第4話
その日は、リラの3歳の誕生日だった。
イルフェア公爵家にある図書館の中でリラの兄ハルヴェンと兄の家庭教師のユルフィンが勉強していた。
「この魔法は、何ですか?ユルフィン先生!」
「この魔法は、水の障壁の魔法ですね、私が先にお手本として魔法を使いますね」
「はい!先生!」
優秀な教え子の声を聞いてユルフィンは、完璧な魔法を作り出す。
「精霊よ、我らに力を貸したまえ、そして我らを守りたまえ 水障壁!」
すると、花瓶に水の障壁が作られた。
「さぁ、やってみてください」
緊張したような顔をして同じように呪文を唱え始めた。
「精霊よ、我らに力を貸したまえ、そして我らを守りたまえ水障壁!!」
唱えると、ユルフィンが作ったような魔法が完璧に作り出せた。
「おにいしゃま、しゅご〜い!」
すると、いきなり鈴のなったような声が聞こえて振り向いたらそこには、いつの間にかリラがいた。
リラは、母親のティルファ譲りの神秘的な銀髪と父親のフィルヴァルと同じ瞳の色の琥珀色で今日、着ていた服はリラの可愛さを引き立てるオレンジ色でフリルがついていて後ろには、大きなリボンが妖精の羽のように見えてまるで果物の妖精のようだった。
「リラ!フィナは、どうしたの?」
ハルヴェンは、リラの使用人のフィナを探したが、いなかったのでリラに聞いてみたが、
「あっ!わしゅれてた、おにいしゃまごえんなしゃい」ウルウル
涙目と上目遣いを見て結局のところ妹に弱いハルヴェンは、苦笑するしかなかった。
「ゆうふぃんせんせぇ、わたしもおにいしゃまのじゅぎょうみてゃいのだめ?」
「いいですよ」
今度は、ユルフィンを見て上目遣いをリラがしてきたら流石に厳しいユルフィンもOKを出した。
(厳しいユルフィン先生にOKを出して貰えるなんて流石リラだ...)
そんなことを知らないリラは、キラキラしてユルフィンと自分の兄を見つめていた。
まぁいっかとハルヴェンは、魔法を唱えた。
「 いくよ、精霊よ、我らに力を貸したまえ、
水の花よ、水連花!」
すると、ハルヴェンの手から水の光が飛び出して光って弾けたそれが繰り返してまるで花火のようだった。
「わぁ、しゅごい!おにいしゃま!」
「えへへっ、リラ!ありがとう!」
「おにいしゃま、わたしもまほうをちゅかえりゅようになりちゃい!」
リラがそう言ったので困ったようにユルフィンが話した。
「お嬢様、魔法を使えるようになるには、5歳の時に行われる魔力の検査を受けないと使えないのですよ」
「そうにゃんだ!じゃあ、はやくまほうちゅかえりゅようになるまでじのれんしゅする!」
リラは、張り切ったように言って本を読み始めた。そして、ペラペラ捲って二人の気を自分から逸らさせた。
(ん〜私何故か、この国の言葉が分かるようになってる...)
その本には、この世界アントバスクのことと魔力のことが載っていた。
魔力は、土、水、火、風、雷、光、闇があるようだった。その本を見てリラは、決意した。
(目標は、大好きなお菓子づくりをやることと魔力検査を受けて魔法を使えるようになる!)
そして、このことは、これからどんどん叶っていって、リラは国の中で一番強い魔法使いで色んなお菓子を発明したことで有名になりました。