第6話
魔力検査が終わった後、父様に呼ばれたので来てみたら威厳のある男の人が玉座に座っていた。隣には、母様と同じくらい美人な女の人と男の子がいた。
すると、玉座に座っていた男の人が笑って父様の肩に手を置いた。
「久しぶりだな、フィル!」
「あぁ、お前こそ元気そうでなによりだ。」
私は父様の裾を引っ張った。
「リラ、こいつはこの国の王だ。」
「えっ!?」
「この子があの史上初の全属性の子供かぁ〜
なかなか、将来が楽しみな子供だ、どうだ?
うちの息子の婚約者になるか?」
「結構だ、お前の子供なんかに渡すか!」
男の人は、笑って父様をからかった。
「あはは〜〜冗談だよ、フィル!さて、その子にも私達の紹介をしよう」
「はぁー、早くしてくれ」
「はいはい!えっとね、俺はこの国の王のカルヴァンだ。」
「わたくしは、王妃のティーナですわ、この子は、息子のアルベルトですわ」
「よろしく…」
「ローゼリラです、よ.よろしくお願いします!」
すると、王妃様のティーナが手をうって思いついたというように話した。
「そうだわ、子供同士で話したらどうかしら?」
カルヴァンは、うなづいて賛成する。
「あぁ、そうだな、二人で庭にいって話してきたらどうだ?」
「アルベルト!リラちゃんをちゃんと案内してあげてね〜♪」
「分かりました、母様!」
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王宮の庭
王宮の庭は、とても広くて噴水があったり綺麗な花が咲いていた。
私は、はしゃいで噴水の水を覗き込んで見ていたら王子のアルベルトが近づいて来た。
「そんなに楽しいのか?」
アルベルトは、冷たい目をして話した。
「うん!私の家には、こんなものは庭にないわ!」
リラは、瞳をキラキラさせて話した。
「そうか…」
すると、アルベルトはしゃがんでオレンジの花をとってリラの髪にさした。
「うん、似合っている…」
アルベルトは、目を細めて笑って褒めたので
つい、顔を赤らめた。
「あ.ありがとう...」(この子は、将来凄い美少年になりそうだなぁ〜)
そして、恥ずかしいのを消すようにアルベルトに話した。
「ねぇ、君のこと、アルトって呼んでもいい?私は、みんなからリラって呼ばれるから私の事は、リラって呼んで!」
「リラ?」
「うん!アルトって呼んでもいいかな?」
「別にいいよ」
「やった!じゃあ、これからは、アルトって呼ぶね!じゃあ、友達になろ!」
すると、アルトは顔を明るくして笑って言った。
「いいよ!!」
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私達は、手を繋いで父様のいる場所に戻った。
王妃様は、ニコニコして立っていた。
「あらあら、もう私のところのお嫁さんにならないかしら♪」
「ふぇ!?」
(お嫁さんって!?)
そしたら父様が近づいて来た。
「リラ!帰るぞ」
「分かった!父様!アルト君!今度、会ったら遊ぼうね!」
「分かった!またな!」
「うん!」
こうして、リラに王太子の友人が出来たのだった。