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◆七神創話【携帯版かも】  作者: あゆみかん熟もも


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第13話(魔の根源)・4


「七神のうち、3人をこんな短時間で集めたのは、すごい強運としか言いようがないが」


 え?

 そう?


「しかし」


 へ?

 何か問題が?


「さっき鶲が言ったように、残りの4人のうちの一人が青龍復活を企てている。これによって、青龍復活は止められない。伝説のようにはな」


「伝説って、“七神創話伝”ですよね? えーっと、『この世に四神獣蘇るとき 救世主ここに来たれり 光の中より出で来て 七人の精霊の力使ひて これを封印す 精霊の力とは即ち 転生されし七神鏡 これを集め 救世主 光へと導かれたり』……だったっけかな。つまり、四神獣のうち一つでも復活するような時には必ず どっかから救世主となる人物が光の中から現れて、えーっと、七神を集めて、七神の力を使って封印するんでしょ? 神獣を。でも最後の光へと導かれるっていうのはなあ……どういう意味なんだろ? やっぱり元の世界に帰るっていう事かな。たぶん」


「まだ続きがある。『満たされし四神獣は また千年の眠りにつく』」


と、私の斜め後ろに居たカイトが言った。


「ふーん……満たされし……かあ。やっぱり よく わかんないや」


 私がブツブツ言っているのを、黙って神子は見ていた。


「とにかく、七人揃っていないために封印は出来ない」


 神子は付け加えた。


「じゃあ、どうするんですか? ムダだとわかっているのに、集めるの?」


と、言ってしまった後に、しまった! と思った。


 だって、ちょっと意地悪っぽい言い方だったんだもの。


「ムダにはしないよ」


と、セナは神子を見た。


「残りの 3 人 を見つけて、レイの所へ行く。説得するだけでもしてみるさ」


「説得できなかったら? 世界は終わりよ。いい加減な事を言わないで」


 マフィアがセナの言葉に釘をさした。

 セナは それきり黙ってしまった。


 私はキッ! と神子を見上げた。


「それでいい。それで行こう。残りの3人を見つけて、レイの所へ行く。レイは今、四神鏡を集めるために世界中を渡り歩いてるんでしょ!? そんな作業、かなりの時間が かかるはず。レイが四神鏡を集めるのが先か、私達が残りの3人を見つけるのが先か……単純に考えると、私達の方が有利じゃない? 人間を見つける方が」


 チラリとセナを横目で見ると、セナはウンと頷いた。


「とにかく私達、必死に3人を捜します。それでいいですよね。他に方法が浮かばないんだから」


 神子は何も言わなかった。


 私のノンキさに呆れているのかも。


 それでもいい。

 だって、本当に他に方法が思い浮かばないんだもんね。

 何もしないよりはマシ。


 救世主だからって、考えつめたって仕方無い。


「方法なら、あるかもしれないぜ」


と、カイトが とんでもない事を言い出した。


「ええっ!?」


と私達は目の色を変えてカイトを一斉に見た。


「な、何だ落ち着けって。それより天神の神子とやら。メノウの魂を元の体に戻してくれ」


 カイトが脇に抱えているのは。

 メノウちゃんの魂が宿ったシノルとかいう女。


 昨日、散々痛めつけられたんだよね、全く。

 まだ本当は体の あちこちが痛いんだから。

 我慢して立っているんだからね私。


 シノルは薄目で死にかけているよう。

 鶲が言っていた。

 魂が体と拒否反応起こしているって。

 放っておいたら、死んじゃうって。


 ……のんびりしている暇 無いんじゃないの?


「わかった。元に戻す。ただし、丸2日は目が覚めない」


と、手をかざした。


 天からの光が一筋、シノルを包み込んだ。

 すると、シノルの体から白い煙のようなものが出てきた。


 出てきたと思ったら。

 ピュン! と何処かへ飛んで行ってしまった。


「……あるべき所に戻ったようだ。もう大丈夫だろう」


と、神子は見事に。


 シノルの体からメノウちゃんの魂を取り出して元に戻したんだ。


 ……


 ただの人形となったシノル。

 カイトは「……良かった」と ため息をついた。


 カイトって、妹思いなんだな。


「……せっかくの安堵の所、悪いんだけどね。で、その方法って何?」


 マフィアは仕切り直した。


 気のせいか、マフィア何だかイライラしてない?

 さっきから。


「ああ。いや、別に。チラッと耳にしただけなんだけどさ。確か、何ていったか。“七神創話伝”だっけ」


 ポリポリと耳を掻いた。


「うん、そうだよ」


 私が返事をする。

 カイトは続けた。


「あれ……呪文だって噂があるんだ」


「呪文!?」


“七神創話伝”が……呪文だっていうの?

 一体何の?

 封印の?


「ただ単に噂だからさ……でも、この伝説が何か関係してくると思うんだ。なあ神子サン、そうだろ?」


と、神子の方を見たが。




 いつの間にか、神子の姿は消えて何処にも無かった。




《第14話へ続く》





【あとがき(PC版より)】

 呪文が恋の呪文だったというオチはどうでしょう?

 ……………………ないか。


 ご感想などありましたら どうぞ〜。


※ブログでも一部だけですが公開しております(挿絵入り)。パソコンじゃないと読みにくいかもしれませんが、よければそちらも……。

 http://ayumanjyuu.blog116.fc2.com/blog-entry-49.html

 URLはお手数ですがコピペなどしてお進みください。

 そして出来ましたらパソコンの方は以下の「投票」をポチッとして頂けると……嬉。


 ありがとうございました。



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