──それも爆竹に……


 扉を開けて放り込んだよ──爆竹をさぁ……


 すると中から凄い音響くよ!爆竹独特の破裂音がさぁ……でもねまだまだ辞めないよ……


 勇者でもない俺が、魔王を封印しに来たのだから……


 本当は嫌だったのよ……能力の方も多少は人よりかは、ましかな〜? 程度の俺だからね……


 でもさぁ、毎日枕元に立つんだよ。タヌキの設楽焼のお化けがね……


『魔王を封印してくれ……そして城から連れ出してくれと……さすれば、ボンキュボンの、我が娘を嫁にやるから……』と、ね……


 でもさぁ、そんな訳解らない事を言われても、先ず無理だし……タヌキの設楽焼のお化けに、娘を嫁にやると、言われてもね……


 実際困るよねタヌキだし……


 だってぇ~よ~、タヌキの娘くれると言われてもいらねよ~

 俺には母親代わりの姉さんがいるし……それにタヌキの娘っ子が、ボンキュボンと言われても。俺全然ピンと来ないし……


 でも毎日枕元に立たれるのもうざいし……それにさぁ、俺そのタヌキの設楽焼の生まれ変わりらしいのよ⁉

 向こうがそう、俺に言って来るからね……?


 それにさぁ、姉さんにタヌキの信楽焼の事を聞いてみたら、俺の住んでる世界とは違う、別の世界……異世界という奴ね……


 そこではさぁ、そのタヌキの設楽焼。おタヌキ様と言って神様らしいのよ……?


 だから姉さんに「凄いじゃんたぬき、やったじゃん」と、軽くあしらわれるだけで終わったよ……


 全くもって相手にもされないし。お化けが出ても……


 どうも、姉さんには見えないらしくて……俺にしか見えていないらしいよ……


 だから俺がうなされているは、知っているらしいのだけど、おタヌキ様は見えないらしいのよ……


 最初の頃は、不安で俺を起こしていたらしのだけど……次の日俺を見たらピンピンしてるから、大丈夫そうだと思い。放置しているみたい。

 まあ、別にこれといって体調を崩している訳でもないから、いいけどね……


 と、まあ、こんな経緯いきさつ……頼まれ事で魔王城に来た俺だけど、何とか頑張ってみるよ。魔王の引きこもりを直すのを……


 まあ、タヌキの信楽焼のオッサンの娘……あれは、勘弁してくれと断るつもりな俺だよ……



 ◇◇◇◇



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