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起床

宇宙暦xxxx年1隻の宇宙船が広大な宇宙の中を航行していた。

船の名前はシリウス全長約1.7km、完全な自給自足の生活が可能な船である。


「…きろ、…起きろ………ゴイーン!!」

「ふぁっ!?」

けたたましい音に驚いて慌ててベットからずり落ちる白髪の三つ編みお下げの少女。


「びっくりするじゃないの、ウェア~…」

タンクトップにパンツ姿の少女、寝癖で髪がぼさぼさで口元から涎を少し垂らし頭を軽く摩りながら眠たそうに騒音の方向へ言い放った。

このだらしない少女が宇宙船シリウスの船長である。


ベットからずり落ちた少女の前に居たのは体系は人間だが顔は狼の人狼(宇宙人)名前はウェア・ヴォルフ。

ウェアからすれば船長である少女(人間)の方が宇宙人ではあるのだが…ややこしくなるので深く追求はしないでおこう。


「ははっ、まぁいい加減起きろ。もう10時なんだぜアレイ」

そう言い放ったウェアはフライパンとターナー(調理した物を返す道具)

を握り締めていた。

一応船長の少女、アレイ・アシュミードを起こした騒音の原因はこれである。


「うり、う~ん…おはようなんだぜウェア…」

手の甲でじゅるりと涎を拭いながらウェアの語尾を真似て冗談交じりに起き上がるアレイ。


「お、おう、朝飯出来てるから早く来いよ」

「ハイ…はーい…」

だらしない姿のアレイを横目に見ながらやれやれと軽く首を横に振り、アレイの部屋を後にするウェア。

一方何事もなかったかのようにパンツの上にジーパンを履きながら返事をするアレイ。

こんな朝が日常的であったりする宇宙船シリウスの朝は遅い。

(注:アレイの朝は遅いが正しい)



シューンと機械的な音と共に自動で開くドア、食堂に入ってきて1人分の食事が並べられているテーブルに座るアレイ。

時間が時間だけにウェアはとっくに食べ終えていたのであろう。



フォークスプーン(フォークをもう少しスプーン状にしたもの)を水平に両親指に載せ、両手を合わせ拝む様に「いただきます」と食べ始める。

メニューはウェアの調理した卵の目玉焼き、オートミール、ほうれん草っぽい物がトイレに載り、横にはストローが刺さった様な容器に入った栄養補助ドリンク。

べつに調理はしなくても全自動で食事は出来るのだが、そこはウェアの趣味である。


「ごちそうさま」

食べ終わり薄っすらと笑顔を浮かべながら食器をキッチンに戻すとそれをキッチンの中から受け取るウェア。


「前から気になってたんだけどさー」ぶしつけに質問を投げかける。

「ん?」食器を全自動洗浄機に入れながら振り向くウェア。

「何でいつもサングラス掛けているの?」

ウェアはアレイが見る限りいつもサングラスを掛けていて、外した素顔を一度も見た事がない。


「んー、これは男のロマンなんだぜ」とほぼ即答気味に言い放ち、サングラスを

人差し指で軽くクイッと上げ格好をつける。

ウェア的にはダンディーな格好良さを醸し出したつもりなのだろう…。


「そっかー!うんうん!……私にはわからないわー」と両腕を組み目を瞑りながらうんうんと頷いたあと天井方向に顔を向け口をあんぐりと空けながら細々と目を細める。



広大な宇宙の中、軽く微妙な空気が流れる宇宙船シリウスの食堂であった。

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